【保存版】CSS Nite LP42「戦略志向のECサイト」リアルタイムレポート #cssnite_lp42
CSS Nite LP42「戦略志向のECサイト」参加レポートです。
公式:CSS Nite LP42「戦略志向のECサイト」(2015年10月3日開催)
CSS Nite LP42・セッション
1.戦略をWebサイトに落とし込むウェブサイト5階層概念モデル/権 成俊(ゴンウェブコンサルティング)
2.戦略のフレームワーク 3C/村上 佐央里
3.戦略からコンテンツを導く/小清水 貴子(ゴンウェブコンサルティング)
4.ユーザーシナリオで考える構造、骨格、表層/権 成俊(ゴンウェブコンサルティング)
戦略をWebサイトに落とし込むウェブサイト5階層概念モデル/権 成俊(ゴンウェブコンサルティング)
・戦略とウェブサイト
「売れないのはなぜ?」
誰のせいか?の議論になる
サイトが悪い
商品が悪い
集客が悪い
→戦略がないことが問題
「全ては戦略に従う」
事業全体の戦略
↓
商品戦略
ウェブ戦略
広告戦略
実店舗の戦略
→戦略なくしてウェブサイトなし
■事例「ナッツとドライフルーツの小島屋」
小島屋|創業60年 上野アメ横 ナッツ・ドライフルーツ専門店
・創業60年
・東京アメ横に実店舗
・楽天ショップの売上が大きい
・2014年11月サイトリニューアル→売上前年比250%
改善ポイント
1.ターゲットの絞り込みと戦略の整理
2.コンテンツの企画制作
3.構造設計
・ユーザー目線でサイトを見てみよう。
モデル1
自宅でお酒を呑むときに食べる。
→おつまみのコンテンツがある/選ばれる理由がある
→「自宅で楽しむ高級バーの時間」
→「お酒に合わせて選ぶナッツとドライフルーツ」
→一覧表で確認することができる
→飲み物ページ
http://www.kojima-ya.com/fs/kojimaya/c/j001
→ナッツをクリックするとナッツのページに。
→左カラムに一覧メニュー
モデル2
お通しとしておつまみを仕入れたいバーの店長
→仕入れページ
保存が効く・利益率などに触れる
→ノウハウに移動
→小島家の話のページに移動
(POINT)
興味が湧くコンテンツ
巡回のしやすい構造
小島屋を選ぶ理由
→UXをデザインしている
(ユーザーに最適な経験をさせるために機能や外見を設計・デザインすること)
■一般的なデザインの視点とUXの視点について
一般的なデザインの視点
→一般的な地図を表示
UXの場合
→歩いている時の写真で案内をする
■家を建てる場合
家族構成・生活スタイルを知る(要件定義)
(8人家族、車いすのおじいちゃんがいる、子供が4人いる)
→広いダイニング・車いす用トイレを用意
それぞれのユーザーシナリオの検討。時間帯、季節ごと、10年後の変化も考慮。
↓
これを踏まえて間取りを考える
↓
各部屋のレイアウトを決める
↓
内装・家具設置
■(同じことを)ウェブサイトで考える
ウェブサイト5階層概念モデル
(一気通貫して考える)
・戦略(どうすれば買ってもらえるか)
・要件(コンテンツと機能)→コンテンツが先にあってをそこかわウェブサイト
・構造(サイトマップとナビゲーション)
・骨格(ワイヤーデザイン)
・表層(ビジュアルデザイン)
■まとめ
戦略をデザインに変換する
それがウェブサイト5階層モデル
戦略のフレームワーク 3C/村上 佐央里
「戦略を3Cで考える」
3C「お客様」「競合他社」「自社の強み」
→「競合他社」のことを見落としがち(他社で買っているお客様のこと)
(重要)
「お客様が求める価値」(健康食品を購入する人は「健康」を欲しい→食品ではなくてもいい)
「差別的優位点」(自社と他社を比較して自社を選ぶ理由。「3倍美容成分が入っている」と伝えてもお客様が求めていなければ強みにならない)
→この2つに答えられるのが「戦略の成立」という
■小島屋さんの3C
お客様「ナッツが欲しい」
→求める価値は?(美味しさ、コスパ、体に良い、美容に良い・・・など)
→求める価値はいろいろ:お客様を分けて考える
→絞り込み「おやつ」「おつまみ」「バー・レストラン仕入れ」「美容」「健康」
例1)家でおつまみを食べる人に絞って考える
おつまみユーザーの3C
「自宅でお酒をのむ時のおつまみ」(お客様)→お酒に合う・おいしさ
↓
「自社直火ロースト濃い塩ナッツ」(自社の強み)
↓
「スーパー・コンビニネットショップ」(競合他社)→競合と比較して同強みがあるのか(直火ロースト・濃い塩ナッツ(オリジナル))
→「小島屋さんが勝てる要因」が出てくる。
例2)バー・レストラン仕入れ
おつまみやお通しとして仕入れたい(お客様)→利益が出る、手間がかからない
ナッツ販売(自社の強み)
生ハム販売・チーズ販売・サラミ販売(競合他社)→他のおつまみと比較してもより利益が出る。提供が楽、長期保存可能
→仕入れのユーザーに「美味しい」と伝えても意味がない。利益や保存方法などの強みを訴える
(POINT)
絞りこむと勝ち目が見える
戦略が動き出す
制作者「お客様はこんなことを求めています」
→クライアント「こんな形で応えられるかも」(新サービス、新商品の検討も)
お客様が求める価値と競合との差別化をサイトに反映していく
■まとめ
戦略は3cで考える
お客様を絞り込む
戦略を後工程に引き継ぐ
戦略からコンテンツを導く/小清水 貴子(ゴンウェブコンサルティング)
■コンテンツは量より質
とにかくコンテンツを増やしてみる
→アクセスは伸びているが売上の伸びに繋がらない
・戦略的コンテンツ
「お客様が求める価値」「差別的優位点」を形にする
集客コンテンツ:調べたい人に効果的なコンテンツ→購入意欲低い
戦略的コンテンツ:買いたい人に効果的なコンテンツ
(POINT)
×集めて買わせる
◎買いたい人が集まる
→集客は結果にすぎない
戦略的コンテンツを作ればアクセスも伸びるし売上にもつながる
(戦略的コンテンツを作る流れ)
戦略から出てきたメッセージをどのように伝えるか
↓
情報デザイン
↓
コンテンツ作成
■コンテンツの形
・写真
・図・イラスト
・テキスト
・動画
(戦略から抽出したメッセージ)
・仕入業者:利益出る、手間かからない
・自宅でおつまみ:お酒に合う、パリパリしていておいしい、鮮度が違う
↓
どう伝えるか
(図とイラスト)
(http://www.kojima-ya.com/fs/kojimaya/c/k-select)
・直火ローストについて。
→写真を撮ってみたもののよくわからなかったのでイラストにしてみた
→「直火ロースト」の図で表現
・鮮度が違う
→いろいろ詰めたらごちゃごちゃしたので「中間流通」が少ないことを中心に訴えた
・利益のでるおつまみ
(写真)
楽天にあったものを使用
プロに依頼する(お酒の写真)
自社にて撮影(パーティー・ピクニックの写真)
■ガイドコンテンツ
ニーズ:「喉が渇いた」
ウォンツ:「水を飲みたい」
・悪いガイド
お客様「掃除機がほしいんですが」
店員「どんな掃除機がほしいですか」
→お客様は掃除機の性能を知らないので答えられない。
お客様「えーと・・・」
店員「機能は? サイズは? 価格感は?」
お客様「また今度にします」
店員「決まったらまた来てね」
お客様(もう来ないよ。)
・良いガイド
お客様「掃除機がほしいんですが」
店員「お部屋の広さは? フローリングですか?」
お客様「一人暮らしでフローリングです」
店員「それなら吸引力が弱くても大丈夫ですよ。◯◯がおすすめです」
お客様「じゃあそれにします」
◎悪いガイドは「ニーズ」を聞いている
■
掃除機を選ぶ:吸引力が強い物を選ぶひとが多いですが実はオプションパーツを付けることで吸引力が弱くても掃除の効率が高まります。・・・ワンルームくらいのお部屋にお住まいの方でしたら・・・省エネスペース性にこだわって選ぶのが良い・・・
・吸引力:絨毯に絡まったゴミを取る場合はつよい吸引力が必要・・・
・省エネ:・・・・・・・・・・・・
・コンパクト:・・・・・・・・・・・・
・特殊機能・オプション:・・・・・・・・・・・・
配置的に左上にある「吸引力」に着目してしまうが、「掃除機を選ぶ」の箇所のガイドを読むことで「コンパクト」にも誘導できる。
(※スライドではメニューで左上に「吸引力」が配置されていました)
■まとめ
・戦略をコンテンツに
・ガイドコンテンツでニーズをウォンツに
ユーザーシナリオで考える構造、骨格、表層/権 成俊(ゴンウェブコンサルティング)
■シナリオで考える構造。
ユーザーモデル別戦略的コンテンツ
TOPページに重要なコンテンツを詰め込んでしまうと認識できない
コンテンツ量産の弊害
→重要でないものを量産していくことで重要なものが埋もれてしまっている
→コンテンツは絞る
見せたい順番に並べてシナリオにする
→UX視点でデザインする(画面画面をパラパラ漫画のように巡回する)
→入れ過ぎると逆効果になる(ノイズになる)
最初に見せたいものをTOPに配置
小島屋さんの場合
TOP:直火ロースト・品揃え・卸価格
■シナリオで考える骨格と構造
ネットショップのテンプレート(TOPページに商品を提示)
×ドライフルーツを買いにきたお客様にナッツをプッシュしているとドライフルーツを買いに来たユーザーが興味を失う
◎TOPで振り分けてあげる(「あなたの探しているものはこっちに一覧がありますよ」と誘導してあげる。「バー・レストラン」「おつまみ」など)
→余計なものをどんどん捨てていく
・実際の解析から分かったこと
検索訪問キーワード:ニーズとウォンツが混在している
↓
購入者のかごの中身を見ていく:ほとんどのお客様がナッツとドライフルーツの両方を購入している
→全ユーザーが「ナッツ」「ドライフルーツ」の両方に興味
シーンを考えると当たり前「おつまみ」「仕入れ」「おやつ」「料理」
その結果、TOPページのテキストのナビゲーションになった。ナッツとドライフルーツのシズル感を出す。
http://www.kojima-ya.com/
■まとめ
・戦略が必要 -無かったら、その必要性を伝えよう
・ウェブサイト5階層概念モデルでUXをデザインしよう(UXデザイナーとして働くつもりで考える)
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