2015.10.03.Sat
インスリン分泌不全は何故起こるのか?
ちはっす。
今回は、インスリン分泌不全はどの様に起こるのか?というお話です。
その前に、そもそもインスリンはどの様に分泌されるかと言いますと、まずはβ細胞がGLUT2により糖を取り込まないことには何も始まらないのです。
インスリンを分泌するにも糖が必要なんです。(当たり前ですが)
β細胞の立場で言えば、
インスリンが欲しいなら、糖をよこせ。話はそれからだ。
ということになります。
もちろんGLUT2というのは、インスリンが働かなくても糖を取り込みます。
これからインスリンを出そうと言う時にインスリンが必要だったら、ニッチもサッチも行きません(笑)
で、細胞が糖を取り込むと、解糖系で代謝されATPを産生します。
そうするとKATPチャネルが閉じ、電位依存性Ca2+チャネル(VDCC)がこれを感知して活性化し、細胞外から細胞内へCa2+を流入させます。
細胞内Ca2+濃度が増加すると、インスリン分泌顆粒が開口放出されインスリンを分泌する、という段取りになっています。
GLUT2というのは、GLUT4と違って、普段から細胞の表面をウロウロしているのでインスリンがなくても糖を取り込めるのです。
これは、GLUT2がN-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ4a(GnT-IVa)という舌噛みそうな糖転移酵素により糖鎖修飾を受け、ガレクチンと結合することにより、細胞の表面に安定して留まることができるからです。
しかーし!
β細胞環境に遊離脂肪酸濃度が上昇すると、このGnT-IVaの発現が低下し、GLUT2の糖鎖修飾が不全となり、ガレクチンとの結合が低下して細胞膜上に留まることが出来なくなり、このため糖を検知できず、結果としてインスリン分泌が低下してしまうのです。
これは体内で増えた遊離脂肪酸が、直接的にインスリン分泌を阻害する一つの原因です。
もう一つの原因は、前回の記事でもありましたように、脂肪によるβ細胞の炎症です。
という具合に、増え過ぎた脂肪というのは多方面から、ヘタレ臓器である膵臓のβ細胞を攻撃します。
ひとたびインスリン抵抗性が惹起されれば、体内の脂肪合成は滞り、脂肪の分解は亢進し、遊離脂肪酸は全身を駆け巡り、身体は脂まみれになります。
こんな時に、ココナッツオイルやラードを飲んで喜んでいる阿呆のβ細胞の行方は、良い子の皆さんには想像できることと思います(笑)
ところが、阿呆への天罰はこれだけでは済まないのです。
脂肪による炎症にせよ、脂肪そのものによる分泌不全にせよ、ひとたびインスリンの分泌不全が惹起されると、今度はβ細胞そのものが機能障害を起こし委縮して行ってしまいます。
β細胞は自身のインスリン受容体にインスリンが結合することにより、下流のシグナル伝達を通じβ細胞自身の機能や量を調節しています。
つまり、インスリンの分泌が低下することがβ細胞自体のインスリンシグナルを低下させ、これが更にインスリン分泌低下を惹起するという悪循環が形成される訳です。
以上、これらのことが絡み合い、今日もβ細胞は壊れて行くのです。
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お早うございます。
おばさん達は、糖尿病の改善なのかただ痩せたいから脂肪を
飲み込んでいるのか、迷走としか思えません。
病院の先生が「あまりにも不自然な食事」を許しているのが?
不思議です。
おばさんはしつこいくらい、「玄米、野菜、魚」を食べる私を批判
しますからね。
ところで………
脂質の摂りすぎで癌になりやすいとかありますか?
初歩的な質問で恐縮ですが(^_^ゞ
では、筋トレ頑張ります♪