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 茨城県内のホテルのエレベーターを故意に停止させたとして、警視庁は3日、シンドラーエレベータ(東京都)の元社員の男(36)=懲戒解雇=を威力業務妨害容疑で逮捕したことが、捜査関係者への取材でわかった。容疑を認めているという。警視庁は、他に都内や千葉県内のマンションで発生した7件の停止についても関連を調べる。

 捜査関係者によると、元社員はシンドラー社で保守点検を担当する社員だった8月2日、茨城県内のホテルの自社エレベーターの安全装置を作動して故意に停止させ、別の社員に点検させるなどして同社の業務を妨げた疑いがある。元社員は自分で「閉じ込められた」とホテルのフロントに連絡し、内側から扉を開けて脱出していたという。

 シンドラー社のエレベーターを巡っては、このほかにも6~8月、都内や千葉県内の都市再生機構(UR)の集合住宅5棟で、管理するエレベーターが計7回停止。それぞれ1人ずつ、計7人が最大45分閉じ込められるトラブルが発生した。同社の調べに対し、この元社員がすべてについて故意に停止させたことを認めているという。