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イエメン 子どもの犠牲500人超える
10月3日 8時08分

内戦状態に陥っている中東のイエメンで、空爆や戦闘による犠牲者が増えるなか、ユニセフ=国連児童基金は、これまでに500人以上の子どもが死亡したと発表し、強い懸念を示しました。
イエメンでは首都サヌアを掌握した反体制派とハディ政権による激しい戦闘が続くなか、政権側を支援するサウジアラビアなど周辺のアラブ諸国が反体制派に対する空爆を続けていて、国連によりますと、空爆が始まったことし3月以降、これまでに2300人余りの市民が死亡しました。
こうしたなか、ユニセフは2日、18歳未満の子どもについて、これまでに少なくとも市民の犠牲者のおよそ2割に当たる505人が死亡し、702人がけがをしたと発表しました。
また、1000万人近い子どもたちが一刻も早い人道支援を必要としていて、このうち、170万人以上が栄養失調の危険にさらされているとしています。
ユニセフ・イエメン事務所のジュリアン・ハーネス代表は「1日が過ぎるごとに、子どもたちの希望と未来の夢は打ち砕かれている。彼らの家や学校、そして地域社会は破壊され、病気や栄養失調によって生活はますます脅かされている」と強い懸念を示しました。

米 調査行うよう求める

中東のイエメンで、ハディ政権側を支援するサウジアラビアや周辺のアラブ諸国が空爆を続けるなか、先月28日には、南西部モカ近郊の村で、結婚式のために多くの人が集まっていたテントが攻撃を受け、130人以上が死亡するなど、市民の犠牲が増え続けています。
アメリカのホワイトハウス、国家安全保障会議のプライス報道官は、2日、声明を発表し、「深く懸念しており、アメリカ政府は、民間人が死亡していることを非常に深刻に受け止めている」と述べました。
そのうえで、「民間人の犠牲に対する調査を行い、公表することを求める」として、空爆を行っているサウジアラビアなどに、調査を行うように求めました。
アメリカは、イエメンでの空爆には参加していませんが、同盟関係にあるサウジアラビアなどに対して、武器や燃料などの支援を行っています。
イエメンで市民の犠牲が増え続けるなか、アメリカとしても、これ以上、戦闘が拡大することに対して懸念を強めており、政権側と反体制派との停戦に向けて働きかけたい考えです。

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