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【スポーツ】

<首都スポ>大学サッカー 関東学院大FW富樫 1部昇格を確信

2015年10月2日 紙面から

プロの夢を追いながら、悲願の1部昇格を確信する関東学院大の富樫敬真=横浜市のマリノスタウンで(神代雅夫撮影)

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 関東大学サッカーの2部リーグに所属する選手がいきなり脚光を浴びた。関東学院大のFW富樫敬真(4年・日大高)だ。関東学院大と提携関係にあるJ1横浜Mで特別指定選手として登録され、9月19日のJ1デビュー戦でゴールをマークした。後半戦に突入した第89回関東大学リーグ(東京中日スポーツ後援)の2部で1部昇格圏内の2位につける関東学院大。富樫は果たして、このまま横浜Mでプレーするのか、それとも大学に戻って悲願の1部昇格に力を尽くすのか? ルール上はどちらもできるが、今のところは未定だ。一躍“時の人”となった富樫に迫った。 (取材・構成、関孝伸)

 −今季開幕前には今の状況を想像できなかったのでは。開幕前にはどんな抱負を持っていましたか

 富樫「去年の関東大学リーグで悔しい思いをしました。まだ1度も成し遂げていない1部昇格を目の前にしながら、それを逃したので、今季は1部昇格のためにすべてをかけるつもりでした」

 −プロを目指す大学4年生の一選手としては、どんな意気込みで臨んだのでしょう

 「僕は関東学院大の副キャプテンで、チーム全体のことも考えなければならない立場です。1部昇格に向かって、とにかく毎日全力で取り組むことを意識していました。いろいろな結果は、その上であとからついてくるという考え方です」

 −そして大学のリーグ戦に入ったわけですが、実はここまで個人としては思うような結果を残せていません

 「もともとはフォワードなんですが、今季は中盤のサイドやトップ下をやっています。リーグ前半戦では11試合のうち9試合に出場して2点しか取れませんでした」

 −できれば、フォワードで勝負したいという考えですか

 「フォワードでやりたい気持ちが正直ありましたが、監督はチーム全体を考えた上でのベストの選択をしているわけですから、僕としては与えられた条件の中でやるしかありません。中盤でも点を取るためには、シュートの精度を上げたり、自分自身でゴールに向かってフィニッシュまで持っていく形を増やしたりしなければいけないと思っています」

 −ただ、マリノスでの活動が夏以降に増え、今のところはマリノスに専念する形になっています

 「マリノスと関東学院大が提携している関係で、関東学院大の選手はマリノスの練習試合などに駆り出されることがあります。今年の夏にその延長線上で練習参加したときに、マリノスのモンバエルツ監督の目に留まったみたいで、8月4日にマリノスの特別指定選手になりました。大学リーグの後半戦が再開するのに合わせて一度大学に帰りましたが、1試合出ただけでマリノスに戻って、今はマリノスでずっとやっています」

 −マリノスではフォワードでのプレーですが、モンバエルツ監督がフォワードとして評価してくれているわけですね

 「ゴールに向かって裏に抜けたりする動きやアグレッシブなプレーぶり、あとはシュートの部分も評価してもらっています。特別指定選手になってからは受け身に回って自分らしさを失っていましたが、一度大学に帰ったときに初心に帰ったんです。ミスしてもいいからアグレッシブにやろうと考えて、それが自分を取り戻すきっかけになりました」

 −9月19日のFC東京戦(1−0)でJリーグにデビューし、いきなり初ゴールを挙げました。中村俊輔選手からのクロスボールをヘッドで決めました

 「アップしているときに試合に出たいという気持ちがわき上がってきました。シュートのときは無心で、気がついたら頭で触っていました。もちろんすごく喜びましたが、そのゴールで勝てたことが何よりもうれしかったですね」

 −マリノスで活躍して今後もマリノスに専念することになれば、関東学院大には直接の貢献ができなくなることも考えられます

 「自分だけの考えでは決められない問題です。関東学院大に尽くしたい思いはありますが、マリノスでやる以上は中途半端な気持ちの選手がプロの中に交ざっていてはいけないので、マリノスでのプレーに集中しています。どちらでプレーするにしても、そのチームのために全力を尽くすということです。ただ、関東学院大は僕がいてもいなくても1部に昇格できると確信しています」

 −マリノスでプレーしている現在の目標を最後に聞かせてください

 「来年以降もマリノスのユニホームを着たいと考えています。FC東京戦のゴールがビギナーズラックで終わらないように、これからも結果を残して、マリノスとプロ契約をしてもらえるように頑張ります」

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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