蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【プロ野球】秋山、日本新216安打 最終戦で決めた2015年10月2日 紙面から ◇オリックス4−1西武西武の秋山翔吾外野手(27)が1日、京セラドーム大阪で行われたシーズン143試合目となる最終戦・オリックス戦の6回に三塁内野安打を放ち、2010年の阪神・マートンに並んでいたシーズン最多安打を更新、215安打のプロ野球記録をマーク。9回にも左中間に三塁打を放ち、今季の安打数を216とした。チームは敗れて4位に後退したが、昨季5位からCS進出争いに踏みとどまらせたのは、1番打者の活躍だった。 前人未到の領域に足を踏み入れた男は、はにかむような笑顔で「215」の記念ボードを掲げた。秋山が今季215安打目をマーク。「光栄ではあるけどまだ実感はない。先輩方の上に自分の名前があるのは恥ずかしい気持ちもある」。敵地のスタンドからは敵味方関係なく大歓声が湧いた。 「どんな形でも塁に出ることが仕事」と常々語る通り、大記録は泥くさい、全力疾走から生まれた。6回1死で迎えた第3打席。フルカウントからの7球目だ。バリントンの143キロ真っすぐに手を出したが、ボテボテの三ゴロ。三塁手・小谷野が球を持ち直したこともあり、判定はセーフ。9月13日のロッテ戦で放った200安打目と同じ、三塁への内野安打だった。9回には左中間への三塁打でシーズン216安打とした。 レオが生んだ史上最高のヒットメーカーに、球団も誠意を示す方針だ。鈴木球団本部長は「最大限の、きっちりとした評価をする」と明言。5年目の今季は推定年俸6200万円だったが、倍増での大台突破は確実。1億5000万円に到達する可能性も十分ある。 2010年のドラフト会議前に、ソフトバンクが自身を指名候補に挙げている−。そんな報道が出たことを知った。だが、ふたを開けたら2位で同じ大学生外野手の柳田を指名。「その瞬間(プロ入りはないと)目の前にシャッターがガラガラと下りてきた」。直後に3位でソフトバンクとライバル関係にある西武に指名され入団。今季は柳田と刺激しあいながら、首位打者争いを繰り広げた。「(柳田に)どれか1つでも勝ちたい」。その思いも原動力に、安打を積み重ねた。 入団後につぶやいたことがある。高校、大学時代の同い年の外野手でプロに入ったのは秋山、柳田、伊志嶺(ロッテ)の3人しかいない。「これってすごいことですよね」。常に控えめな秋山が珍しく自分を褒めた。あれから約5年。たゆまぬ努力を続けた27歳は、誰よりも「すごい」ことをやってのけた。 PR情報
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