消えた「爆買い」、来韓中国人観光客の消費に変化

 韓国観光公社のソ・ヨンチュン中国チーム長は「これまでブランド買いに熱中していた中国人観光客の消費形態は最近、韓国ブランドを検索して直接購入する実用的な方向へと変化している」と説明した。「爆買い」が消え、価格を細かく比較するムードが広がっている。韓国を訪れる中国人観光客の1人当たり支出額は2010年の1606ドルから13年に2271ドルまで増えたが、昨年は2094ドルに減少。今年も減少傾向が続くとみられている。

 湖原大ホテル観光学部の張秉権(チャン・ビョングォン)教授は「中国人観光客は定番観光地に必ず立ち寄るという『タッチ・アンド・ゴー』式の旅行パターンから脱却し、自由で独立した形態へと変化している」と分析した。お得なショッピング、韓国料理や路地の雰囲気を楽しむなど韓国ならではの経験を楽しむ観光客はリピーター率も比較的高い。

■Wi-Fi無料ゾーンの拡充を

 中国人の消費パターンの変化に伴い、韓国流通業界はさまざまな戦略を立てている。GSホームショッピングは国慶節連休を控え、韓国を訪れる中国人専用のアプリ「韓哈遊」を投入した。このアプリは韓国の旅行情報と通販でのヒット商品などを集めたもので、注文した商品をソウル市内のホテル、ゲストハウスなど約400カ所に配達する。韓国のネット通販での商品を直接購入する需要を狙い、中国語版のサイト、アプリも続々登場している。現代Hモールは今年8月に中国語版のモバイルアプリを導入し、2ヶ月で1万件のダウンロードがあった。

 韓国経済研究院は最近のリポートで、中国人観光客のインターネット接続時間(モバイル含む)が1日当たり215分で、米国の1.7倍、日本の2.2倍に達すると指摘した。淑明女子大のソ・ヨング教授(経営学)は「1980年代に生まれた『80後(パーリンホウ)』と90年代生まれの『90後(ジオウリンホウ)』など購買力が高い若い世代、女性客を狙い、韓国国内で無料のWi-Fiゾーンを拡大し、観光や商品をPRするテーマ型のモバイルアプリやウェブマガジンなどを積極的に開発すべきだ」と指摘した。

チェ・ソンジン記者 , 李美智(イ・ミジ)記者
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