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 巨人は最後まで打線が低迷した。4番打者を固定できず、坂本、長野の看板打者が安定した成績を残せなかった。やはり、阿部と村田に頼らざるを得ない状況が続いた。ただ、2人も若くない。度々、故障で離脱し、猫の目打線でしのぐしか打開策は無かった。

 「粘っこく戦ってくれたが、一歩及ばなかった」。今季、何度か原監督の口から発せられた。防御率2・77(2日現在)は、12球団首位。投手陣が小差で抑えても勝ちきれなかった。

 昨季もチーム打率2割5分7厘と、攻撃力に陰りは見えていた。ところが、オフの目立った補強は相川、金城のベテランを獲得したぐらい。金満球団と言われたのは、今や昔のことだ。山田、川端、畠山と若手、中堅、ベテランがかみ合ったヤクルトに、野手の強化育成面でも先を行かれた。(福角元伸)