悪質なスパムサイトを排除することを目的としたフィルタ
Googleが一部の通販系キーワードによる検索結果からスパムサイトを排除するためのフィルタを8月下旬より導入していたことが『SEMリサーチ』のエントリー「グーグル、一部の通販系クエリでスパムフィルタを導入 ::SEM R (#SEMR)」で報じられています。
これによって、一部の通販系キーワードの検索結果表示件数が極端に減少するという事象が発生しています。
グーグルは2015年10月1日、ウェブマスター向けに不定期開催しているオフィスアワーの中で、一部の通販系クエリにおいて発生している悪質なスパムを排除することを目的にスパムフィルタを導入していることを明らかにした。
引用:
また、スパムサイトを排除する一方で、問題のない(一般的な通販)サイトもフィルタにかかってしまい、非表示となる事態も起こっているようです。
私もそういった話を少し前に小耳にはさんではいましたが(Twitterでアフィリエイト界隈の人たちがつぶやいていたのを見て知ったのですが)、原因がハッキリ分かりませんでしたし、一時的なバグだろうぐらいにしか考えていませんでした。
ですが今回、スパム排除のためのフィルタを導入したことがGoogleが公式に語ることでバグではないことが分かった形となりました。
このフィルタ設定は今現在も有効であり、フィルタがかけられているであろうキーワードを実際に検索してみると、表示される検索結果が少なくなっていることが確認出来ます。
だから検索流入が少なくなっていたのか・・・
購入・販売系のクエリやブランド系クエリと掛け合わた複合語検索が対象に
新しいスパムフィルタは、「アクセサリ、雑貨、ファッション系の一部の検索クエリ」を対象に、購入・販売系のクエリやブランド系クエリと掛け合わた複合語検索が行われた際に、スパムサイトを検索結果から排除する動作をする。具体的に例示すると「iphone6 ケース 安い」「激安 レディース バッグ」「ブーツ ブランド 販売」「ベビーカー アップリカ」「ピアス シャネル メンズ」といったキーワードで検索すると、自然検索結果が数件~数十件程度しか表示されないことを確認できる。
引用:
私も実際にGoogle検索をしたところ、「最も的確な検索結果を表示するために、上の○○件と似たページは除外されています。」と表示され、「検索結果をすべて表示するには、ここから再検索してください。」という文章で検索結果が締められていることを確認しました。
※ Google検索で「iphone6 ケース 安い」と検索
もちろん「ここから再検索してください。」をクリックすれば検索結果をすべて表示することは出来ますが、そこを押して更に検索結果を吟味するユーザーが果たしてどれだけいるでしょうか?
今回のフィルタ対象の検索キーワードから鑑みても、そこがクリックされることはほぼない、むしろその一文にすら気が付かないユーザーが検索するキーワードが対象になっているとも言えるのではないでしょうか。
(だからこそスパムサイトも、その検索キーワードをターゲットにしていたと言えますね。)
Yahoo!検索、お前もか・・・
もちろんYahoo!検索もフィルタが導入されています
私はそれだけ検索結果の表示が減る(フィルタ対象が多い)のだから、Googleはかなり精密なフィルタをかけているのだろうと最初は思ったのですが、表示されているサイトの中にも問題があると思われるサイトもありましたので、どうやらそこまで精度のあるフィルタではないようです。
ただし同社は「極端な検索結果数減少については、引き続き改善を続けていく予定」としているので、将来的にこの問題は解消される見込みだ。
引用:
いずれ問題は解決するとはいえ、解決するまではその検索キーワードで検索されても検索結果には表示されないため、例えスパムでない、問題がない一般サイトであっても現在進行形で大きな機会損失を受けていることには変わりがありません。
(むしろ問題がない、まっとうなことをやっているのにフィルタに引っかかるのは納得がいかないでしょう。)
ちなみに(Googleの検索アルゴリズムを採用している)Yahoo!検索でも対象キーワードを検索すると、「最も的確な結果を表示するために、表示されている検索結果と似たページを除いています。」と表示され、同様にスパムフィルタ設定がなされていることを確認しました。
※ Yahoo!検索で「iphone6 ケース 安い」と検索
購入・販売系の検索クエリで検索流入を稼いでいた、集客のメインとしていたサイトにとっては暫くは不遇の時代を過ごすことになりそうですね・・・