東京五輪追加種目の最終候補に残った空手、中国人学者「起源は福建省の南拳」と主張―中国メディア

2015年10月1日 11時00分 (2015年10月1日 18時40分 更新)
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海西晨報は30日、2020年東京五輪の大会組織委員会が追加種目として空手など5競技、計18種目の実施を国際オリンピック委員会(IOC)に提案することを決めた。空手について、中国人学者が「空手の起源は福建省の南拳だ」と主張していると報じた。
「空手の起源は福建省」と主張しているのは、同省にある集美大学の翁信輝副教授。現在「福建南拳から琉球唐手、空手に至るまでの文化的変容の研究」という課題に取り組んでいるという。翁氏によると、空手はもともと琉球において「唐手」(トーディー)と呼ばれていたものが、日本人によって「からて」と呼ばれるようになり、1922年に日本本土に渡った後、35年には「空手」という文字に「改ざん」されたとのことだ。
現在「沖縄空手」は沖縄県の文化保護遺産になっているとともに、空手は日本の武道文化となっているが、その中には中国武術の形式が残っており、1980年代ごろからは日本の空手の代表が福建省までそのルーツを探りに来るようになったという。
翁氏は追加種目候補に空手が残ったことに対して喜びを示す一方で、「空手の起源が福建にあることを多くの中国人が知らない」ことに対する憂慮も見せている。現在、福建南拳の近代化に取り組んでおり、同省アモイ市の学校や同大学において南拳や空手の講座開設を進めている。
「世界空手連盟を世界唐手連盟に、中国空手協会を中国唐手協会に改名させて文化的主権を示すことが、空手のルーツを明らかにさせる第1歩だ」と翁氏は語る。
(編集翻訳 城山俊樹

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