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 原発や安全保障関連法制、沖縄などをめぐる安倍晋三政権の政策に抗議する市民団体らが2日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で集会を開いた。約3千席の座席を埋めた市民らは「民主主義を取り戻せ 安倍政権NO」と書かれたプラカードを掲げた。参加者は集会後、「憲法守れ」などと訴えながら、銀座や新橋をデモ行進した。

 上智大学の中野晃一教授(政治学)は「私たちの代理に過ぎない政治家が暴走した時、立ち上がるのが民主主義。個人の尊厳を育む政治の実現のため頑張ろう」と呼びかけた。安保法制に抗議する学生団体「SEALDs(シールズ)」の千葉泰真(やすまさ)さん(24)は「黙っていることをやめた国民の意識の変化が何よりの財産」と訴えた。

 クラシックコンサートの後に参加したという東京都町田市の清水喜代子さん(73)は「子や孫の世代のため、できる範囲で意思表示をしていきたい」と話した。東京都国分寺市の男性(76)は「60年安保、70年安保と違い、2015年安保は個人が声を上げていたのが印象的だった。数が減ったとしても、政権をウォッチし、デモに参加し続ける」と語った。(山本亮介)