2015年10月2日21時16分
東京電力福島第一原発事故で高濃度の放射能汚染水が海に流出した問題で、福島県警は2日、東電と、広瀬直己社長や勝俣恒久元会長ら幹部・元幹部計32人を公害犯罪処罰法違反の疑いで福島地検に書類送検し、発表した。県警は、地検に起訴を求めたかどうかなどを公表しなかった。
県警によると、広瀬社長らは汚染水の入った仮設タンクを安全なタンクに切り替えるなどの対応を怠り、仮設タンクの水漏れにより2013年7月までに約300トンの汚染水を流出させた疑い。また、地下水が原子炉建屋に流入するのを防ぐ壁の設置を先送りして汚染水の発生を抑制せず、11年6月~13年9月に1日あたり300~400トンの汚染水を建屋周辺から流出させた疑いがある。
原発事故で被害を受けた福島県の住民らが13年10月以降、東電と広瀬社長らを県警に告発していた。県警は、告発された東電幹部・元幹部ら全員を事情聴取するなどして捜査を進めていた。
東電は「刑事告発に関することなので、当社としてはコメントを差し控えさせていただきます」としている。
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