清 竜人25が1stアルバム「PROPOSE」を携え行った初のワンマンツアー「清 竜人25 “ハネムーン▽ツアー”」が、9月30日の東京・TSUTAYA O-EAST公演をもって幕を下ろした。
“一夫多妻制アイドルグループ”という希有なコンセプトを掲げ、昨年9月に活動をスタートさせた清 竜人25。彼らは結成後まもなく始めたライブシリーズ「清 竜人ハーレム▽フェスタ」や、さまざまなライブイベントへの出演で独自のパフォーマンスを展開し人気を博してきた。初のワンマンツアーは東名阪3都市のライブハウスで行われ、最後に追加公演として2度目の東京公演が実施された。ここではツアーファイナルとなった追加公演の模様をレポートする。
開演時刻になると、胸に大きなハートマークが描かれた黒いエプロン風の衣装を身に付けた6人の夫人がステージへ。続いてゆっくりとスーツ姿の夫・清竜人が登場すると、グループ結成以来トレードマークとなっていたアフロヘアから耳を出しさっぱりとした髪型へとイメージチェンジした姿に、客席からは男女問わず歓声が巻き起こった。竜人はゆっくりフロアを見渡すと「俺に抱かれに来たやつ、声出さんかい」と低いトーンで観客を煽り、「お前とラブボクシング!」のシャウトから1曲目「ラブ▽ボクシング」でライブの幕を開けた。熱気あふれるフロアに向け、竜人と夫人たちはさらに「A・B・Cじゃグッと来ない!!」「どうしようもないよ…」とハイテンションな楽曲を畳み掛けていく。
自己紹介を挟んでの4曲目はミュージックビデオも話題となった、アルバム「PROPOSE」のリードトラック「ハードボイルドに愛してやるぜ▽」。竜人の「俺より先に死ぬんじゃねえぞ…」というハードボイルドなセリフからなだれ込むロックチューンで場内は再び熱狂の渦に。続けて「天上天下唯我独尊」「プリ~ズ…マイ…ダ~リン▽」、ひと呼吸置いて「Call▽Me▽Baby」「やっぱりWifeがNo.1♪」「逢いたいYO~♪」とアルバムからの楽曲を連発した。
そして第4夫人・清美咲が「次はスケベの曲なんですけど……」と宣言すると、ここからツアー恒例となっている「Mr.PLAY BOY…▽」での「スケベ」コールの時間。第6夫人・清可恩の合図から「Yo! Yo! 渋谷! 渋谷!」「Yo! Yo! 竜人! 竜人!」「Yo! Yo! スケベ! スケベ!」と盛大なコール&レスポンスで熱気を高め、夫人たちと観客が声を合わせて「竜人くーん!」と舞台袖の竜人を呼び込む。竜人は大歓声に激しいダンスとシャウトで応えた。クライマックスは、6人の夫人が終盤まで竜人不在でパフォーマンスする「The▽Birthday▽Surprise」と、曲中で竜人が夫人たちに愛を誓う「誓いのワルツ」。結婚式を思わせるステージングで、ライブ本編はドラマチックに締めくくられた。
盛大なアンコールを受けステージの緞帳が再び開くと、そこには大きなグランドピアノが。そして1人で現れた竜人はゆっくりピアノの前に座り、おもむろに「結婚行進曲」を奏でる。演奏を終えた竜人が退席すると、今度はウエディングドレスに着替えた夫人たちがステージへ。これは1stシングル「Will▽You▽Marry▽Me?」発売時の衣装で、途中加入した第7夫人・清優華にとってはこれがウエディングドレス姿のお披露目となった。「アンコールありがとうございます!」という6人の元気な挨拶から一転、美咲は急に「……ここで、大事なお知らせがあります」と重いトーンで語り始める。ざわめく観客を前に美咲は「4月9日、土曜日。……中野サンプラザでワンマンライブを行いまーす!」と初のホールワンマン「清 竜人25 コンサート 2016 春」の開催決定を報告。うれしいサプライズに、客席は大きな歓声と拍手で包まれた。
発表を終えた夫人たちはここで1人ひとり、初めてのツアーを振り返る。第1夫人・清咲乃は「私こういうの苦手なんだけど」と前置きしつつ「ツアーを通して本当に感謝しかなくて。私1人じゃこんなところに立てなかったし、みんなが集まってくれるような人間じゃないから……。ここに来てくれた、来られなかった皆さんもそうだし、一番はメンバーに。本当に本当に感謝してるから、これからもがんばっていきます」とコメントした。第2夫人の清桃花は目に大粒の涙を浮かべながら「まずはみんなに謝らなければいけないことがあって……」と、ツアー初日の東京・TSUTAYA O-EAST公演で観客に約束した「ツアーが終わる頃には腹筋を6パックにする」という約束が果たせなかったことを謝罪。真に受けていなかったファンは皆大笑いだったが、桃花はやはり泣きながら「この1年つらいこともいっぱいあったけど、こうやってみんな応援してくれるから、この場を借りてお礼を言いたいです。本当にありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。第3夫人・清亜美は「この流れ、やりづらい……」と嘆きつつ「この夫人たちや仲間たち、そして素敵でカッコいい旦那と出会えて本当に幸せな1年でした。25はまだまだ続きますけど、応援してくれる皆さんに恩返しできるような存在になっていこうと思うので、これからも私たちに付いてきてください!」と呼びかけた。
「1年間活動してきてすごく楽しかったんですけど、今日発表できた中野サンプラザホールという舞台に立つには、今の状況ではまだその技量を持っていないと思うんです」と現状をシビアに語った美咲は、「自分に厳しく厳しく練習を重ねて、4月9日の中野サンプラザホールでは『またレベルアップしたな』と思ってもらえるようがんばります!」と宣言。可恩は「私は小さいときから歌が大好きで、ずっと歌を歌う人になることが夢でした。竜人くんと結婚してかわいいお嫁さんに出会えて……私1人っ子なんですけど、家族がこんなにいっぱいできるなんて幸せです。これからも25で叶えたい夢がいっぱいあります。可恩という名前は可能性の可に恩返しの恩と書きます。可能性を広げながら恩返しができるにがんばります」と自身の名前になぞらえて目標を語った。最後に優華が「私は途中から入ったけど皆さんとても温かくて、25に入れて本当に幸せです」とか細い声で話すと、観客のみならず亜美からも思わず「かわいいー」の声が。優華は顔を赤らめながらも「いろいろとまだ劣っていると思いますけどがんばりますので、どうぞ25をよろしくお願いします!」と元気にコメントを締めくくった。6人を舞台袖で見守っていた竜人が合流すると、ラストは「Will▽You▽Marry▽Me?」で華々しくフィニッシュ。竜人は可恩をお姫様抱っこし、5人の夫人は客席に深々と頭を下げた。
清 竜人25はこのあと、12月13日に東京・サンリオピューロランド フェアリーランドシアターにてスペシャルライブ「清 竜人25×サンリオピューロランド25周年。スペシャルコラボライブ!!」を実施。12月22日に東京・TSUTAYA O-EASTで、上坂すみれをゲストに迎えて自主企画ライブイベント「清 竜人ハーレム▽フェスタ2015 Vol.5」を行う。