朝鮮労働党70周年行事、各国要人の出席見送り相次ぐ

朝鮮労働党70周年行事、各国要人の出席見送り相次ぐ

 10月10日の朝鮮労働党創建70周年記念行事に向け、北朝鮮が招待している各国の政府関係者などが相次いで訪朝しない意向を示し、北朝鮮当局が当惑していることが分かった。また北朝鮮当局はこの記念行事の費用を調達するため、海外の大使館や領事館などの公館に巨額の資金の上納を強要していることから、各国に駐在する北朝鮮外交官らは違法な外貨稼ぎをやらざるを得ない状況に追い込まれている。北朝鮮の内部事情に詳しい外交筋が30日に明らかにした。

■朝鮮労働党創建70周年記念日は内輪だけのイベントに

 この消息筋によると、朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は今年の初め「(海外で)ある程度の地位にある人物であれば、誰でも朝鮮労働党創建行事に招待せよ」と指示したという。この指示を受けて北朝鮮の外交当局は、海外の政府高官を北朝鮮に連れてくることを活動の最優先事項として総力を挙げてきた。しかしこれまでのところ、北朝鮮の友好国とされてきた国を含め、政府高官といえるような人物で訪朝の意向を示しているケースはほとんどないようだ。

 またこれまで訪朝に前向きだったインドネシアのメガワティ元大統領や、ベトナム共産党序列第12位のゴ・バン・ズ党中央監察委員長も最近になってキャンセルを伝えてきたという。「兄弟国」とされるキューバからは、革命武力省のファリアス長官の訪朝が伝えられていたが、これも今のところ正式に決定したわけではないようだ。訪朝経験のあるイタリアのアントニオ・ラッツィ上院議員も、北朝鮮の体制宣伝に利用されることを懸念し、訪朝を断ったという。

 ちなみに外交関係者の間では、中国とロシアがどのレベルの人物を使節団として派遣するかに注目が集まっている。この問題について北京のある外交筋は「行事まであと10日しかないが、今のところ中国が北朝鮮からの正式な招待状を受け取ったという話は聞こえてこない」と伝えた。これについては「北朝鮮による長距離ミサイル発射などの動きと関係があるのではないか」との見方もある。上記の外交筋は「今回の国連総会期間中、中国の習近平・国家主席は北朝鮮に対し、核実験やミサイル発射をやらないよう公の席で警告した」と指摘した上で「このような状況で北朝鮮が中国の政府高官を招待し、その場でミサイルを発射すれば、中国のメンツは完全につぶされてしまう。そのため北朝鮮も中国政府高官の招待をためらっているのではないか」との見方を示した。

北京=アン・ヨンヒョン特派員 , 李竜洙(イ・ヨンス)記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 朝鮮労働党70周年行事、各国要人の出席見送り相次ぐ

right

関連ニュース