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製造業・非製造業とも設備投資計画は堅調10月2日 4時39分
日銀が1日発表した短観=企業短期経済観測調査では中国など新興国経済の減速が企業の景気判断に影響を及ぼしていることが明らかになりましたが、好調な企業業績を背景に製造業、非製造業ともに設備投資の計画は堅調な結果となりました。
今回の短観では、中国など新興国経済の減速の影響で代表的な指標である大企業の製造業の景気判断が3期ぶりに悪化した一方、大企業の非製造業では外国人旅行者の活発な消費を背景におよそ24年ぶりの高い水準となりました。短観では、企業の設備投資の計画についても調査していて今年度、大企業の製造業は昨年度の実績と比べて18.7%増やす計画で、景気判断が悪化する中でも前回3か月前の調査と同じ高い水準を維持しています。さらに、大企業の非製造業は7.2%の増加となり、前回の調査から上向きに修正されたほか、中小企業は製造業、非製造業とも上向きに修正されています。円安の効果などで企業の業績は過去最高の水準にあり、短観の調査からは企業の積極的な投資姿勢に変わりがないことが伺えます。ただ、中国など新興国の経済がさらに減速すれば、計画していた設備投資を控えるといった影響が出ることも懸念されており、企業が計画通りに設備投資に踏み切るかどうかが今後の景気を占うカギとなりそうです。