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 ●地雷撤去に17年 森本栄三さん(73)

 高槻市で造園会社を経営する森本栄三さん(73)は17年前から、カンボジアで地雷撤去の活動支援を続けている。福岡にある支援団体の幹部を務め、「地雷は人をボロ切れのようにする悪魔の兵器」と訴える。

 カンボジアには内戦時代の地雷約600万個が今も残るとされる。1995年に同国を訪れ、地雷で手足を失った人の多さに衝撃を受けた。女性や子どもの被害も多く、「何も悪いことをしてないのに、一生不自由な生活を強いられる。少しでも力になりたい」と強く思った。

 98年に福岡市のNGO「カンボジア地雷撤去キャンペーン」に参加し、大阪事務局の責任者に就いた。年に数回現地に赴き、撤去活動の支援や被害状況の調査を実施。旅費や滞在費は自費で、活動費は街頭募金や高槻でのイベントで菓子を販売した売り上げなどで賄っている。

 月に1回ほど、関西の小中学校で地雷被害を語る出前授業も続けてきた。「子どもたちが地雷の残酷さを知り、平和というものを改めて考えてほしい」