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 11月の大阪府知事、大阪市長のダブル選挙で、大阪維新の会と自民党の擁立候補予定者が30日、大阪都構想をめぐり激論を交わした。大阪維新の松井一郎府知事(51)は「住民とのひざ詰め談判で、新しい設計図を作らせてほしい」と再挑戦を宣言。自民の柳本顕・大阪市議(41)は「なぜゆっくり聞いて(5月の)住民投票にたどり着かなかったのか。ポンコツ設計図だったのか」と批判した。

 朝日放送の番組で討論した。大阪維新は府知事候補に松井氏を擁立すると確認。自民は大阪市長候補に柳本氏推薦を決めている。

 松井氏は自民が提唱した府、大阪市、堺市の首長と議員でつくる「大阪戦略調整会議」(大阪会議)を「全く二重行政の議論に入れない」と批判し、都構想の必要性を強調。特別区の線引きや名称などについて住民の意見を聞く方針を示し、再設計に「3年はかかる」との認識を示した。

 柳本氏は「都構想を掲げたいから、大阪会議をあえて潰している」と大阪維新側の姿勢を問題視し、「対立ばかりでなく協調路線で大阪の方向性を探っていこう」と訴えた。都構想は「単に二つを一つにすればいいという短絡的な発想なら、無駄なコストがかかるだけだ」と切り捨てた。