QS世界大学ランキングでは京都大学が日本最高位
英国の大学評価機関「クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds)」が発表した最新の世界大学ランキングで、京都大学が日本の大学では最高位の38位に評価された。
2位は東京大学で39位。以下東京工業大学56位、大阪大学58位、東北大学74位と100位内に5大学が入っている。
日本の5大学以外で100位内にランクされたアジア地区の大学は、最高位がシンガポール国立大学の12位。続いて同じシンガポールの南洋理工大学13位、清華大学(中国)25位、香港科学技術大学28位、香港大学30位、ソウル大学(韓国)36位、北京大学(中国)41位、KAIST(韓国)43位、香港中文大学51位、復旦大学(中国)51位、香港城市大学57位、国立台湾大学70位、上海交通大学(中国)70位、浦項工科大学(韓国)87位の順となっている。
国際情報サービス企業、トムソン・ロイターが最近、公表した同社としては最初の国際大学ランキング「イノベーティブ大学ランキング」では、日本の大学は100位内に大阪大学の18位を筆頭に9大学が入っていた。日本以外のアジア諸国・地域では、10位のKAIST、12位の浦項工科大学、31のソウル大学など韓国勢も7大学と高い評価を得た。日本、韓国以外では清華大学(72位)とシンガポール国立大学(94位)が入っているだけで、QSのランキングとはだいぶ顔ぶれ、順位とも異なっている。
トムソン・ロイターのランキングは、大学が所有する特許、学術論文の引用情報などから、特許取得の広がり(国際性)やインパクト(引用数)、産業界との連携論文などを分析して評価したとされている。これに対し、QSの評価指標は、各国学者のピアレビュー(相互評価)を最重視し、学生一人当たりの教員比率、教員一人当たりの論文被引用数なども重視しているとされる。
関連リンク
・QS World University Rankings® 2015/16
・トムソン・ロイター・プレスリリース「The World's Most Innovative Universities」
サイエンスポータルの過去の関連記事
・2015年9月18日ニュース「100位内に大阪大学など9校 イノベーティブな大学国際ランキング」
・2015年6月12日ニュース「中国アジアのトップ100大学数で日本追い抜く」
・2015年4月16日ニュース「インパクトが高い論文数、東京大学が国内で1位」
・2014年7月23日ニュース「2025年の未来のイノベーションを予測」
・2013年7月22日研究開発戦略ローンチアウト・チャップマン純子 氏・科学技術振興機構 研究開発戦略センター 海外動向ユニット フェロー「QS-APPLE会議に参加して ~世界大学ランキングにおける日本の大学の弱点である『国際化の遅れ』を実感~」
・2011年9月12日ニュース「『スター研究者』数で米、英、ドイツに見劣り」
・2011年3月11日ニュース「大学評判ランキングで東京大学8位 100位内に5大学」
・2010年7月13日レビュー「論文から見た日本の研究業績低迷は確かか」
http://scienceportal.jst.go.jp/news/newsflash_review/newsflash/2015/09/20150929_02.html