NHKみんなの手話「7月から9月のおさらい」 2015.09.27


皆さんこんにちは。
三宅健です。
4月から放送してきた「みんなの手話」ですが早いもので今日が今年度の最終回になりました。
皆さんこんにちは。
善岡修です。
手話の勉強頑張っていますか?皆さんお元気ですか?ホサナです。
それにしてもこの半年はあっという間でしたね。
ええあっという間でしたね。
今年は文法の解説に力を入れて勉強を進めてきましたが三宅さんいかがでしたか?最初は難しいな苦手だなと思いましたけどじっくり学ぶうちに手話の構造が分かってきてだんだん面白くなってきました。
基本がつかめるといろいろと応用ができるようになるんですね。
おおすばらしい!それを聞いて私はうれしくてうれしくて…。
そうですね。
うれしいよね。
ええ。
という事で今日は7月から9月のおさらいです。
是非覚えてほしい事や表現の大切なポイントをもう一度解説していきますのでしっかり見て下さいね。
では早速始めましょう。
(3人)どうぞ。
第13課では過去時制について学びました。
時制とは「行く」や「食べる」などの動詞がいつ起こったのかを表すしくみの事です。
手話では動詞のあとに「した」や「終わる」という単語をつける事で過去時制を表します。
例えば「行く」の動詞のあとに「した」という単語を続けて一語のようにして「行った」。
「食べる」の動詞のあとに「終わる」を続け一語のようにして「食べた」となります。
片手の小指側をもう片方の親指と人さし指で挟みます。
「駅」。
親指と人さし指を合わせた両手を近づけます。
「近く」。
すぼめた両手を前へ開きながら少し下へ動かします。
「新しい」。
上に向けた両手を左右に動かします。
「店」。
付け合わせた指先を開きながら前へ動かします。
門が開くイメージです。
「開く」。
人さし指を前へ動かします。
「行く」。
「した」。
先ほど説明しましたね。
この場合「行く」という動詞と結び付き一語のように表現します。
「行った」。
最後に「PT2」。
Yes−No疑問の表情がつきます。
ですから「行った?」となります。
もう一度「行った?」。
次は第14課から16課までのおさらいです。
第14課では「明日は雨だろう」のように「何々だろう」「何々だと想像する」という推定の表現について学びました。
これは「想像する」という単語を文末につける事で表します。
第15課では「明日は雨らしい」のように人から伝え聞いた事を表す伝聞の表現について学びました。
文末に「何々らしい」という単語をつける事で表します。
話し手の憶測などを表す「想像する」とは違ってテレビで見たり人から聞いた事を話す時に使われます。
第16課では「引っ越しするつもり」のように自分の意思や予定を表す意図の表現について学びました。
これも推定や伝聞と同じように文末に「予定」という単語をつけて表現します。
「想像する」「らしい」「予定」といった単語を使って未来について表現する事もできるんですよね。
そうなんです。
よく覚えましたね。
ただしそれぞれ使い分けが必要になるんですよ。
続いて第17課と18課のおさらいです。
ここでは手話の動詞の語形変化について学びました。
両手をこのように下に動かします。
「今」。
「彼」。
そこから「手伝う」という動詞を自分の方へ動かします。
「彼が私を手伝う」という意味になります。
番組ではこの動詞の語形変化をこのように表記します。
キーフレーズの「彼が私を手伝う」をこの表記に当てはめるとこうなります。
動詞の始点「3」は3人称。
つまり「彼」という意味です。
動詞の終点「1」は1人称。
つまり「私」という意味です。
つまりこのように動かす事を示しています。
「もらう」。
先ほど「彼」と表現した場所はここでしたね。
なのでその位置から自分の方へ動かします。
「もらう」。
「彼に手伝ってもらう」という意味です。
片手をこのように動かして「大丈夫」。
語形変化しない動詞もたくさんあるんですよね?はいそのとおりです。
「知る」もその一つです。
基本形は「知る」。
この手話は主語や目的語が変わってもこの形は変化しません。
ではどうやって主語と目的語を区別するのでしょうか?そのポイントは文末の指さしです。
「私は彼を知っている」。
「彼は彼女を知っている」。
第20課と第21課ではCLについて学びました。
CLとはClassifier類辞の略で手話特有の表現方法なんです。
例えば「ひらひら舞っている」。
この手は葉っぱなのか紙なのかは分かりません。
でも何か薄いものが落ちていくのを表しているという事は分かりますよね。
このようにCLとは代名詞の役割を果たしながら物そのものの形状や性質を表すという特徴を持っています。
このイラストをCLを使って表現してみましょう。
じゃあいきます。
まず「白い襟で半袖で青い太い縞とここにあります。
…と白い縞があってで…ラグビー…ラガーシャツ」。
なるほどね。
では私が表現してみます。
「襟半袖そしてボーター」。
このように表します。
CLには間違いというものがありません。
表現する人の数だけCLの表現があります。
皆さんも自分のイメージを膨らませてCLを表現してみましょう。
このキーフレーズのポイントは…今度は視点を変えて…それぞれ表現し分けているところです。
解説していきます。
人さし指と中指を下に向けて交互に動かしながら前に出します。
歩いている自分自身を表しています。
「歩く」。
その手を残したまま片手で「車」を表現します。
ハンドルを動かすしぐさです。
そしてCL表現としてこのような手の形を作ります。
これは先ほど説明したCL「車」の縮小サイズです。
両手をこのように動かして「車が人にぶつかりそうになる」という意味になります。
そして胸に手をあて「びっくりする」。
これはロールシフトといいます。
これも手話特有の表現方法です。
手話の話し手が1人で複数の人物の役割を担う表現の事です。
つまり「その人になりきって表現する」という意味です。
ここでは車にぶつかりそうになった時の自分自身になりきり「びっくりする」を表現します。
次に両手の指先を前後に動かして「経験」。
両手を同時に閉じて「終わる」。
最後に文末の指さしです。
主語である「私」を意味する「PT1」。
第22課では「することができる」「することができない」という表現を学びました。
「行く」という動詞のあとに「できる」という単語をつけて「行くことができる」。
「行く」という動詞のあとに「難しい」という単語をつけて「行くことができない」。
このように動詞のあとに「できる」という単語をつける事で「何々することができる」動詞のあとに「難しい」という単語をつける事で「何々することができない」となります。
第23課では「行く必要がある」「出る必要がある」などのように「何々する必要がある」という表現を学びました。
これも先ほどと同じように動詞のあとに「必要」という単語をつける事で「何々する必要がある」。
動詞のあとに「必要ない」という単語をつける事で「何々する必要はない」という意味になります。
親指と人さし指を合わせ横に動かしながら指を離します。
「早く」。
胸の前で手を前に払います。
「出る」。
今回のスキットでは話し手は会社にいます。
「会社から出て家に帰る」と表現したいので「出る」という手話を使います。
両手の指先をこのように胸にあてます。
1回でもいいですし2回あてても構いません。
「必要」。
「出る」と「必要」を続けて「出る必要がある」。
今回のスキットでは「帰らなければならない」という意味になります。
さてここからは番組にお寄せ頂いたメールやお便りをいくつかご紹介したいと思います。
まず1つ目は…。
お願いします。
本当にありがとうございます。
お坊さんの説法も手話でやって頂けるとうれしいですよね。
(那須)そうですね。
はいでは次いきましょう。
そして実はその塩原さんと中継がつながっています。
塩原さんこんにちは。
こんにちは。
私の名前は塩原ちづるといいます。
メールありがとうございました。
被災地でボランティアをしている時にろう者と初めて出会われたそうですがどんな人だったんですか?小さい女の子でした。
最初手話で話しかけられたんですが私は手話が分からなかったのでとても悔しかったです。
ふだん手話の勉強はどのようにやっていますか?いつも「みんなの手話」のテキストと番組で勉強しています。
最近またろう者との出会いがあったそうですね?はい。
バスの中なんですけどバスの中でろう者の方にバス停の場所を聞かれてその時は筆談で聞かれたのでもしかしたら手話が生かせるのかと思い手話で教えました。
手話で伝えられてよかったですね。
最初に話しかけられた時にはすごく緊張されたでしょう?もちろんです。
緊張しました。
そうですよね。
でも通じた時には感動しましたよね。
とても誇らしかったんじゃないですか?はいとってもうれしかったです。
ではせっかくなので塩原さんから僕たちに何か聞いてみたい事はありますか?手話を使う時に緊張しない方法は何ですか?あっ緊張…。
いや僕も緊張します。
毎回ドキドキドキドキしてます。
うそうそ。
本当に?うそでしょう?緊張しない方法は…ありません!ある。
ない?そうかそうか。
そうだよね。
そうね。
どんどん使ってもっともっと使って慣れていくしかないのかな?そうですね。
慣れだよね。
ありがとうございました。
塩原さんの将来の夢は何ですか?手話に関する仕事をしたいと思っていてろう学校…ん?ろう学校の先生になりたいなと思っています。
いいですね。
きっとなれますよ。
塩原さん今日は本当にありがとうございました。
手話の勉強も引き続き頑張って下さいね。
ありがとうございました。
さてこうして振り返ってみると本当にいろんな事を学んできました。
そうですね。
三宅さんも本当に随分上達しましたね。
本当ですね。
でも自由すぎて話があちこちに…。
あちこちに。
だけど楽しかったですね。
本当楽しかったです。
なお来週からは再放送の期間となります。
是非再放送もご覧頂いて手話の力をパワーアップして下さいね。
では今日はこの辺で。
またお会いしましょう。
(一同)さようなら〜!さようなら。
2015/09/27(日) 19:30〜19:55
NHKEテレ1大阪
NHKみんなの手話「7月から9月のおさらい」[字]

ろう者が日常的に使う手話を学ぶ、初心者向けの番組です。講師の善岡修さんとナビゲーターの三宅健さんが手話の魅力を伝えます。今回は7月から9月までのおさらいです。

詳細情報
番組内容
今回は、7月から9月の学習を振り返ります。「時制表現 過去」、「推定の表現」、「伝聞の表現」、「意図の表現」、「動詞の語形変化」、「語形変化しない動詞を使った表現」、「CLを使った表現」、「文のバリエーション(1)可能」、「文のバリエーション(2)必要」など、これまでの学習のポイントを復習していきます。一緒に手を動かしながら、練習していきましょう。
出演者
【講師】善岡修,【出演】三宅健,那須善子,ホサナ,【語り】佐田明,大野エリ

ジャンル :
福祉 – 手話
趣味/教育 – 会話・語学
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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サンプリングレート : 48kHz

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