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「こうのとり」大気圏に突入 任務終える
9月30日 11時15分

国際宇宙ステーションに物資を届けた日本の宇宙輸送船「こうのとり」の5号機は、日本時間の30日朝、南太平洋上で大気圏に突入し、予定どおりに燃え尽きてすべての任務を終えました。
先月19日に打ち上げられた日本の宇宙輸送船「こうのとり」の5号機は、実験装置や食料など5トン余りの物資を国際宇宙ステーションに運び、日本時間の29日未明、宇宙ステーションから切り離されました。
「こうのとり」は、その後、次第に高度を下げ、日本時間の30日午前5時半ごろ、南太平洋の上空で大気圏に突入しました。
JAXA=宇宙航空研究開発機構によりますと、送られてきたデータから、「こうのとり」は1000度を超える熱で計画どおりにほぼ燃え尽きて、熱に強い一部の部品も予定された海上に安全に落下したとみられるということです。
茨城県つくば市にある筑波宇宙センターの管制室では、「こうのとり」の大気圏への突入が確認されると、担当者がお互いに拍手をしてすべての任務を無事に果たしたことを喜び合っていました。
今回の「こうのとり」5号機は、国際宇宙ステーションへの物資の輸送を巡ってアメリカやロシアの輸送船で事故が相次ぎ、必要な物資が届かない事態となるなか、NASA=アメリカ航空宇宙局から緊急に託された生活用品などを届ける大きな任務を果たしました。
また、宇宙ステーションへのドッキングや切り離しの際には、宇宙側では油井亀美也さんがロボットアームを操作し、地上側では若田光一さんが通信役のリーダーを務め、2人の日本人宇宙飛行士が技術力の高さを示しました。
「こうのとり」5号機の責任者を務めたJAXAの成田兼章センター長は記者会見で、「今回の任務の成功で日本の物資輸送の能力が世界に認められた。今後も国際宇宙ステーションの運用の根幹を支えていきたい」と述べました。

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