キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長は20日、アディダスの青いジャージを着てキューバを訪問したローマ法王フランシスコを出迎えた。カストロ氏は時間・場所・状況を考えず、制服のようにアディダスのジャージばかり着ていたことから、2009年に米誌「タイム」が選んだ「最も服のセンスがない政治家」7位に選ばれたこともある。これまで「服のセンスがない政治家」とされた政治家たちを振り返ってみた。
ウゴ・チャベス前ベネズエラ大統領は頭のてっぺんから足のつま先まで真っ赤な服を着ることで有名だ。赤が革命を象徴するからだと説明していたが、その「真っ赤っかコーディネート」は「見る人の目を酷使させる」と批判されていた。
42年間にわたり長期独裁政権を維持したカダフィ前リビア最高指導者のファッションも「あんまりだ」と言われている。カダフィ氏は全身金色の服や、「ライオンキング」に出てきそう虹色の絹の服を着て公の場に現れた。「タイム」は「『皇帝』カダフィ氏はその精神世界を思わせる『狂気の服』を持っている」と皮肉った。
そうした一方で、センスの悪さが取りざたされている政治家もいる。アフマディネジャド前イラン大統領は、複数のメディアが「テヘランの市場で買ったようだ」と報じた30ドル(約3600円)の中国製ジャケットとくたびれたTシャツでワーストドレッサーに選ばれた。オバマ米大統領の諮問役を務めたデビッド・アクセルロッド元大統領上級顧問はやぼったい緑色のセーターの下に赤いタートルネックシャツを重ね着して2013年にビジネスニュース専門サイト「ビジネス・インサイダー」の「服のセンスがない米国人政治家13人」に選ばれた。