原題:MICHAEL COLLINS邦題:マイケル・コリンズ原題訳:マイケル・コリンズ製作年:1996年製作国:イギリス アイルランド アメリカ上映時間:分ジャンル:戦争もの ドラマ監督:ニール・ジョーダン主演:リーアム・ニーソン アラン・リックマン
アイルランドを大英帝国から独立させるためにマイケル・コリンズは仲間と共に戦っていた。だが“イギリスに忠誠を尽くすこと”でアイルランド自由国政府を許可してもらうと言う必死の妥協を受け入れられないものもいた。そして同グループ内の内戦が始まりマイケルは…。
今は広くアクションスターとなっているリーアム・ニーソンだが「ダークマン」や今作は毛色が違う。
ニーソン自身のアイデンティティーを求めている作品、監督のニール・ジョーダンを始めとしたアイリッシュ達が自分自身のルーツを追い求めている作品だ。
<ストーリー>(あらすじ,ネタバレ)
1916年アイルランド・ダブリン。長きにわたる大英帝国の支配から逃れようと、アイルランド人は行動を起こした。世に言う”イースター蜂起”である。この蜂起を率いるのはマイケル・コリンズであった。だが圧倒的な武力の前にマイケル達は屈服、白旗を揚げるのであった。この蜂起のあと、マイケルがボスと仰ぐデ・ヴァレラや他の多数のアイルランド人が捕らえられた。そして捕らえられたアイルランド人のかなりの数が殺された。
1918年。出所したマイケルは再びアイルランドのために行動を開始する。マイケルの親友であるハリーもまた同じだった。彼らはデ・ヴァレラの元、アイルランドの”内閣”を作り活動していた。そんなマイケルをつきまとう警官がいた。彼の名はブロイ。ブロイはマイケルの行動を監視するどころか、イギリス側の情報を教えてくれたのだった。その情報から内閣の大臣が捕まると知ったマイケルはデ・ヴァレラにそのことを言うが、デ・ヴァレラは隠れるのは嫌だと言い、逮捕されてしまった。
精神的な支柱を失ったマイケルだったが、なんとか活動していた。イギリスから新たな武力を持った人間がやってくることを知ったマイケル。彼は同胞にその奴らを殺すように命じる。またデ・ヴァレラの奪還も果たした。
だがイギリスも負けてはいなかった。英国情報部のエリートを送り込んできたのだった。イギリスは顔の割れていないマイケルの素顔を追う。やがて、情報部がマイケルに内通しているブロイのことをかぎつけ、ブロイは殺されてしまった。
デ・ヴァレラは”アイルランド軍”としてのイギリスへの攻撃をマイケルに命令する。その攻撃も圧倒的武力の前に崩されてしまうのであった。
そんな中、イギリスが休戦を呼びかけてきた。デ・ヴァレラはマイケルに、イギリスと交渉しに行くように言う。政治には余り自身がないマイケルだったが、デ・ヴァレラの命により行く。
マイケルが帰ってきた。彼が持ち帰った条件とは、”イギリスに忠誠を尽くすこと”でアイルランド自由国政府を許可してもらうことだった。マイケルに出来たせめてもの条件だった。このことに納得できないデ・ヴァレラら反対派達。これを議会の議題にあげるが、賛成派が僅かに反対派を上回った。そのことにより、デ・ヴァレラはマイケルと共に行動することを辞める。そんなデ・ヴァレラにハリーも着いていき、マイケルと袂を分かつのであった。
マイケルとデ・ヴァレラ達の内戦が始まった。その内戦で、ハリーが死んだ。それを悲しむマイケルの姿があった。
やがて、デ・ヴァレラが交渉のテーブルにつこうとマイケルに言ってきた。マイケルは田舎町のウエスト・コークに行く。だが、そこではデ・ヴァレラの配下の者たちが待ち受けていた。マイケルの考えを知り涙するデ・ヴァレラであったが、心を鬼にしてマイケルを殺害するのであった。
時は過ぎた。アイルランド共和国大統領デ・ヴァレラは、マイケルを殺したことを悔いていたのであった。
<感想>(レビュー,批評,評論,解説)
アイルランド出身のニール・ジョーダンが監督をした歴史もの。祖国独立のために命を賭ける男達を演じるのはアイリッシュ、マイケル・コリンズにリーアム・ニーソン、マイケルの親友ハリーにエイダン・クイン、警察の情報を流すブロイには、ニール・ジョーダンと数々の仕事を共にしたスティーブン・レイ、そしてデ・ヴァレラの役にはイギリス人のアラン・リックマン、抑えた演技で暗い映画に一輪の花を咲かせるのは、ジュリア・ロバーツ、彼女がマイケルと婚約をするキティを演じる。ジョナサン・リース・マイヤーズも端役ながら出演している。
この映画、DVDの特典にあるのだが、ニール・ジョーダンが長らく温めてきた映画だそうだ。その甲斐あってか、内戦を描く暗いものではあるがとても良くできていると感心できる。アイリッシュの監督がアイリッシュの俳優を用いての映画、それだけで熱意が分かる。ただピアース・ブロスナンが出演していないのは、007を考えてのことだろう。
英語が分かるわけではないが、訛っていることは分かる。それによって俳優達の熱心さが伝わる。「シンドラーのリスト」で一躍有名になったニースンも良いし、お気に入りのリックマンも素晴らしい。
toikunが初めて買ったセルDVDであるこの作品。あれから9年余り経ったが、その良さは色褪せてはいなかった。
2007/04/10
by toikun.