グレンコアはうわさに歯止めを、リーマン的瞬間回避のため-L&G
2015/09/29 19:12 JST
(ブルームバーグ):スイスの資源商社グレンコアは、企業の存続可能性に関するうわさが経営者からの情報の欠如と相まって株価を押し下げる「準リーマン的瞬間」に直面していると、リーガル・アンド・ゼネラル・グループ(L&G)のナイジェル・ウィルソン最高経営責任者(CEO)が29日指摘した。
同CEOはブルームバーグとのテレビインタビューで、「雑音ばかりが大量にあり十分な信号がない」と語った。「情報の欠如が不透明感を膨らませ、これが世界中への強大な感染力を持つようになっている」と分析した。ブルームバーグのデータによれば、L&Gはグレンコア株0.28%を保有し、株主上位20位までに入っている。
グレンコア株は29日のロンドン市場で一時9.8%高となった。前日は29%安。債務圧縮のペースが遅過ぎるとの懸念から年初来で約75%下落した。アイバン・グラゼンバーグ最高経営責任者(CEO)は債務削減計画を発表したほか、配当を停止するなどでバランスシートの強化を図っている。
グラゼンバーグCEOが「グレンコアの明るい未来とはどういうものか」についてアナリストや投資家に直接、語る必要があるとウィルソン氏は述べた。
ジェフリーズのアナリストらも同じ意見で、早急に行動し「今すぐに出血を止める」必要があると、29日のリポートに記した。商品価格が少しでも下がって回復しなければグレンコアの株主価値がゼロになると投資家は考えていると指摘した。
原題:Glencore Must Stem Rumors, Stop Lehman-Like Moment, L&G Says (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Ross Larsen rlarsen2@bloomberg.net;ロンドン Guy Johnson gjohnson87@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Neil Callanan ncallanan@bloomberg.net
更新日時: 2015/09/29 19:12 JST