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最終更新:2015年9月29日(火) 10時26分

国連事務総長、欧米とロシアが対立の安保理を批判

 国連創設70年の節目となる国連総会の一般討論がニューヨークで始まり、潘基文(パン・ギムン)事務総長は、シリア情勢について「安全保障理事会の機能不全が情勢を制御不能にした」として、欧米とロシアが対立を続ける安保理を批判しました。

 28日から始まった国連総会の一般討論で最初に演説に臨んだ潘基文事務総長は、難民問題について「21世紀の今、壁やフェンスを建てるべきではない」として、ハンガリーなどの一部の国が難民を強制的に排除する動きに懸念を示しました。

 さらに、「難民を生み出す根本の原因を考えなくてはならない」として、シリア情勢に触れたうえ、この問題をめぐって欧米とロシアが対立を続け解決の糸口を見いだせない安全保障理事会を批判しました。

 「4年間に及ぶ安保理の機能不全が危機を制御不能にした」(国連 潘基文 事務総長)

 さらに、潘基文事務総長は「問題解決のカギを握っている」として、アメリカやロシア、イランなど5か国を名指ししたうえ、「お互いに妥協しない限り、何も変わらない」と強調しました。

 国連創設70年の節目の総会には世界150か国以上の首脳が参加していて、潘事務総長は30日に難民問題を話し合う会合を主宰し、国際社会の協力を得たい考えです。(29日07:22)

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