思いだすままに……(13)
日○工○鑑定センター、中○氏の事故解析書が届いた。
実況見分調書を、力学的、工学的に精査検証した結果、対向飛出し正面衝突事故としては、有り得ない事故痕跡である。
西○運○、高○の証言は偽証であり、大型貨物車の追突事故である。
との鑑定書だった。
これで、息子の無念を晴らす事ができる。やはり息子は被害者だった……。
まだ、遅くない!
裁判に持ち込めば司法が証明してくれる !
息子の過失が無かった事を証明できる !
弁護士から連絡が入った。
「西○運○、高○英○は不起訴になっていますが、民事で損害賠償請求を起こし、事故の事実関係を追及しましょう。それに平行して再審査請求を検察に提出します。事故現場の南北に設置されているNシステム情報についても、軽自動車が、どちら向きに走行していたのか、情報開示請求をします」
弁護士の頼もしい声が聞こえた。
これで、事故内容を法廷で精査検証してくれる筈だ。
西○運○、高○英○ ! 事故係り佐○! 待っていろ!
会社ぐるみで真実を隠蔽し、平気で偽証するお前たちの卑劣さを社会に暴いてやる !
彼等の慌てふためく姿が見えるような気がした。
これで、裁判所は事故の事実関係を検証してくれる……。
これで、真実を知る事ができる……。
これで、息子の仇が取れる。
そう思った……。
私は、日本工学鑑定センター、中○氏の鑑定書を添付し、京都地裁へ西○運○並びに運転者高○英○を告訴した。