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【格闘技】高山勝成V2 大みそかに田中恒成と統一戦だ2015年9月28日 紙面から
◇ボクシング IBF世界ミニマム級タイトルマッチ▽エディオンアリーナ大阪▽27日▽観衆8800人 IBF世界ミニマム級タイトルマッチは王者高山勝成(32)=仲里=が同級10位原隆二(25)=大橋=に8回、豪快にTKO勝ちし、2度目の防衛に成功した。試合後、WBO同級王者の田中恒成(20)=畑中=がリングに上がり、団体統一戦を直訴。名古屋の高校生VS大学生による王座統一戦が、大みそか実現に向けて動きだした。 高山ワールドが全開だ。原を8回で仕留めた高山は2階席にいる仲間たちに呼び掛けた。「野球部とボクシング部のみなさん、応援感謝してまーす! 秋の文化祭、体育祭、ダメージが抜けたら、参加したいので、またサポートお願いしまーす」 とぼけた感じの言い方に、どっと笑いが沸く。高山は名古屋市守山区の菊華高で学ぶ現役高校生(2年)。さらに「田中くーん、田中くーん、どこにいるのー」と、同級生を呼ぶようにリングサイドの人物を探した。それはクラスメートではない。同じ階級のWBO王者・田中のことだ。 リングに上がった田中に「いつか、戦えたらいいねえ」。田中から「12月31日に愛知県体育館で試合を予定しています。そこでやれたらと思います」と、事実上の挑戦状をたたき付けられると「うれしい。ありがとねー」とサラリと流すのだった。「お願いしたいです」と頭を下げる田中の横でニコニコ。いやはや、貫禄だ。 試合も高山ワールドだった。プロ38戦目。怪物ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)ら世界の強豪と拳を交え、ここ10年は世界のトップに君臨し、主要4団体を制覇してきた男のキャリアがものを言った。序盤、パワーで押さえ付けようとしてきた原に対し、足を使ったアウトボクシングで対抗した。3回、偶然のバッティングで右目上を切って流血。4月の初防衛戦は後味悪い負傷判定勝ちだけに、嫌な予感も漂ったが、慌てることはない。尽きることのない、連打の雨あられで原を追い詰めていった。 「まぶたをカットして、行くか、行けへんか、メリハリをつけようと。あれでエンジンがかかった。ボディーも効いていた。表情と体から出る力で、それはバンバン伝わってきた」 試合後の控室。これまで何度もスパーリングをしてきた田中のことを「スパーでは良くない。でも、緻密に考えて、本番に強い子。賢いです」と評価し、「ファンが見たいカード。実現できたらハッピーです」と、対戦実現に再度前向き発言をした。 出身は大阪市。「名古屋はアウェーでは」との質問に「ぼくは南アフリカやメキシコで戦ってきた男です。(名古屋は)近所に行くようなもの」と報道陣を笑わせ「クラスメートにも生のぼくを見てもらいたい」とキッパリ。大みそか決戦は決まったも同然だろう。 (竹下陽二) PR情報
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