京都民家男女遺体:同居の韓国籍容疑者を遺棄容疑逮捕

毎日新聞 2015年09月12日 11時33分(最終更新 09月12日 13時20分)

 京都市左京区岩倉幡枝町の民家で男女の遺体が見つかった事件で、京都府警捜査本部は12日、住人の赤羽敬さん(当時54歳)の遺体を遺棄したとして、同居していた韓国籍の元土木作業員、斉藤裕(ひろき)(本名・崔=さい=裕)容疑者(30)を死体遺棄容疑で逮捕した。府警によると、斉藤容疑者は「間違いない」と容疑を認め、赤羽さんと、自身の母親とみられる60代女性の殺害もほのめかしているという。

 逮捕容疑は8月上旬から中旬ごろ、赤羽さんの遺体をスーツケースに入れて自宅の居間に遺棄したとしている。

 現場の室内が荒らされておらず、玄関が施錠されていたことから、府警は家の事情を知る人物が事件に関与したと判断。民家は8月中旬から人の出入りがなく、斉藤容疑者の母名義の白い軽乗用車も8月下旬からなくなっていた。府警は車を捜すとともに、所在不明になっていた斉藤容疑者の行方を追っていた。

 11日午後3時ごろ、府警の捜査員が京都市南区内のコインパーキングでこの軽乗用車を発見。午後5時ごろ、車に戻ってきた斉藤容疑者に捜査員が声をかけたところ、「いつか来ると思っていた」という趣旨の話をしたという。

 発見された赤羽さんと60代女性の遺体は司法解剖の結果、頭や顔の骨が折れていることが分かり、ともに鈍器のようなもので殴られた可能性が高い。府警は今後、動機などを追及する。

 民家の近所に住む女性(49)は「子供が3人いるので不安だったが、容疑者が逮捕されたと聞いて安心した」と話した。【村田拓也、宮川佐知子、鈴木理之】

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