尿の異常

排尿に時間がかかる 

→<前立腺肥大症><前立腺がん><神経因性膀胱

排尿に時間がかかる、尿の勢いが弱い、尿の線が細い・・など、このような症状から考えられる疾患に「前立腺肥大症」があります。前立腺が大きくなることで尿の通り道を圧迫し、狭くしてしまうために起こります。

前立腺がん」でも腫瘍により前立腺が大きくなるため、同様の症状が起こることがあります。

神経の病気でも同様の症状が起こることがあります。このような場合を「神経因性膀胱」といいます。

その他の原因として、薬の種類によっては尿の出を悪くするものがありますので注意が必要です。

 

残尿感がある 

→ <前立腺肥大症><前立腺がん><神経因性膀胱

トイレに行ったはずなのになんとなく尿が残っているような気がする・・など、このような症状から考えられる疾患に「前立腺肥大症」があります。肥大した前立腺が膀胱を刺激するために残尿感が発生します。また肥大した前立腺が尿の通りを圧迫する為、うまく尿を出し切れずに残尿を感じるようになります。前立腺肥大症の代表的な症状のひとつです。

まれに「前立腺がん」を合併していることもあります。

神経の病気でも同様の症状が起こることがあります。このような場合を「神経因性膀胱」といいます。

 

頻尿 

→ <前立腺肥大症><前立腺がん><神経因性膀胱><過活動膀胱

さっきトイレに行ったばかりなのにまた行きたい、夜中も何回もトイレに起きる・・など、頻尿の症状はさまざまな疾患でみられますが、特に50歳以降の男性は「前立腺肥大症」が原因のことが多いようです。肥大した前立腺が膀胱を刺激するために何回もトイレに行きたくなります。

まれに「前立腺がん」を合併していることもあります。

神経の病気でも同様の症状が起こることがあります。このような場合を「神経因性膀胱」といいます。

最近では、前立腺肥大症などにより膀胱が勝手に縮んだり、敏感な動きをする為に尿が十分溜まっていないうちに急に我慢できない尿意が起こる状態のことを「過活動膀胱」と呼びます。

 

尿が出にくい 

→ <前立腺肥大症><前立腺がん><神経因性膀胱><尿道狭窄

排尿に時間がかかる、尿の勢いが弱い、尿の線が細い・・など、このような症状から考えられる疾患に「前立腺肥大症」があります。前立腺が大きくなることで尿の通り道を圧迫し、狭くしてしまうために起こります。

前立腺がん」でも腫瘍により前立腺が大きくなるため、同様の症状が起こることがあります。

神経の病気でも同様の症状が起こることがあります。このような場合を「神経因性膀胱」といいます。

その他の原因として、薬の種類によっては尿の出を悪くするものがありますので注意が必要です。また、「尿道狭窄」といって、何らかの原因で尿道が狭くなったために尿が出にくくなることも考えられます。

 

尿が出ない

→ <前立腺肥大症><尿道狭窄><尿道結石><前立腺がん><膀胱がん><神経因性膀胱

排尿したいのに尿が出ない、お腹が張って痛い、苦しい・・・など、何らかの原因で尿道が詰まってしまい、尿が体外へ排泄できない状態を尿閉といいます。

このような症状が見られた場合はすぐに泌尿器科を受診することをお勧めします。

前立腺肥大症」では、大きくなった前立腺が尿道を圧迫して尿の通り道をふさいでしまうために起こります。また、「前立腺肥大症」の尿閉は飲酒・風邪薬の服用・便秘などをきっかけに発症することがありますので注意が必要です。

他にも何らかの原因で「尿道狭窄」が生じると尿の通り道をふさいでしまい、尿閉を起こします。

尿道結石」では尿道内に結石が詰まってしまうことが原因になります。

まれに「前立腺がん」や「膀胱がん」「神経因性膀胱」が原因となることもあります。

 

トイレが間に合わない 

→ <前立腺肥大症><前立腺がん><神経因性膀胱><過活動膀胱

 

突然我慢できないような尿意に襲われる、急いでトイレに行かないと間に合わない・・といった症状を尿意切迫といいます。その原因は特に50歳以降の男性の場合「前立腺肥大症」のことが多いようです。肥大した前立腺が膀胱を刺激するためにこのような症状を引き起こします。

まれに「前立腺がん」を合併していることもあります。

神経の病気でも同様の症状が起こることがあります。このような場合を「神経因性膀胱」といいます。

最近では、前立腺肥大症などにより膀胱が勝手に縮んだり、敏感な動きをする為に尿が十分溜まっていないうちに急に我慢できない尿意が起こる状態のことを「過活動膀胱」と呼びます。

 

夜何回もトイレに起きる

→ <前立腺肥大症><前立腺がん><神経因性膀胱><過活動膀胱

夜間、何回もトイレに起きることを夜間頻尿といいます。加齢とともに夜間の尿量増加、膀胱容量の減少などが原因で夜間の排尿回数は増える傾向にありますが、50歳以上の男性の場合、夜間頻尿は「前立腺肥大症」の初期症状としてよく見られる症状です。肥大した前立腺が膀胱を刺激するために何回もトイレに行きたくなります。

まれに「前立腺がん」を合併していることもあります。

神経の病気でも同様の症状が起こることがあります。このような場合を「神経因性膀胱」といいます。

最近では、前立腺肥大症などにより膀胱が勝手に縮んだり、敏感な動きをする為に尿が十分溜まっていないうちに急に我慢できない尿意が起こる状態のことを「過活動膀胱」と呼びます。

 

尿が赤い → <急性膀胱炎><尿路結石><膀胱がん

尿に血が混じっている状態を血尿といいます。

急性膀胱炎」は尿道を通じて細菌感染を起こした状態です。血尿のほかに排尿時痛や頻尿などの症状を伴うことが多い病気ですが、一般的に男性は解剖学的にも尿道が長いので膀胱炎にはなりにくい構造になっています。

尿路結石」は尿路(腎臓・尿管・膀胱・尿道)のどこかに結石がある状態で、結石が動くときに周囲の組織を傷つける為、出血します。そしてその血が尿と一緒に血尿となって排泄されます。「尿路結石」は、血尿のほかに背部痛や冷や汗、嘔吐などの症状を伴うことが多い病気です。

血尿が出ているにもかかわらず、全く症状がない場合があります。このような場合、「膀胱がん」などの尿路腫瘍の可能性が高いとされています。症状がないからといって放置せずに、血尿が見られたら泌尿器科を受診することをお勧めします。

 

尿が濁っている → <尿道炎><急性膀胱炎

排尿時痛や尿道違和感を伴って尿の濁りを認める場合、「尿道炎」が疑われます。「尿道炎」はほとんどが性感染症で、性行為によって感染します。

急性膀胱炎」で尿が濁ることもありますが、男性は解剖学的にも尿道が長いので膀胱炎にはなりにくい構造になっています。

その他にも水分摂取が少ない時、発熱した時、疲れがたまっている時なども尿が濁って見えることがあります。これらの場合はすぐ改善するので心配はいりませんが、あまり続くようであれば泌尿器科の受診をお勧めします。

 

 

痛み・熱・その他の身体症状

熱が出た → <精巣上体炎><前立腺炎>< 急性腎盂腎炎

熱が出る病気は泌尿器科以外にもいろいろありますが、背部痛や排尿時痛などの症状も伴う場合は泌尿器科疾患の可能性があります。

精巣上体炎」は精巣上体に細菌が入り、感染を起こした状態です。高熱とともに陰のうが腫れたり、しこりができたりします。

前立腺炎」は前立腺に細菌が入り、感染を起こした状態です。高熱とともに排尿時痛や尿が出にくいといった症状が見られます。

急性腎盂腎炎」は腎盂内に細菌が入り、感染を起こした状態です。高熱とともに左右どちらかの背中に痛みを感じます。背部を叩くと激しい痛みが走ります。

 

排尿時痛い → <急性膀胱炎><尿道炎><亀頭包皮炎

女性の場合、最も頻度が高いのは「急性膀胱炎」ですが、男性は解剖学的に膀胱炎にはなりにくい構造になっています。したがって、排尿時痛を伴う時は「尿道炎」が疑われます。尿道炎の場合、尿道違和感や尿の濁りなどの症状も認められます。

小さい子どもの場合、「亀頭包皮炎」といって亀頭と包皮の間に垢が溜まって炎症を起こすことがあります。亀頭包皮炎になると排尿時痛とともにおちんちんの先が赤くなったり、腫れ上がったりして痛みを訴えます。

 

背中が刺すように痛い → <尿管結石>< 急性腎盂腎炎

背部痛を伴う疾患は泌尿器科のほかにもいろいろとありますが、発熱とともに左右どちらかの背部痛が出現した場合、泌尿器科疾患が疑われます。

尿管結石」の場合、尿路に結石が降りてきた時に左右どちらかの背部痛を認めます。通常、結石の痛みはとても激しく、顔面蒼白、冷や汗、嘔吐なども伴うほどです。また、背部を叩くとさらに激痛が走ります。

急性腎盂腎炎」は腎盂内に細菌が入り、感染を起こした状態です。38℃以上の発熱とともに左右どちらかに局限した背部痛を認めます。また、背部を叩くとさらに激痛が走ります。

 

体がだるい、体がほてる、鬱っぽい → <男性更年期

体がだるくて何もやる気が起こらない、体がほてる、鬱かも・・といった症状が見られた場合、「男性更年期」かもしれません。男性更年期は男性ホルモン(テストステロン)が急激に減少することにより起こる病気です。鬱だと思い精神科を受診してもなかなか症状が改善しない方が、実は男性更年期だった・・という症例も多く見られます。泌尿器科では採血を行い、男性ホルモンの補充が必要かどうか判断します。

 

男性器の異常

おちんちんが赤い → <亀頭包皮炎><包茎><尿道炎

小さい子どもの場合、「亀頭包皮炎」といって亀頭と包皮の間に垢が溜まり、そこに細菌が感染することで起こります。この病気は「包茎」の小さい子どもによく見られ、おちんちんの先が赤くなったり、腫れ上がったりして痛みを訴えます。排尿時痛も伴います。包茎の状態によっては手術が必要になる場合もありますので、一度泌尿器科受診をお勧めします。

尿道炎」は排尿時痛や尿道違和感、そのほかにも膿が出たり尿の濁りを認めます。尿道炎はほとんどが性感染症で、性行為によって感染します。

 

おちんちんが痛い → <亀頭包皮炎><包茎><尿道炎

小さい子どもの場合、「亀頭包皮炎」といって亀頭と包皮の間に垢が溜まり、そこに細菌が感染することで起こります。この病気は「包茎」の小さい子どもによく見られ、おちんちんの先が赤くなったり、腫れ上がったりして痛みを訴えます。排尿時痛も伴います。包茎の状態によっては手術が必要になる場合もありますので、一度泌尿器科受診をお勧めします。

尿道炎」は排尿時痛や尿道違和感、そのほかにも膿が出たり尿の濁りを認めます。尿道炎はほとんどが性感染症で、性行為によって感染します。

 

おちんちんが腫れている → <亀頭包皮炎><包茎><尿道炎

小さい子どもの場合、「亀頭包皮炎」といって亀頭と包皮の間に垢が溜まり、そこに細菌が感染することで起こります。この病気は「包茎」の小さい子どもによく見られ、おちんちんの先が赤くなったり、腫れ上がったりして痛みを訴えます。排尿時痛も伴います。包茎の状態によっては手術が必要になる場合もありますので、一度泌尿器科受診をお勧めします。

尿道炎」は排尿時痛や尿道違和感、そのほかにも膿が出たり尿の濁りを認めます。尿道炎はほとんどが性感染症で、性行為によって感染します。 

 

おちんちんにボツボツができた → <尖圭コンジローム

おちんちんにイボができることがあります。これは「尖圭コンジローム」と言って性行為によるウイルス感染です。イボ以外に症状を伴わないことが多いので放置しがちですが、パートナーとともに治療が必要です。

 

タマがない → <停留精巣

通常、精巣は胎児期にはお腹の中にあり、産まれてくるまでの間に袋(陰のう)の中に降りてきます。「停留精巣」とは精巣が陰のうの中にうまく降りてこなかった状態をいい、男子性器疾患のなかで最も発生頻度が高い先天性奇形です。停留精巣の自然下降がみとめられる場合もありますが、1歳を過ぎるとほとんど期待されないと考えられています。

 

タマの大きさが違う 

→ <陰のう水腫><精巣腫瘍><精巣上体炎

陰のう水腫」は袋の中に水が溜まっている状態で、乳幼児に多く見られ、新生児男子の6%程度に起こると言われています。

片方の陰のうが大きくなり、左右が不均等になります。

精巣腫瘍」は25歳〜35歳と働き盛りの男性に好発する悪性腫瘍で、進行が早いがんですが、化学療法が有効です。自覚症状はあまりなく、“気がついたら右の睾丸が左より大きくなっていた”といった事が受診の動機としては多いようです。

精巣上体炎」は精巣上体に細菌が入り、感染を起こした状態です。高熱とともに陰のうが腫れたり、しこりができたりします。

 

膿が出る → <尿道炎

尿道炎」は排尿時痛や尿道違和感、そのほかにも膿が出たり、尿の濁りを認めます。

「尿道炎」はほとんどが性感染症で、性行為によって感染します。

 

精液に血が混じる 

→  <血精液症><尿路感染症><前立腺がん

血精液症」といって成人男性には珍しくない現象です。特に40歳前後に多く見られ、痛みはありません。原因ははっきりとは分かっていませんが、前立腺や尿道などが炎症(尿路感染症)を起こし、射精の時に血管が破れて出血します。

大抵は数週間で治ることがほとんどですが、続くようであれば「前立腺がん」などの悪性疾患の可能性もあるため、検査をお勧めします。

 

検診での異常

尿検査で尿潜血がでた 

→ <尿路悪性腫瘍><尿路結石><尿路感染症>

心配の要らない一次的な尿潜血もありますが、尿路悪性腫瘍(腎臓がん膀胱がん・尿管がん・腎盂がん・前立腺がんなど)や尿路結石、尿路感染症、遊走腎、ナットクラッカー症候群など様々な疾患も考えられます。念のため、泌尿器科での詳しい検査をお勧めします。

 

尿が濁っていると言われた → <尿道炎><尿路結石

心配の要らない一次的な尿混濁もありますが、尿道炎尿路結石、残尿など様々な疾患も考えられます。念のため、泌尿器科での詳しい検査をお勧めします。

 

石があると言われた → <尿路結石

現在、症状がなくても、石の場所や大きさによって治療が必要となります。

泌尿器科での詳しい検査をお勧めします。

 

超音波で腎臓・副腎に異常があると言われた 

→<腎臓がん><腎のう胞><腎結石><副腎腫瘍

近年の超音波検査では、技術の進歩により早期に病気を発見することが可能になってきています。異常を指摘された場合は、腫瘍との鑑別も含め、泌尿器科での詳しい検査をお勧めします。

 

血液検査で前立腺がんの疑いがあると言われた

→<前立腺がん><前立腺肥大症><前立腺炎

PSA(前立腺特異抗原)は腫瘍マーカーのひとつで、通常は前立腺がんの際に上昇します。正常値は4ng/ml以下で、4ng/ml を超える場合には「前立腺がん」の可能性が出てきます。

しかし、がんだけでなく、「前立腺肥大症」や「前立腺炎」などでも上昇することがあるため、PSAが4ng/ml 以上だった場合には泌尿器科での詳しい検査が必要になります。

通常、受診した際にはPSAの再検査、直腸診(肛門からの前立腺の触診)、超音波検査などを行います。その結果、がんの疑いが強ければ前立腺生検という前立腺の組織を直接採取する検査を行います。