Emiさん流「すっきり」を保つ基本の整理術

Q1 片付けが苦手ですぐに部屋が散らかってしまう…。
どんな場所でも片付けられる基本のコツを教えてください!

片付けたいものをすべて出す!
「片付けよう!」と思いながら、引き出しを開けては、ちょこちょこっとものを出し、途中で疲れてきてストップしてしまう…そんな話をよく伺います。
まずは、引き出しひとつでも、最初に「すべて出す」ことがポイント。
奥にしまいこんで忘れかけていたものなどもきっとあるはず…。
自分が何を持っているのかを一度把握することが大切です。
仕分けて、大切なものを選ぶ!
すべてを出したら、その中から、「今使っている、そしてこれからも使っていきたい大切なもの」を選んでいってください。
このとき、「捨てるものを探す」ととてもネガティブな気持ちで取り組むことになります。
決して「捨てなければ…」と思うのではなく、ぜひ、「大切なものを選ぶ」ようにしてみてくださいね。そして、迷ったときは置いておいても構いません。
自分の気持ちに正直になるのがいちばん大切です。
使いやすく収める!
「大切なもの、残したいもの」を選んだら、次は、「使いやすく収める」作業です。
自分の動線を見直して、いちばん使いやすい適所を探す。そして、よく使うものから手前に置く。とてもシンプルな方法。
決して、奥にしまい込んだりせず、使いやすい位置に、使いやすい形で収める。これがとても大切です。「オシャレに格好よく見せたい!」は後から考える。まずは、「使いやすい位置」を見定めることからはじめてください。
私は昔から、片づけ上手な人もそうでない人も誰でも片付くシステムになっている「公共の場所」の収納をよく観察しています。すると、多くの場所でされているのは、「オープン棚、かご、そしてラベリング」。とってもシンプルな形だけれど、いろいろな年代やいろいろな性格の人でも、使いやすく戻せるシステムは、コレなんだと気づかされます。
とくに、小さいお子さまをお持ちの方は、引き出しの中や扉の中ではなく、オープンの棚にかごを置いて収納するだけで、とても使いやすく戻しやすいおもちゃ収納が完成すると思います。余裕があれば、ジャンルごとに写真を貼って、ラベリングまでしてみてくださいね。
BBQ会場にて、備品の収納スペースを撮影。オープンの棚にかごを置いて収納し、見やすくラベリングする方法は、誰もが「取り出しやすく、しまいやすい収納」の基本に。
繰り返すことが大切!
ポイント1~3までを行ったあと、「大切なものを選んだと思ったはずなのに、そうではないものも混ざっていた」ということがあるかもしれません。あるいは、「自分では使いやすいと思ったはずの位置がそうではなかった」とか…。
こういったことは、お恥ずかしながら整理収納アドバイザーである私もよくあることです。
また、「暮らしのスタイルが変わって、見直す必要が出てきた」ということも、ありますよね。
そんなときは、また1から繰り返すことが大切です。
大変な作業のように思えますが、暮らしとは、ずっと繋がっているもの。いつになっても正解はなく、繰り返し繰り返していくことで、自分はどんなものが好きなのか?どこに何が置いてあるとしっくりくるのか?がわかってくるような気がします。

Q2 一度着ただけで、まだ洗濯しない服の置き場に困ったときは?

我が家の子どもたちのために、「一度着てまだ洗わないパジャマの置き場」を作りました。
プラスチックの引き出しを抜いて、「棚」のようにして使っています。
一度着たものを引き出しに入れるのは抵抗がある…という方はこんなふうな置き場はいかがでしょうか?
また、デニムなど滅多に洗わないものは、フックに吊るして収納しておくのもおすすめです。

Q3 どうしても仕分けられない、雑多なものはどうすればいい?

例えばおもちゃ収納で、どうしてもひとつのジャンルにくくれないものたちは「その他ボックス」として、何が入ってもOKなボックスをひとつ作っておくと気持ちがとってもラクです。
とくに子どもが小さいと、「拾ってきた石」「ちょっと書いたけど捨てられない紙」などがあり、我が家の場合は「○○(名前)の大事なものボックス」として、それぞれ専用の「大事なもの」を入れる箱を用意しています。
ここがいっぱいになったら、処分するものを一緒に選ぶようにしています。
大人も一緒で、「とりあえずボックス」をひとつ持ち、ここがいっぱいなるまではとりあえず放り込んでOKという箱を作っておくと気持ちがラクチンです。

インタビュー

プロフィール
Emiさん
「■・・OURHOME・・■」
関西在住。インテリア好きの夫と3歳になる双子の4人暮らし。ワーキングマザーとして、通販カタログの企画やインテリア収納用品の商品企画に携わり、2008年にインテリア収納ブログをスタート。2009年には整理収納アドバイザー1級を取得。効率のよい時短収納が人気を呼び、収納ブロガーとしてテレビに出て以来、ますます人気ブロガーに。2012年にはこれまでの経験を生かして、整理収納アドバイザーとして独立。『子ども写真の整理収納術』が人気となり、定期的にセミナーも開催中。家族がスムーズに家事や片付けができる「効率のよい収納」を心がけている。
お気に入り収納グッズ
MARKS&WEB メイクポーチセット ・MARKS&WEB メイクポーチセット もともとは子どもの衛生用品を入れていましたが、現在はメイクポーチとして使用しています。取っ手が短く、持ち運びしやすいし、そのまま置いていてもかわいいですよ!
・A4 クラフトボックス 段ボール素材なので、使わないときは折り畳んでおいておけるし、処分もラク。軽さ、価格、サイズがベスト!我が家はいつも数個ストックしていますし、収納アドバイスで使用したお客様にも喜ばれています。

Q Emiさんが、インテリアや収納に興味をもつようになったきっかけ、収納が楽しいと感じることは?

インテリア・収納に興味を持ったきっかけは、小さなころから実家にあった「美しい部屋」という雑誌を食い入るように見つめていたこと。その後、小学生にして愛読書は「すてきな奥さん」、あこがれは近藤典子さんでした。

収納が楽しいと感じることは、家族から「使いやすくなった!」と言われたときですね。
また、現在は個人のお宅の収納アドバイスを行っているので、お伺いしたお客さまから、「子どもが自分でおもちゃを片付けるようになりました!」「毎日の家事が楽になりました。」とお手紙やメッセージをいただいたときに、とてもうれしく、この仕事のやりがいを感じます。

子どものころ、自分が「整理収納アドバイザー」として名刺を持つようになるとは思ってもいませんでした。

Q Emiさんにとって、インテリアや収納で大切にしていることやこだわりは?シンプルに快適に暮らすコツなども…。

「家族が心地よくいられるかどうか?」を一番大切にしています。
私の独りよがりの使いやすさや、私が好きな見た目を優先するのではなく、夫や子どもたちにとってどうか?がすごく大切。
家具や雑貨を買うときは、夫と相談し、おもちゃの収納を考えるときは、子どもたちに「どこにあったら取り出しやすいかな~?」と聞いてみるのも大事。
家族みんなで暮らす家だから、みんなにとって心地よいのがベストだと思います。

タオルをさっと取り出せるようにしてある棚。

Q ブログを通して、読者に伝えたいことや楽しんでもらいたいことは?また、これから新生活を始める方へのアドバイスを。

「整理収納」というと、完璧にきっちりとしないといけない!と思われる方もいらっしゃるのですが、大切なのは「自分にとって、家族にとって心地いいかどうか?」が基準です。
我が家の場合は、パッと見はすっきりさせておきたいけれど、引き出しの中身はそんなに細かく綺麗になっていなくてもOK!という、ゆる~いルール。
双子の子育てをしながら、家事育児、仕事を完璧に!はしんどいので、ある程度の「ゆるさ」も私にとっては必要です。

これから新生活を始める方は、「自分はどんな暮らしがしたいのか。」を今一度考えてみてはどうでしょうか?
例えば、「仕事では時間に追われる日々だから、家ではなるべくゆったりしたい→リビングではごろごろくつろげる空間に」とか、「仕事と育児を両立させたい!→見た目よりも、少しでも家事が楽になるように、家事動線を考えた収納に」とか。
少しの時間でも、「どんな暮らしがしたいのか?」を、一度ゆっくり考えてみると、これから揃える家具や雑貨にもヒントが見えてくるのではないかと思います。

「家族にとって心地いい」リビングの象徴がソファ。
Emiさんが選ぶ3記事
ご自身のブログ「■・・OURHOME・・■」の中でもお気に入りの記事は…
■子ども写真の整理方法~アルバム編■
3年も前の記事なのに、いつもアクセスが多い「子ども写真整理収納について」。この記事がきっかけで、2012年9月より、「子ども写真整理収納術のセミナー」を開催しています。
■ランドリー収納@毎日の洗濯。■
保育園に通う双子がいる我が家。「毎日の洗濯」を少しでも楽に!する工夫を書いた記事です。同じ想いを持つ、ワーキングマザーの方にとても好評の記事です。
■BBQ会場にて、「収納」を思う。■
私が子どもの頃からチェックしている、「公の場所」の収納について。友人家族とのBBQ会場で気になった、お鍋や包丁など、備品の収納をみながら、改めて、どんな人にも対応できる収納のあり方を、考えさせられました。
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Emiさん、ありがとうございました!次は「kiki*blog」からtamiさんの登場です。