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コスられスク水オトコの娘

 実在する美貌の女装男性としてTwitterで人気を博していた「すあま@男の娘」を題材にした官能小説です。
 本作はすあまさんがTwitterにアップした画像からインスピレーションを受けて制作されました。すあまさんは残念ながら、現在のところ活動を休止してしまっています。しかし、彼が残した功績は不滅のものとして語り継がれてゆくことでしょう。この小説と、そこに掲載されている画像とともに。
 前置きが長くなりましたが、どうぞごゆっくりお楽しみください。
挿絵(By みてみん)

「うっそ……」
 絶望を滲ませた男の声。
 金曜深夜――終電後の繁華街である。
 ここはメインストリートから少し外れた場所にあるカプセルホテル。
 その前に立ちつくす人影があった。
 街灯に浮かびあがる華奢なシルエット。
 どうということのないスーツ姿の男性――この街の、この時間では、ひどくありふれた存在だ。
 しかし、その顔には不思議な魅力があった。
 中性的と言えばいいのだろうか。
 高校の文化祭で、女装させられるタイプ。
 そんな印象の、不思議な色気を感じさせる面立ちである。
「は~……どうすんだよもう! 今日に限って……」
 目の前の入り口にはシャッターが下ろされている。
 手書きらしい貼り紙には「臨時体業」とあり、つまらない誤字がことさら苛立たしい。
 ここは、いつも彼がとある撮影のためにもっぱら愛用している店だった。立地のせいかあまり混むこともなく、料金も安い。
 それが今日に限って使えない。
 とはいえ、最近は仕事が忙しくなってきたので、今夜のこの機会を逃すわけにはいかなかった。それに、もうメイク用品もコスチュームも持ってきているのだ。そうとも、後には引けない、引かない、引いてたまるか!
「となると、ここかなあ……」
 先ほどの店のほど近く。
 少し古くてボロいカプセルホテルへとたどりついた。存在自体は知っていたのだが、使ってみるのは今日が初めてだ。とはいえ、あまり贅沢は言っていられない。とりあえずチェックインを済ませて入室する。
 いや、正確には入室しようとしたところで気付いた。
(こ、ここっ……カギがかけられない!)
 部屋の入り口はロールカーテンで廊下から仕切られているのみだ。
 どうりで、手ごろな価格であり、「女性のお客様は当店の利用をご遠慮ください」などと注意書きがあったわけである。
「はぁ~~~~……」
 男の口から深い深いためいきが漏れる。
 しかし、この店は客が少ないようだ。客のほとんどは、もう寝入っているのだろう。なにせ金曜の夜、しかも終電の出た後だ、平日の疲れをためこんだ仕事帰りのサラリーマンが、酒につぶれてたどりついた寝床で、眠気に耐えられるわけがない。
(そうだよな……よし、やっちゃおう!)
 葛藤の末に決意を固めると、彼はもう一人の自分へと変身を遂げる。

 ――数十分後。
 先ほどと同じ部屋である。
 しかし、そこにあるのは、先ほどの男の姿ではない。

挿絵(By みてみん)

 ひどく淫靡な雰囲気をまとった女性の姿であった。
 華奢でやわらかそうな肢体を、紺色のスクール水着に包んでいる。
 布地の色とは対照的な、白くなめらかな素肌がまぶしい。
 そのスレンダーな肢体の中で、ひときわ目立つところがあった。
 お尻である。
 立ったままでも、ツンと上向きに張りだした生意気そうなヒップが、水着におさまりきらないほどのムッチリとした肉感を見せつけているのだ。
 ちょっと力が加わっただけで、柔らかくひしゃげそうな餅のような尻肉。それはさながら、熟れた桃のようにとろけそうな柔らかさと、匂いたつような色気があった。練り絹のような尻肌はほんの少し身じろぎしただけでもプルプルと震え、みずみずしい光沢を放っていた。
 白皙の柔肌が紺色の布地にきつく食い締められている。尻肉に深々と食いこんだスク水の布地のおかげで、その内側に包みこんでいるものの弾力が際立っていた。
 骨張ったところがまったくない。
 女体らしい曲線美であった。
 その容貌もまた、先ほどとは一変していた。
 肩にふわりと広がるセミロングの黒髪が艶やかに煌めき、照明に映えて、あたりに光の砂を散らしている。
 頭髪と同じ色の瞳は、大きくつぶらで愛らしい。
 鴉の濡れ羽色の双眸。
 そこに、得体の知れない妖しい色香がたゆたっている。
 すっきりと通った鼻筋の下には、ナチュラルベージュに彩られた唇。
 グロスにぬめった柔らかそうな肉が、ぬらりと淫靡な光をまとっていた。
 一見すると清楚な美女。
 しかし、見ているうちに、そのディティールから醸しだされる淫靡さに、ほとばしる劣情を抑えきれなくなってくる。
 それが、ほんの数十分前の男性であると気付ける者がいるだろうか?
 そう、彼こそが最近ネットを騒がせている美貌の女装男子――すあまであった。
(よしっ……邪魔が入らないうちにパパっと終わらせちゃおうっと!)
 こうして変身した自分を写真に収める、いわゆる「自画撮り」。それがすあまの趣味であり、今の自分にとって生きがいとすら言えるイベントなのだ。
 さっそく撮影の準備を始める。少し灯りが足りないので、部屋の奥に照明を設置した。次にカメラを固定し、アングルを確認する。あとは、タイマーを設定して連写するだけである。
「あっ、そうそう。コレを忘れちゃダメだよね♪」
 すあまがバッグから取り出したのは、洋酒入りのチョコレート。アルコールにはひどく弱い彼だが、撮影前には好んで食べていた。
 というのも、ほろ酔いの状態になると、いつもの自分では恥ずかしくてとてもできないような、大胆なポーズや表情ができるようになるからだ。それは、清楚系官能女装男子を目指す彼にとっては、欠かせないアイテムと化していた。
「一粒、二粒……ん~今日は晩ごはん抜いてきちゃったから、もう二粒いっちゃえ!」
 女装しているとき特有の解放感もあって、さらにもう一粒を口へ放り込んだ。女子力が高ければ高いほどおいしくなるお菓子、チョコレート。その甘さが口の中でとろける。トロリとした液体がチョコの内側からあふれ出てきた。
 鼻腔にふわりと広がる洋酒の香り。
 それだけで、彼の意識は一瞬この世界から遠ざかってしまう。
 ――気が付いた時には、すあまはカメラに挑発的なスク水姿を晒していた。
 四つん這いから上体を倒し、そのぶんグイッとお尻を高く掲げて、後ろに突き出した体勢。
 自分で揉んでも気持ちいいほど柔らかい。そんな我ながら自慢のヒップなのだから、こうして見せつけつけたくもなるのだ。
 思いきり突き出されているため、張りも見事な尻肉がスク水布地をおしのけ、ぷるるんと柔らかそうに肉打っている。
 アルコールのせいか、あるいは興奮からか、尻肌にはうっすらと汗をかいていた。その細かい光の粒が、お尻のまろやかな輪郭をさらに際立たせている。
 汗は垂れ流れてスク水の紺色が深く濃くなるほどに染みこんでいる。濡れそぼった布地は縮んで、さらにタイトに肢体に貼りつき、股間をぎゅうっとしめあげて、淫らなシルエットを鮮やかに浮き上がらせていた。
 左右の尻房の谷間――そこから下っていくと、肛門と会陰の後にはもちろん男性の象徴がある。
 しかしパッドで押さえているため、そのふくらみが目立たないのだ。
 それどころか、むしろボリューミーな恥丘のようにさえ見える。プックリとした柔肉のふくらみは、内側に淫らな欲望をたっぷり溜めこんでいるに違いない――などと邪なオスの欲望を煽らずにはおかない魅力があった。
 オスを狂わせるオスの尻を振りたて、オスの征服を誘う淫らそのものの男の娘。
 それが、今のすあまであった。

挿絵(By みてみん)

「はああ……わたしってば、やっらしいんだぁ……♪」
 シャッターが切られるたびに、身体の芯に根付いた女としての肉欲が燃えあがっていく。
 男の姿をして生活している間にためこんだ、何もかもから解放されて、理性のタガが弾けとんでいく感覚に酔いしれる。
 すあまの行為は過激さを増す一方だった。
 肉感たっぷりのお尻を高々とかかげ、左右に振りながら、手指を左右の尻房にあてがってくぱりと左右に押し広げる。そうして、「ここのお尻の谷間、スク水の布地の下に、わたしの一番ヤラシイ穴があります♪」と言わんばかりに見せつけるのだ。
 紺色の布地に覆われた内側では、まだ誰にも許していないアヌスが貪欲にヒクつき、メス皺がパクパクと物欲しげに蠢きはじめていた。
 もはや、尻の穴は立派な性感帯と化しつつあった。
 視線だけでも感じてしまう羞恥の肉穴。そこにそそがれるファインダー越しの視線は、スク水をやすやすと貫通し、いかにもきつく締まりの良さそうなアヌスへ、グリグリと先端をこすりつけて潜りこもうとしてくる。
 ――視線に犯されている。
 見えざる圧力が尻の穴からずぶりと押し入ってきて、尻の中でどんどん太く、固く、長く、熱くなり、どくどくと脈打ちながら激しくピストンされるだけで、もう“彼女”の脳裏は真っ白に焼き焦がされてしまう――。
 ふだん無理やり抑えこんでいる被虐の肉欲があとからあとからとめどなく湧いてくる。
 そうした甘美な妄想がすあまの脳裏をとろけさせていくのだ。
「んはあぁ~……!!」
 もどかしさのあまり、すでに股間のパッドは取り外してしまっていた。
 スクール水着のプリンセスデルタには、固くそそりたったペニスの形がありありと浮かびあがっている。
 いやらしい声と同じくらいたっぷりあふれでたカウパー汁のせいで、今やスク水は射精をうながす淫らな責め具と化していた。身じろぎ一つするだけで、ザラリとした感触の裏地が亀頭から肉茎、そして陰嚢までをヌルヌルベロベロと舐めまわしてくるのだ。
「も、もうダメぇ……こすらないと、おかしくなっちゃう……っ!」
 薄布一枚ごしに、思いきりペニスをしごきあげる。すると、粘液にまみれたスク水の布地によって、ペニスがさらに固く熱く反り返らされてしまう。糸引く先走りが愛液のように股間一帯をくまなく濡らし、スク水のクロッチを決壊させて発情染みを作っている。
「んんんんんっ……!!」
 すあまはもう我慢ができなかった。
 スク水の胸に手指をすべらせ、固くしこりたった二つの肉突起をつまみあげる。
「んはぁああん……ちっ、ちくび、すっごぉおい!」
 くにっ、くにっ、と揉み嬲ると、スク水の裏地にすり潰された乳首が、甘い悲鳴を上げて理性をきしませる。
 女のように張りつめたニプルが、亀頭さながらの快楽スイッチと化していた。さっきのアルコールのせいか、いつもより感度が高くなっている気がする。
「あっ! あっ! くはああぁッ!……はぁああぁあ……!」
 こんな淫らに喘いでいる自分を誰かに見て欲しい。
 でも、見られてしまったら、間違いなくすべてが破綻する。
 そんな二律背反する欲望が、すあまの悩乱を深め、倒錯した快楽を深めていく。
 こみあげる射精欲求をこらえきれず、とうとうすあまの細指が動き出した。たまりにたまった欲望のエキスをぶちまけるべく、スク水の内側へと潜りこみ、熱く疼く肉棒へと迫る――。
     ※     ※     ※
(うわ……すっげえ! コレ夢じゃないよな……?)
 彼は、目の前の光景が信じられずにいた。
 酒に飲まれて終電を逃し、仕方なく入ったカプセルホテル。
 もう部屋に入って寝てしまおうと思っていたところで、不思議な光景にでくわした。
 ロールカーテンに、女のシルエットが浮かび上がっていたのである。
 だが、そんなはずはなかった。ここは男性専用のホテルなのである。しかし、近寄って耳を澄ませてみれば、艶っぽい喘ぎ声まで聞こえてくるではないか。これでは、いくら酔っているとはいえ、気になって眠れそうにない。
 とはいえ、他人の部屋を覗くなどもってのほかだ。許されることではない――などと、酒が入っていない時の彼であったなら、理性がそう警告してくれたことだろう。
 しかし、今の男は好奇心に抗えなかった。
 ロールカーテンをほんの少し持ち上げて、隙間から中を覗いてみる。
 そこには、驚くべき光景があった。
 スクール水着に身を包んだ女が、あられもなくよがりながら腰を振りたて、激しい自慰を演じているではないか。
 片手で乳首をいじりながら、もう片方の手は股間をまさぐっている――
 淫阜にあてがった手首の動きが猛烈に激しい。
 イキたくてイキたくてたまらない、そんな絶頂寸前の光景だった。
 ――それにしても、なんと淫らな姿だろう。
 みごとな美尻が、腰を振るたびにたぷんたぷんと肉打っている。
 キメこまやかな尻肌に包まれた肉はとろけるほどに柔らかそうだ。
 興奮のせいか、うっすらと汗ばみ、赤身を帯びた尻。
 まるで、食べごろに熟れた蜜まみれの桃だ。
 がっちりと両手でつかんで、その感触を愉しみながらむしゃぶりつきたくなる。甘い汁を搾りだして、下品に啜ってやりたくなる。そんな、背筋に震えが走るほどいやらしい尻だった。
(たまんねえ……エロすぎるだろ……!)
 気付けば、男のペニスは完全に勃起してしまっていた。
 目の前で激しくゆれる煽情的な美尻。
 そのたまらなく挑発的なヒップを後ろから征服してやりたい――。
 そんな欲望がふつふつと沸き立ってきたのだ。
 ――その時であった。
「ん……もう、ガマンできない……!」
 とうとう女がスク水のクロッチを脇へとズラした。
(やった! マ、マ●コ! 早くマ●コ見せろ!)
 しかし、次の瞬間、男が目にしたのは想定外のモノだった。
 ぶるるぅんっ!
 スク水の拘束から解き放たれ、まろびでたのはまぎれもない男根。
 男性のシンボルである。
(お、お……おとこぉおおおお!?)
 先走りのぬめりにまみれて、テラテラと光るペニス。
 その肉茎を、“彼”は激しくしごき始めた。
(おとこ……男だったのか……ん? でも、待てよ)
 初めは、先ほどまでの興奮しきった己を恨みさえしていた。
 しかし、酔いのせいもあってか、性別うんぬんがそれほどこだわるポイントとも思えなくなってきたのである。
 あの美貌。
 あの丸く滑らかで、征服欲をかきたててやまない尻。
 そして、股布をずらされたせいでまろびでたアヌス。
 きちんと手入れをしているのか、肛門は朱鷺色に美しく濡れ光っていた。
 “彼”が激しく男根をしごき上げるたびに、ぬめる菊皺がパクパクと口を開けては閉じ、いやらしい汁をにじませながら物欲しげに蠢いている。
(こんなに可愛くて、こんなにスケベな相手なら、別にどっちだっていいじゃないか……!)
 固くそそりたってはち切れそうな己のペニス。
 それが、目の前で揺れる尻を犯せと命じているのだ。
 狂おしいほどの熱い疼きに背を押され、男の決意が固まった。
     ※     ※     ※
 ぐちゅっ! にちゅっ! にゅちちぃっ!
 汁気たっぷりの淫音を奏でながら、そそり立った肉棒が激しくしごきたてられる。
「はあッ! ああんッ! んんっ……んはあああああぁっ!!」
 すあまはもうすっかり自慰の虜になっていた。
 片手指で乳首をつまんでころがすと、ビリリと甘い電気が脳裏を痺れさせる。
 もう片方の手でしごいている発情牡肉は、もう亀頭が輝くほどに張り詰めていた。
 裏筋がドクドクと脈打ちながら下半身を熱く燃え上がらせ、グツグツ煮えたぎった白濁汁を今にもぶちまけてしまいそう。
 スク水に身を包んだ美貌の女装男子。
 そんなすあまが、汁まみれのペニスを狂ったようにしごいている様は、あまりに倒錯的で淫らだった。
 表情はすっかり快楽にとろかされている。半眼にしてとろんと眉尻を下げた瞳から視線を宙にただよわせ、口元からはだらしなく涎を垂れ流していた。そうして激しく喘ぎながら、絶頂を追い求めて、ひたすらに自らの肉体をいじり倒しているのだ。
(も、もぉガマンできないよ……出ちゃうぅううっ!}
 と、さらに手コキを加速させようとした時だった。
 ロールカーテンがまくり上げられ、いきなり何者かが部屋に押し入ってきた。
「えっ!?」
 それは、見知らぬ中年男だった。
 酒臭い息を吐き散らしながら、邪な肉欲に濁った目ですあまを見つめている。
 上はワイシャツにゆるめたネクタイ、下は全裸という出で立ちである。
 すあまのモノよりサイズも見た目も凶悪なペニスが、はちきれそうなほど勃起して、脈打ちながら鈴口からカウパーをにじませている。
 えっ、誰!?
 どういうこと!?
 すぐに行動をとるべきなのに、今のすあまの頭は上手く働いてくれなかった。
 そうしている間にも、中年男は素早くすあまに襲いかかってきた。背後から組みつかれ、両手の自由を奪われてしまう。
「あぁん!」
 思わず女のような悲鳴が漏れた。
「カワイイ声だねえ……君、男の子なんでしょ? でも、そこらへんの女よりよっぽどやらしいカラダしてるよね。特にそのお尻……エロすぎるよ……!」
 すあまの頬がかすかに赤く染まった。
 確かに、自慢のお尻ではある。しかし、それを男から露骨な性欲の対象として見られたうえ、ストレートに言葉にして劣情をたたきつけられたことで、体験したことのない羞恥と悦びが頭をもたげてきたのである。
「そのスケベなお尻……俺にも楽しませてよ!」
 言うが早いか、背後に回り込んだ男の両手がすあまの尻へと伸びた。スク水の内側へと潜りこみ、お尻の肉の柔らかさを味わい尽くすかのように、ねちっこく揉みしだいてくる。
 むにゅっ! むにゅにゅぅう……!!
「んっ……んんんぅっ!」
「すごい……お尻の肌、プルンプルンだぁ♪ それに柔らかいねえ……どうりで、プリプリ揺れるわけだ。あんなスケベなケツ振り見せられたら、そりゃあオジサンだってガマンできなくなっちゃうよ♪」
 尻肌に食い込んでくる、太くて固い骨太な指。
 男の指だ。
 自分の細くなよやかな指ではできない、力強い尻肉嬲りに、すあまの息が荒らげられる。
 射精寸前だった身体はどこも敏感になっている。オスの劣情にさらされているヒップも例外ではない。こんな酒臭い息を吐く中年男に辱められ、あまつさえ感じてしまっているのだ。
「うはっ! 乳首めちゃくちゃピンク色だぁ!」
「ああっ……!」
 いつの間にかスク水の肩紐を外され、裸の胸があらわにされていた。
 胸乳の真ん中を飾るのは、ツヤ立つほどに固く張りつめた乳首だった。
 男の指摘どおり、女でも珍しいくらい美しい薄桃色――ヴァージンピンクという形容が似つかわしい乳頭だ。それだけに、男の獣欲をそそらずにはいられない。
 すぐに、尻から離れた中年男の片手がすあまの乳首へ襲いかかった。
 ぎゅぅううううっ……!
「んおおおおおっ! き、きつうぅっ! ……は、はひいぃっ」
 たくましい手指で、乙女色の乳首がなすがままに嬲られていた。力強く無遠慮な手つきでつままれ、転がされ、シコシコときつくしごかれるたび、フル勃起した発情突起が甘い悲鳴を上げる。自分で「する」のとは全然違う。男の手指がもたらす乳首いじめの法悦に、すあまの理性がぐずぐずと崩されていく。
「女の子みたいな声で喘いじゃって……かわいいなあ。見てたよ……カメラに向かってやらしい格好して、シャッターを切るたびにどんどん過激なポーズになっていくところ……」
 耳元で囁きかける男の言葉が、甘い毒となってすまあの脳髄に注ぎこまれる。
「両手でお尻をつかんで谷間をあんなに広げてさ、あからさまにチンポをおねだりしてるようにしか見えないんだもの。フーゾク女でもあそこまではできないよ……君、よっぽどチンポに飢えてるんだね♪」
 言葉で責められるたび、被虐の悦びを知ってしまったカラダの芯が激しく疼く。
 もう、すあまの肉棒は泡立つほどに濃厚な先走りにまみれ、鈴口から白濁のマグマを噴きだしそうなほどいきり立っていた。
 そこに、とどめをさすべく男の手が伸びてくる。
(ああ……おちんちんも、おちんちんもされちゃう……!)
 さっきまで尻肌を嬲り者にしていた男の手が、濡れ光るすあまの発情勃起をガッチリと掴んだのだ。
「んはあああああああぁっ!!」
「へへっ……もうイキそうなのか。よしよし、もっとイキやすくしてやるからな!!」
 言うが早いか、男はあぐらをかくと、膝の上にすあまを乗せた。
 女装男子の尻肉に、固く張りつめてビクビク蠢く肉が当たった。
 中年男の勃起巨根が、すあまの尻に狙いを定めているのだ。
 男の興奮と発情が、肉茎から熱い脈動となって伝わってくる。
「すげえ……なんだよこのケツ。気持ちよすぎんぞ……たまんねえや、このままスマタで抜かせてもらうぜ!」
 たちまち、堰を切ったように激しい律動を始める中年男。
 にゅちゅっ!! ぐちゅちゅっ!! にゅちゅちゅぅうっ!!
「いひぃいいい――――ッ!!」
 押し寄せる快感の嵐に、すあまが背をのけぞらせた。
 男のごつい手で勃起ペニスを手コキされながら、尻の谷間には張りつめた灼熱亀頭をこすりつけられているのだ。
 お尻の谷間から会陰部、そしてレイプの予感におびえながらも期待汁をあふれさせるアヌスまでを、カリ高の亀頭冠でグリグリと蹂躙される。カウパーをにじませた剛直で性感帯をくまなくしごかれ、すあまの下半身は熱くとろけていく。
「んっ! んんぅ!! んほぉおおおっ! く、くはああぁあああっ!!」
 とろんとした眼つきで、すっかり勃起シゴキと尻スマタの快楽にひたるすあま。
 だらしなく開いた口から舌が思いきり突き出され、濡れながら震えていた。
 その股間では男根がさらに固く熱くたぎって、反りを強めている。
「はっはひっ! も、もうダメぇええっ! でちゃうよぉっ! だしちゃうううう!」
 アヌスにぶつかる男のペニスの太さ、固さ、熱さ。
 尻に亀頭を打ちつけられ、会陰部をペニスでこそがれる。
 そのたびに、雁首でアヌスをグリグリといじめられ、すあまの脳裏に熱い火花がはじけた。
「ホラ、イけッ! イけッ! メスイキちんぽ汁だせッ!」
 さらに加速する男の手コキ。
 ペニスを握る力もいっそう強くなった。
 直後、すあまの裏筋に込みあげる熱い肉汁の感触。
「いッいいっ、イグぅうううう――――ッッッ!!」
 びゅっ! びゅるるるるっ!! びゅるっ!
「うおおおっ! エロすぎる、俺も出すぞっ! オラ! 妊娠しろ! ケツで孕め!!」
 男がすあまのアヌスに亀頭をおしつけ、熱い精液を放った。
 ぶっしゃあああああっ!
「んはあああああぁっ! ……お、おしりにあっついのが、しみるぅう……っ!」
 お互いの放った濃厚な精液がドロリとベッドを汚していた。
 アヌスに密着してぶちまけられた精液の感触が、すあまの中で反芻されている。
 震える亀頭と、熱くどろりとした精液。
 その濃厚な牡臭さに脳味噌が痺れてしまう。
 普通の男なら、こんなふうになりはしないし、できもしないだろう。
 自分が、男以外の何者かにさせられた――そんな実感があった。
 激しい快楽と絶頂による脱力感。
 すあまはただ息を荒らげて震えるばかりだ。
(身体に力が入らない……で、でも、このままじゃ絶対おちんちんハメられちゃう……あのおっきいちんぽで、メスイキケツマンに改造されちゃうよぉ……!)
 と、彼が不安にさいなまれていたその時。
 不意に、背後から聞こえてきた音があった。
 いびきである。
 見れば、男は射精の脱力感からあっけなく寝入ってしまったらしい。
 もともと酒臭い息を吐いていたくらいだから、考えてみれば無理もない。
「……はぁ~………」
 深々と安堵の溜め息をつくすあま。
「こ、これでよかったんだ……よね?」
 ちょっぴり残念な気持ちをぬぐいきれない……ような気がする。
 とはいえ、こんな現場に長居は禁物。
 すあまはそそくさと現場を後ににした。
 しかし、今夜の体験は決して忘れられそうにない。
 おちんちんを男の手でしごかれること――
 お尻をおちんちんでグリグリされること――
 汚らしい言葉で責め嬲られること――
 それらすべてが混然一体となった快楽で絶頂し射精することが――
 あんなに、
 あんなに、
 あんなに気持ちいいことだったなんて。
 帰り道、黄昏時の陽光にぼんやりと浮かぶ“彼”の顔には、うっすらと笑みが浮かんでいた。

                                             了
 初めて「すあま@男の娘」さんの画像を見た時、衝撃を受けました。柔らかそうなカラダの曲線、肌の白さ、キメの細やかさ、そして写真作品にちょっぴり忍ばされているエロスの匂い。
 そうしたすあまさんの魅力に憑りつかれて執筆した小説が本作です。執筆においては苦労らしい苦労はほとんどありませんでした。モデルとなった人物が、それだけのコンテンツ力を持っていたからです。

 最後に、この小説をお読みいただいた皆さまと、この小説へのモデルとしての登場および画像使用に関して快く許諾していただいたすあまさんに、最高の感謝を捧げて挨拶を締めくくらせていただきます。
 

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