2015年10月27日開催の樋渡啓祐氏講演会
2015年11月1日開催の樋渡啓祐氏講演会
担当課 滋賀県 長浜市役所 人事課(コンプライアンス) ご担当者様
拝啓
貴市/貴団体におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、貴市/貴団体は、前武雄市長・樋渡啓祐氏を講師に迎えて講演会の開催を予定されておられます。
樋渡啓祐氏の講演会は各地で開催されておりますが、その講演会での発言内容が問題となっていることはご存知でしょうか。
2015年9月13日、一般社団法人可児青年会議所主催での講演会での言動は報道でも取り上げられております。
また、樋渡啓祐氏ご本人も謝罪文を公開されています。
また、本年8月22日に開催された一般社団法人川西青年会議所主催での講演会の内容は当nuiru's blogでも公開しておりますが、その内容は自らの実績を誇張するための虚偽やハラスメント的、差別的な発言が含まれています。
ユーモア、冗談、笑いの絶えない講演、楽しいお話ではすまされない、問題のある言動であると考えております。
それらの問題発言がなかったとしても、樋渡啓祐氏の講演は自らや武雄市の実績を、根拠のない数値や虚偽で過大に宣伝しております。たとえば武雄市はその統計数値から人口増加も税収増加もしておらず地域活性などしておりません。
それどころか、自身が関わる営利事業の営業活動を講演にて繰り広げております。市が主催/後援する講演会がそうした一民間人に利益を供する場であってはならないと考えております。
主催者/後援者として貴市/貴団体で開催される講演会では、下記のような内容が含まれないようにご対応いただくことを要望いたします。何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
記
1.事実ではない事柄、事実が確認できない事柄、虚偽の発言
- 佐賀県知事選挙に菅官房長官から「返事ははいかイエスしかない」と出馬を要請されたとの発言。
- 武雄市長には騙されてなったとの発言。
- 武雄市のいのししの生息数が3万であるとの発言。(国の調査でも都道府県ごとの生息数は推定できない)
- 武雄市図書館に入っているスターバックスを武雄市民がオートバックスと誤認しているとの発言。
- スターバックスジャパン社長・関根純氏に武雄市図書館に出店してくれるよう直接依頼したとの発言。
- 民間移譲後の新武雄病院について、救命救急センターになったとの発言(救急告示医療機関であるが救命救急センターではない)
- 武雄市図書館の市民ボランティアのエピソードに登場する父子に関する発言。(講演場所により、父が健常者の時と聴覚障害者の時がある。子が就学前の時と中学生の場合がある。講演終盤の盛り上げでの虚実混同の感動エピソードはフィクションである)
- 講演後に自著販売する場合、その売上が講演場所までの旅費となるとの発言。
2.自らの実績として示される根拠のない数値
- 武雄市がネット、マスメディア等で見られる可能性の数値、10年前5万、2年前48億7千万との発言。(言及するのであれば算出方法、単位の提示が必要。それが評価されるべき数値なのかどうかは同規模の他市との比較が必要)
- 武雄市の税収は伸びているとの発言。(https://nomore-hiwatashi.com/ によると伸びていない)
- 武雄市の人口は増えているとの発言。(https://nomore-hiwatashi.com/ によると減少している)
- 武雄市の投票率は80%超であるとの発言。(http://go2senkyo.com/election/4523 、 http://go2senkyo.com/election/11137 、 http://www.saga-s.co.jp/senkyo/senkyosaga/30102/144416 では80%未満である)
- Googleの検索の数のグラフと関する発言。(データの取得方法が不明である)
- 2008年レモングラス課、2009年いのしし課を設置して観光客が増えたとの発言。(http://www.city.takeo.lg.jp/kanko/pamphimg/kenbunrokui.pdf によると増加は県内からの日帰り観光客であり、宿泊客は減少している)
- 武雄市役所の年間来館者数100万人との発言。(年間92万人である。ちなみに武雄市図書館の向かいのショッピングセンター・ゆめタウン武雄の来客数は "1日" 3万5千人とのことである)
- 住宅着工数がうちだけ伸びている、今まで20%から30%減っていたとの発言。(武雄市新設住宅着工戸数:平成22年272、平成23年355、平成24年261、平成25年301で増減を繰り返している)
- 武雄市の100億の借金を削ったとの発言。(うち43億円は別の公債への付け替えなので、50億削ったが実際であるとのことである)
- 固定資産税、介護保険料、水道料金を下げたとの発言。(http://goldenhige.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-57aa.html によるとそのような事実はない)
- 田舎暮らしの本ランキング2位との発言。(「住みたい田舎」は全国94市町村からの選考で、九州からは14市村中の2位)
- 高齢者が住みたいランキングは1位との発言。(一般読者の回答ではなく、武雄市自身が自己採点したうえで編集部が高齢者向きの項目で集計しなおしたランキングによる1位で誤認を誘うランキングである)
- 武雄市役所は就職人気ランキングで行政の中で1位との発言。(データの出所とランキング方法が不明)
3.自らの実績を誇張する発言
- 武雄市の官民一体小学校の会見場所について、文部科学省の会見室を借りただけであるにも関わらず、文部科学省のお墨付きをえたように思わせる「文部科学省で会見した」との発言。
- 公立小学校を官民一体型にすることで、移住が始まっている、過疎対策になるとの発言。(成果は見られないていない)
- 自治体通販は成功との発言。(売上が伸びず参加自治体の脱退が相次いでいる)
- ソーシャルネットワークの活用、特に市のホームページのFacebook移行で成果を上げたとの発言。すぐに通常のWEBサイトに戻されている。
- シンガポール事務所を8自治体と出したとの発言。(成果は見られていない)
- 市民病院の民間移譲を果たし、よくなったとの発言。(民営化後の新武雄病院では小児診療が受けられなくなっている。現在、樋渡啓祐氏は移譲を受けた一般社団法人巨樹の会の理事に就任し、便宜を受けている。それらには、講演で一切ふれない)
- 市役所で残業を廃止したとの発言。(http://yanodaichi.blog.jp/archives/1037106083.html によると元武雄市役所職員・里本裕規氏が「毎日のように残業をしてきました」 と言っている)
4.著作権が適切に処理されていない楽曲、テレビ放送の講演会での使用
- 佐賀知事選結果を報道するニュース映像(動画)
- 音楽「戦場のメリークリスマス」
- 音楽「Viva La Vida」 コールドプレイ
- 佐賀県知事選落選後の取材番組映像(動画)(新潟の講演会など)
- 日本テレビ「真相報道バンキシャ!」出演時の映像(動画)
- 音楽「Day Tripper」 ビートルズ
- 音楽「Headlight」 モンキーマジック
5.事実であれば犯罪行為、ハラスメント行為、コンプライアンス違反にあたる事柄
- 武雄市を私物化していたとの発言。
- 選挙活動において戸別訪問をしていたとの発言。
- 自らネズミ講をしていたこと。自治体通販は「明るいネズミ講」であるとの発言。
- 民間人が所有する池のライトアップを市の予算で実現し、このことを「明るい癒着」と認めている。
- 懇意の議員の支持者集会で「心から嘘をつく」といい、集会参加者を騙していると認めている。
- 3年間、職員の鬱病を認識しながら放置したとの発言。
- 職員の鬱病対策として、報告、連絡、相談を止めさせたと発言し、自身とのコミュニケーションが鬱病を誘発していた(職員に対し威圧的であった)としている。
- 出演したテレビ番組の女性ニュースキャスターに対する「オバハン」との発言。
- Facebookでの「いいね!」は、市職員のサクラ、仕込みであるとの発言。
6.名誉を毀損する発言、事実誤認の発言、それらを武勇伝のように語ること
- 民間移譲に反対した医師会に対する「あほな医者ども」との発言。
- 敵対する議員に対する「こいつは市議会議員に出て落ちてざまみろ」との発言。
- 武雄市図書館の民間委託に反対する日本図書館協会にたいする「こんなまた人相の悪いおっさんからいちゃもんつけられて」との発言。
- 堀江貴文氏に対する「塀から出てすぐ、まだあの麦飯の香りがしてた」との発言。
- CCC増田社長に対する「社長のSPの指は3本しかない」「女郎屋の息子」という発言。
- 敵対する議員に対する「結婚を公募でしましたか」「夜這いしてましたか」との発言。
- 議会の暫時休憩時に「バカとかアホとか言う」との発言。
- 「糖尿病患者はほぼ全部生活習慣病」との発言。
- 武雄市に存在する飲食店・開泉食堂にたいする「隣にまずい食堂がある」との発言。
- 市役所に鬱病の職員が8名存在したとの発言。うち辞職した1名は鬱病の人に嫁いだとの発言。
- 小学校、中学校へのタブレット配布に関し、「発達障害児が喜んで学校にくるようになる」との発言。
- 「NHKが来ると、民放各局が金魚の糞でついてくる」との発言。
7.自身が関わっている事業および自著の営業、勧誘
- ふるさとスマホ株式会社の事業(ふるすま。TSUTAYAのスマホTONEを含む)に関すること。
- Tポイント(ふるすまを活用した健康ポイント)に関すること。
- スマホとTポイントを組み合わせたサービスに関すること。
- 自治体スマホ連絡協議会に関すること、および自治体および首長の加入の勧誘。
- ふるすまの代理店募集に関すること。
- 講演中に読書を勧める発言をし、講演後に自著販売を行うこと。
以上です。
2015年9月27日
nuiru's blog主