ヤブツル〜鶴瓶・小籔の大阪夜話〜 2015.09.26


(拍手)若い子ばっかりやね。
そうですね。
大体小籔は劇場慣れてるからやねこういうのんって慣れてる訳でしょ?まあそうですよね。
こうは慣れてます。
こうは慣れてないですけど。
そうそうそう。
全然私とは会社も違いますしね全然世代も違いますからね。
最近ちらちらご一緒させて頂くかなぐらいですけどなかなか。
でもこういう若者の方を前にするというのは慣れっこです。
慣れっこでしょ。
そんでもうだからこういう若者を前にしてウケようがスベろうが全然心動かないです。
大丈夫です。
そういうのは強いよね。
全然別に「あっえらい事スベった」とかそんな思わない?あんまり思わないですね。
ツイッターで悪口探してるんですよ僕自分の。
自分の名前で検索して悪口。
「小籔死ね」「テレビ出んな」「おもんない」「あいつテレビ出たら消す」とか。
「好きにせえ」思いながら次に行きますもん。
さっき実際にここずっと歩いてたら下でドラマやってはるよね?ええ。
お前ようあんな質問すんな思ったんやけど赤ちゃん抱いてはる人にね…。
今度子役で出はんねやろね。
「なんぼぐらいもうてはるんですか?」言うた。
露骨すぎんねん。
全然嫌やないのよ。
赤ちゃんの値段聞いてんのよ。
そんなもん。
気になるでしょ。
気になるけど。
それはちょっと抑えるやろ普通は。
もしもええギャラもらえるんやったらうちの娘に「お前子ども産んだらNHK行けよ」と。
アホな事言うな。
さあいきなり始まりました鶴瓶さんと小籔さんのトークライブ。
なんとこれ打ち合わせなし台本なしのぶっつけ本番。
オバハンバ〜ッ寄ってきて…2人が奏でる心地よい話芸のハーモニーをたっぷりとご堪能下さい。
小さい時に俺の番組をそうやって見てたみたいな。
だから僕はそっち側というかね。
あの〜行ってました。
他局の…ここに上岡龍太郎さんがいらっしゃるパターンの…。
全くご存じないと思うけど…。
お若いですけど…。
伝説的な番組があったんですよ。
それを僕大体ねオカンがお笑い好きやったんで…。
僕昼間ごはん食べてたんですね。
割とはよ寝る子やったんで…。
はよ寝る子やったの?高校でもね割と9時ぐらいになったらク〜ッて眠たなる子やったんで。
「寝る子は育つ」言うけどほんまに育っとんな。
ほんでオカンが中学ぐらいの時ですかね小学校かな?「何か上岡と鶴瓶がおもろい番組やってんのお前知らんやろ?」言うて。
そばで呼び捨てにされたら気分悪いわ。
オカンはまあ…。
オカンが言うてたんやな。
王・長嶋も呼び捨てですからね。
しゃあない。
ほんでまあ「知らんやろ?」って「知らん」言うて。
「おもろいのあるからビデオとってるから見い」言うて…。
オカンが言うたの?飯食うた時に入れたのがその「パペポ」というテレビで見て「あ〜すごいな」ってなって僕もこういう公開収録ですか?多分30回ぐらいは行ってます。
いやだからそういうの来てるというのを聞いて逆にうれしいよね。
僕だってもう自分の部屋のポスター上岡さんと鶴瓶さんのポスターでしたもん。
そんなあったんや。
下半身裸でモザイク入ってんですよ。
「見てるあんたも同罪じゃ。
」って書いてあるんですけど。
マジやて。
そんなん撮ったんや。
それ1,000円で売ってたんですよ。
大阪城ホール行ったら。
それを頭に僕寝起きしてましたけどね。
大阪城ホールも来てたん?いやもちろん。
大阪城ホール僕2回とも行きました。
大阪城ホールで「パペポ」いうのやったんですよ。
しゃべりやで。
しゃべりだけやねんけどね。
「10000人のパペポ」いう。
最後「なんでやねん」みたいなの一緒に言うみたいなやつやらして頂きました。
いやでもあそこで…その…何て言うの?あの…俺らに恨みを持ってる人も来てる訳やんか。
来てるかも分からない。
まあ嫌いな人もね。
嫌いな人も来てんねん。
それでね迷彩服着た坊主のやつが2人来よってん。
その時に。
怖いですね。
2本撮りやんか。
ほんでね「気ぃ付けて下さい」言うねんADの人が。
「あそこにずっといてはる人がいてる」言うて。
全然笑えへんのよ。
へえ〜。
出てってしゃべったらその2人気になるやんか。
全然笑えへんの何にも。
ちょっと怒ってる感じやねん。
ほんで1本目終わってん。
2本目もちゃんと葉書持ってないと入られへん。
2本目もおったんや。
え〜っ。
それ激戦やからなかなか入られへんの。
2本とも入るってまあ無理です。
2本とも入りよったんや。
「2本目もいてます」って。
怖い。
2本目上がってくるつもりかも分からへんやんか。
何かナイフ持って。
この距離やし。
本当全然笑わへんねんもん。
俺暗証番号の話なったんや。
銀行の暗証番号。
俺ちょっと緩いからね…。
そんな暗証番号なんかそりゃ言う訳ないし。
上岡さんがズボ〜ッ当てたんや。
なるほど。
「多分鶴瓶さんこうちゃうか」言うて。
誕生日でやってたんや。
「そやろ?」って言うたら俺顔に出たんや。
そんなもんテレビでやで暗証番号堂々と言われてみ。
そんなんもう顔に出るやんか。
変えなあかんって思とる訳や。
その2人の迷彩服が転げて笑うたんや。
そんなんが好きやってんなっていうやつやんね。
なるほど。
だから安心した。
刺す気なかったんやって。
笑いどころが違かったんやと。
そんなんあんねんで。
笑いのストライクゾーン狭いだけや。
狭いだけ。
だからほんまおもろかったわ。
そんな人おるよ。
けったいな人…。
迷惑なお客さんっていうか全然その人悪気ないんですけどNGKずっと僕も長い事やらしてもらってたらそないおもろないとこってあるじゃないですか。
ドンウケるとこと「あ〜」のところ。
その「あ〜」の部分でハハハハッて笑う人おるんです1人だけ。
全員がザワザワッてなるのにハハハハッてすごい笑うおばちゃんおったんですよね。
それだけ浮いて周りも「う〜ん」みたいな…。
迷惑やそれはね。
後輩の全然おもろないボケでもハハハハッいうて。
ほんまにそんな笑い方なんやろな。
ちょっと僕はいいんですけど周りがちょっとザワザワしてる。
あまりにも大した事ないとこでもハハハハッてマックスで笑うからあの人邪魔してんのかわざとなんかなと思ったんです。
新喜劇の後半なってきたら泣きの芝居というか感動するシーンになったんですよ。
その人「オ〜オ〜」って泣いて…。
ただ感情の起伏激しい人やったんです。
ええ人やったんです。
ええ人や。
ものすごい激しい人おるよな。
ものすごい笑う人おるで。
入り込んでくれてただけですよ。
俺ら落語やから落語やってる途中で出られたら嫌やんか。
去年のちょうど9月や。
繁昌亭の何周年かのラストやんか。
俺トリやんか。
「死神」いうのやったんよ。
もうオチやで。
オバハン大きな荷物持って…。
前から2番目。
ガ〜ッ出ていきよんねん。
ほんで腹立つやんか。
落語はちょっとつらいですね。
ほんで「どないなったん?」言うたら「そのままス〜ッと帰らはったで」言うてほんでそれから4日後ぐらいに俺んとこ手紙来たんや。
「えらいすんません」と。
「途中で出て悪かったな」と。
その人から。
「実はさくら何やら新幹線が大分から来てはんので実はもっと早くに僕のステージがあるっていうの聞いてたから押して押して押してたから出てしもてえらいすんませんでした」っていう手紙が来たんや。
オバハンやなしにオッサンやったんや。
(笑い声)こっちから見たらオバハンやったけど…。
オッサンやった。
オッサンかいなと思た。
そういう人もいてんねん。
やっぱ事情があんねんて。
パッと見ただけでは分かんないですね。
1列目で赤ちゃん抱いてはるんですね。
NGK別に赤ちゃんもまあいいんです。
何でもいいねん?赤ちゃんも。
ごはん食べようがお酒飲もうがNGKは大丈夫なんですけど…。
ものすごい緩いな。
もうほんまに何でもありですわ。
1列目に赤ちゃんおって…でも1列目の赤ちゃんが泣いたら困るな思てまして新喜劇やってたら「オエオエオエ」みたいな…ちょっとぐずりだしたんです。
ほらほらまあまあええけど僕らはね。
周りの人ちょと迷惑するんちゃうか思うたら泣きだしたらその女の人乳バッ出して飲ましたんですよ。
えっ!だから…ここの人が乳丸出しです。
まっ一瞬だけしか乳首は見えてないですよ。
当たり前や。
すぐに赤ちゃん吸い付いたから。
お前な…お前こっちでやってんのやろ?そんな事一瞬見てんの?はい。
こうやって「あれ?まあここら辺でね赤ちゃん泣きだしたな」と思ってたらこうやって乳をグイッて出してクッて飲ましたんですよ。
ええやんかそれは。
ほんでえっと思ってでもその人全然僕らから見られてると思ってないんですよね。
テレビで見てるから…。
あ〜なるほどなるほど。
テレビ見てる感覚なんでしょうね。
だからもう乳やりながらハハハハッ言うて笑ってました。
その時ええ乳出てるやろな思て。
そりゃええ乳出てるで。
笑てる母乳はやっぱり…。
笑てる母乳やから…。
怒ってるよりね。
すごいなそれ。
その子の成長にちょっと貢献できたんかなと思てよかったなと思います。
ほんまにいろんなお客さんがいてますからね。
道歩いててもそうでしょ?道歩いてても声かけられる。
どんな声かけられるの?僕割と「小籔さんですよね?」って何か知らんけど…。
ちょっと怖いのやろな。
そうですね。
俺なんか緩いよ。
フワ〜ッと通る人が「あらむき出しじゃん」言わはる。
何がむき出しや!俺はこのままじゃ!むき出しや。
帽子とかかぶってないんですねという意味も…。
「あらむき出しじゃん」。
東京やでこれ。
東京で「むき出しじゃん」ですよ。
「東京の人は上品や」とか言いますけど…。
俺らに対してはほんまにすごいよ。
本当に僕も…。
人によるよそれは。
何か「あらいつも怒ってる人じゃない?」みたいなね。
東京の人に言われたんですね。
東京のおじ様おば様にもご愛顧頂きたいと思ってるから「すいません」みたいな…。
ふだんはちゃんとおとなしい。
「偉そうに…嫁はんと子ども食わすために偉そうな事言うてますねん。
すいません」って言うたら「私あれ好きよ」みたいな。
「あんた右左きっちりパッパパッパ言うから…」。
ちゃんと言うねん。
はっきり言うねん。
こいつは「これでこれでだからこうやねんこうやんか」ってもうずっと詰めていくよね?はい。
嫌われてると思ったんですけど割と下町のおばさんは「いいよあんた頑張りなさい」ポンポンみたいな。
ええやんか。
よかったなと思いますけどね。
あとは大阪のにいちゃんとか「おい小籔」みたいな。
でもねそれは嫌だと思うでしょ?初めはね。
それぐらいの若さやったら。
俺らも「鶴瓶」って言われるのがちょっとうれしいほんまに。
だからやっぱり何か年いってくると「師匠」とか言われるの嫌やん。
嫌やねんそんなもん。
同じようにずっとテレビに出ときたいから「鶴瓶や」って言われんのが悪気ないの分かるもん。
うんなるほど。
どこまで許せるか自分が…。
限界自分で決めないのよ。
オバハンバ〜ッ寄ってきて「あら〜糖尿?」って言う…。
ここ触って。
それも許す。
それも許すとすごいです。
ここ触って「糖尿」ですよ。
「違います」って言いましたよ。
「違います」言うねん。
「うそや。
これ絶対糖尿や」言うて。
ここ触んねんでここ。
興味持ったんやろなオバハンが。
でも僕も先輩とか後輩とかでミナミの街歩いてたら「おい何々」って言われた時にけんかしたりとか昔はもめたり…。
「何や」いうのを見てて僕も「おい小籔」とか。
ここで「おい小籔」と言われたらまだ「何ですか?」と言えるんですけど7メートル離れた所から若者の軍団が「おい小籔」みたいな。
ハハハハハとか聞こえたら「何やあいつら」ってなるじゃないですか。
でも鶴瓶思想をテレビで見たんですよ。
しゃべるっていうのを。
ほんで俺もまねしようと思って「おい小籔」って言われたらいかついにいちゃんで「何?」って行くんですよ僕。
グワ〜ッ近づいていくんですよ。
それええやろ。
それええねん。
ほんまそれやってから…。
それやったらすごいいいよ。
ほんで僕も「何?」って近寄っていくじゃないですか。
「ええっ!」てなるんですよ。
向こう怖いねん。
「何や…そこまで言うてへんやん。
いや好きやからやで」みたいになるねん。
そう。
ほんまそうです。
なんねんて絶対。
これ鶴瓶さんが言ってはってなるかなと思ってたんですよ僕は。
ほんまにそうでした。
鶴瓶思想ほんま説。
ミナミの宗右衛門町とか客引きのにいちゃんいっぱいおるじゃないですか。
四つ角四つ角「あっ芸人や」とか「小籔」とか言われたら「何?」とか言って行くんです。
ほんで「あ〜」みたいな握手僕からバ〜ッてして「何?」みたいな「いや好きやし」みたいな。
大して好きでもないと思うんですよ。
おったから調子乗って言うただけやけど近くに来たから「好きやし」。
「ほんま。
また新喜劇見てな」。
「いやめっちゃいい人。
めっちゃいい人」みたいな。
「うちの店来て」「それは無理やわ」「そうやろな。
ごめんな」みたいな。
絶対友達になるっていうのがすっごい大事やで。
ほんまにそれはよかったです。
ずっと俺そんな人としゃべってたらそいつが「ちょっと俺時間ないねん」。
「ちょっとおいおい」。
そいつやで。
お前からしゃべってきとんねん。
俺の方が時間ないのに…。
振られた。
振られてん。
そいつに振られてん。
だからいろんな人おるよ見てたら。
手紙とか何かもろたら返事出す方なの?僕は9割8分出さないです。
出さない。
俺は手紙出さないけども電話番号書いてあったら大概「ありがとう」って電話すんねん。
俺それまねしよう。
ただ向こうから電話…。
向こうが登録してはるねんやろ。
俺は誰や分からへんけどかかってくるで。
あ〜そうか。
100人ぐらいに電話してて…。
誰や分からへんよ。
俺登録してない。
1,000人ぐらい入っとんねん。
1,000人以上入っとるわ。
登録してないのあるやんか。
こないだすごい電話かかってきて「あのすいません誰々です」言う。
そんな人そんな知らないけど「あ〜そうですか」。
「ちょっと相談あるんです」言うねん。
「何ですか?」。
俺戦争映画のドラマやってるとこやってんけど出てしもたし休憩やから「どうした?」。
「実は今パートの主婦やってるんですけど返品間違いで饅頭何個か返品してしまったんです。
それでえらい怒られて。
一緒に2人でやってるんですけど上の人が『黙っとこ』って言うんですけど『私は黙れないんで饅頭を絶対に私がミスしたっていうのを言いましょう言いましょう』言うてるんですけどその饅頭私返品した事を間違ったって言う事は間違ってますか?」って言うからね「え〜ま…ま…間違ってないよ」と。
「いや間違ってない」と。
「店長はどう言うてはる?」。
「店長は『もうどっちでもええ』と。
『お前らに任す』言うてはる。
でも私の上の人は『絶対に隠そう』言うんですけど私は間違ってないのにこの饅頭はどうしたらいいでしょう」。
「だから君は間違ってないよ」。
「ありがとうございました。
間違ってないですね?」。
「間違ってない!自分のちゃんと間違った事をはっきり言いなさい!」。
「はい。
ありがとうございました」。
饅頭の相談までやる。
饅頭の事は間違ってないと思いますけどそんな事で鶴瓶さんに電話する事間違えてますよ。
(拍手)ヤブツル息ぴったりのコンビですね。
すごいでしょ?こんな事をやりたいと多分思てるやろうと思て「パペポ」を再現しようというんで…。
これを12年やってたんですよ。
だからず〜っとしゃべってええとこでパッとお互い離れるというのをね。
それを小籔とかほかの人たちは…。
もうだから…今皆さんお若いですからあれですけど「パペポ」世代からするとほんまあの「スパイダーマン」USJの。
あの感覚分かります?分からへんよ!いやでも今言うたように何も決めてない訳やんか。
こう言ってこう振ろうとも一切決めてないのよ。
ここへ出てきたら絶対小籔はそれができるからって言うて。
いろんなこの日常のそういう事が全部流れでいけるっちゅうのは。
でもほんまにこの…言うてもおじいちゃんじゃないですか。
誰がおじいちゃんや!そこのADなんかね「7秒しかないんで」。
前の音楽が。
「だからそこへ立っといて下さい」。
「お客さんに見つかるやん」。
「いや蹴つまずくでしょ」。
何でやねん!蹴つまずくのが前提!?ここのメークもね「いや〜えらい粉吹いてるわ」。
やかましいわ!「テレビではこんな粉吹いてるイメージない」。
どんなイメージや。
僕も小学校の時はテレビ出てはるからまあご高齢じゃないですか。
ご高齢て…。
でも「スパイダーマン」テレビで見てたのが3Dで出てくると。
ここにスパイダーマン来た時ビックリしたじゃないですか皆さん。
…みたいなもんですよ。
スパイダーマンに似てるから。
俺からしたら「え〜!?」みたいな。
こう見てたのにこう。
「え〜!?」って思うんですけど。
でもやっぱおじいさんやのにテンポめっちゃ速いのがさっきビックリしましたね。
だからこれがプロのテンポっていうか僕も一応これで飯食うてるんですけど。
日常ねおもろい話ってやっぱあるやん。
それをどうキャッチするかやんな。
僕もなくなりかけてるというか生産能力がハンパないなと思うんですよね鶴瓶さんは。
おもろい事が起きようとか起きるとかそんな思てないよ。
でも何かこの年になってねけったいな事も起きんねん。
自分がモタモタしてんねんやろな。
こだま乗って静岡まで行かなあかんかった時にものすごいおなか減ってて。
こだま売りにけえへんやんか。
売りにけえへんいうの分かってん。
ほんでどっかで何か買いたい思たんや。
弁当とか。
弁当とか。
ほんなら横浜の6号車で降りたらその前にあると。
だからもう待ってたんや。
6号車の…。
着く前に。
お金持ってバ〜ッて降りてってんけど2分しかなかったんや。
だから買うもんどれや分からへんねん。
何でも食べたい。
まだ人いてはんねん。
ここに横浜満月みたいなんあったんや。
何や分からへんで。
それつかんで行った時にはプルル〜って言いだしたんや。
この横浜満月というお菓子を売店に置いて払う時間もないから「ごめんなさい」言うて帰ってん。
だから売店の人は「この人何してはんのやろう」。
横浜満月移動さしただけや。
ここにあったやつをここへ…お金払えん時間なくてすんませんて。
だからいろんな事が起きよるで。
それはやっぱすごいですね。
この前フィンランド行ってんな。
サウナやねんサウナ。
フィンランドでサウナ入ってて。
電気つけるやん。
誰もいてない思てるから。
電気つけよう思てパッと行ったら全部消してしもうてん。
全部消えたんやろうなあれ。
分からへんどこがスイッチか。
バンと外でパッとやったら「ワーワーワーキャー!」言うて裸のオッサンが「ワーワーワーキャーワー!」言うて出てきたん。
「あっごめんごめん。
消してしもた消してしもた」。
あんなんフィンランド人が裸で出てきたら怖いで。
素っ裸やで。
そういうスイッチかなと思いますよね。
押したら「ワーキャーワーキャー!」。
そない怒らいでもね。
そない怒らいでもええがな。
僕イタリアで…ひとりで行った事あるんです。
18の時に。
何でやの?それは。
お中元のアルバイトしたんですよね。
僕1年プー太郎してたんですよ。
その時にお中元のバイト毎日入らなあかんて聞いて行った時。
まあでもプー太郎やしええわ思て「はいやります」。
ほんなら48万もろたんですよ18歳の時に。
44日働いて48万。
もう帰りし家まで袋の中に札束握ったままずっと自転車で帰ったんですよ。
風で飛んでいくんちゃうかって。
そんな大金見た事ないから。
ほんでやっと家着いてあ〜と思て。
新聞パ〜ッて見てたら下に「イギリスフランスイタリア17万円」みたいなの書いてあったんです。
「あれ?俺これ行けんのか」。
高校ん時こんなん見てても自分とは関係ないとこやと思ったけどじ〜っと見てたらオカンバ〜ッて来て「あんたプー太郎してるんやったらこんなん行ったらええねん」。
すごいなオカン。
はい。
「あんたこれ見とき。
あんたこれ行ったらええで」。
「俺の友達はみんな大学生やから行く相手おれへん」言うたら「アホやな。
男はこんなんひとりで行くねん。
何や根性ないんか」って言われたんですよ。
オカン小籔より挑戦的やな。
このしゃべり方はオカンですよ。
「えっ?」みたいんなって「売り言葉に買い言葉」で「ほな行ったら」ってなって僕イギリスフランスイタリア何の興味もなかったんですけどひとりで行ったんです。
危ないとこ行ってはいけないみたいなのいろいろ聞くんです。
その国々で。
ほんで僕イタリア行った時に結構怖い事あって暴力バーに…。
行ったん?連れていかれる可能性があります男の人…。
「お金頂戴」って言う人も来ますよみたいに言うけどそんなん別に取られてもええわ。
スリありますよ言うけどスリも別に…。
全部とられたって日本大使館行って帰ってきたら何かおもろい話できるかな思てたんですけど現地の男の人と仲よくなって「ちょっとバーがあるんだけど飲みに行かないか」言うて行ったらそこは暴力バーで50万ぐらい払え。
払われへんかったらボッコボコみたいなんがあるって。
それちょっと嫌やな思てたんですよ。
それは嫌やろな。
僕地下鉄乗ってウロウロしてた。
ローマを。
ほんなら9時か…ぐらいの時に地下鉄乗って帰ろう思てバ〜ッて歩いてたら僕を追い抜いて大きい地図広げてあ〜ってしてる人おるんですよ。
ああ迷うてはんねや思て。
バ〜ッて歩いてたらその人が「おい」みたいな。
「俺ここ行きたいねんけど分かるか?」って英語で言うてきたんですよ。
「僕は日本人だ」と。
「あんまり英語分からない」。
「ああそやろな。
日本人やもんな」みたいな。
「お前日本のどっから来てん。
東京か?京都か?」みたいな。
「大阪や。
知ってる?」みたいな。
「知らん」。
「ああそう」と。
僕もひとりやしちょっとだけ中学英語がねあれやから。
英検3級ですから。
「どこの国や?」。
「アルゼンチーノ」言うんですよ。
「今度Jリーグいうの出来るやろ。
俺監督で行くねん」。
「え〜ああそうですか。
名前何て言うんですか?」。
「パブロいうねん」。
「へえ〜。
ああそうですのん」。
「ちょっとそこにバーがあるんだけど行かないか」って言うてきたんですよ。
「えっ!?」てなって「アイアムスチューデント。
ハリーハリー。
ティーチャーアングリーアングリー」言うて。
「いや行こう行こう」。
「ノーノー。
アイアムスチューデントスチューデント。
ティーチャーアングリーアングリー。
ハリーアップハリーアップバイバイ」言うたんですよ。
向こうも「え?あ〜あ〜」言うて結構しつこかったんですけどもうその一点張りで。
どない言うたて?「ティーチャーアングリーアングリー。
アイアムスチューデント。
ハリーハリー」。
「俺は生徒や。
急いどる。
先生怒っとる」みたいな事。
ほな「あ〜」言うたらあんだけ迷てた人がこんな細い路地の中パ〜ッ入っていったんですよね。
だから迷てなかったんですよ。
ふりしてたんや。
ほんで誰かカモを探してたんや。
そうです。
ちょうどアホみたいなカモに。
でもそれより僕怖かったのがローマのコロッセオの前に公園あるんですよ。
僕トボトボ何も行くとこないから公園あるわ思て歩いてたんです。
ほんなら坂道グ〜ッて歩いてたら入り口だいぶ遠いんですけど黒い服着た2人が「ナンタラカンタラー」て言うてるんですよ。
「ナンタラカンタラー」て言うてて僕坂道で振り返ったら「ナンタラカンタラー」言うて。
これぐらいですわ。
「ナンタラカンタラー」。
「ん?」みたいな。
見たら道端に寝てはる人いてはったんですよ。
こことここぐらいですかね。
ほなその人らも起き上がってナンタラカンタラを見てるんですよ。
「ナンタラカンタラー」の度に僕の顔こうやって見て。
…みたいなするんです2人は。
って事はお前の事呼んでるぞ感。
イタリア語やから分からへんけど。
「えっ?俺か?」思て「何か落とした?いや落としてない」。
「ナンタラカンタラー」がだんだんでかなってくるんですけど真っ黒なんですよ服が。
黒のコートの黒の服着た2人が「ナンタラカンタラー」って言うんですよ。
だんだんでかなってきたから怖なってブワ〜ッ走って逃げてほんまに曲がって草むらん中隠れて。
ほんまですよひとりで。
ほんなら「ナンタラカンタラー」言うて過ぎていったんですよ。
僕ほんまそこで昼間でしたけど20分ぐらいじっとおってナンタラカンタラおれへんかな思て逃げた事ありますもん。
ほんまにこれあのねざこばにいさんと俺と「らくごのご」いうのあったの知らんやろうけど。
俺とざこばにいさんと春之輔にいさんでイタリアのローマのとこウロウロしてたんやけど春之輔にいさんいう人ちょっとボ〜ッとしてはんねん。
パスポートもお金も皆自分で持っとかないと納得いかないと。
ホテルももう信用できない。
それも分かるわな。
こう持っとってこう持ってガ〜ッしてはんねん。
ざこばにいさんはそれを狙てるスリを見てんねん。
…でイ〜ってなってんねん。
「お前そんなんよう持ってきたな」て言うてる訳。
ほんでしまいに「輔!」。
春之輔やから。
「輔!お前な狙われてんの分からんやろが!アホやから。
お前なこのお前のバッグずっと狙とんねん!」。
「え〜そうですか」。
「言うたろか!お前!」。
え〜。
ざこばにいさんあんなんやから。
「お前!このバッグ狙とるやろ!俺は分かってんねんど!」って言うたら逃げていったんや。
「見てみ。
逃げていったやろ」。
誰でも逃げる。
スリかどうか分からない。
誰でも逃げる言うたんや。
そうですね。
ほんまやわ。
俺も急に歩いてたら異国人に「ン〜!ン〜!ン〜!ン〜!」って言われたらこっち行こうってなりますそら。
いやでもざこばにいさんのあれが当たったんや。
春之輔にいさんが持っててず〜っと歩いてたら向こうから単車が来て…。
スパゲッティ食べに行こういうて言うてて歩いてたらタラタッタッタッタッタ〜と来て単車でパ〜ンとられて。
ほんで取っ手だけ残ってこれだけ。
でもアホやからその人まだ…。
にいさんとられてまっせと。
そこにざこばにいさんはいなかったんや。
ほんでえらいこっちゃ。
日本大使館行かなあかんやんか。
ロビーでみんないたらざこばにいさん帰ってきて「どないしてん?」言うたらやっぱりとられはったと。
「せやから言うてるやろ!オラ〜!」。
ほんで「日本大使館行ってこい」。
チケットもみんな入ってるから。
「行ったらな俺んとこへ来い!俺の部屋へ!」言うて。
お金先輩やからあげはんのかな思て。
俺も最後に行ったんや。
ほんならざこばにいさんとほかの人とそれから春之輔にいさん帰ってきたんや。
「どやった輔!」。
「まだちょっと分からないです」。
「よし分かった。
ほんなら俺がここにおるからとられるまでの事をおもしろおかしくしゃべれ」。
金も皆とられてんのにねおもしろおかしくしゃべれない。
お金くれるために呼んだんかなと思たら。
「おもしろおかしくしゃべれ」。
その人ふだんからそんなにおもしろおかしくようしゃべらはれん人やねん。
もう生きてる事がおもろいねんから。
それ終わって俺と一緒に寄席やってん。
俺が中トリや。
そのあとトリが春之輔にいさんやってん。
イタリアから帰ってきてすぐやったんよ。
次の日やってん。
「実はこうこうやけども次に出はる方がすごい経験をされたんでそれを聞いて下さい」。
ふりや。
「僕が言ってしまうのもあれやから。
後ろの方が経験されたんでねそれを聞いて頂きたいと思います」言うてまあ落語して降りたんや。
ほなもう皆ものすごい期待してるやん。
ほんで春之輔にいさんがバ〜ッと座って「鶴瓶が言うてましたとおりそういう経験をしました。
イタリアでバッグをとられて取っ手だけ残ってとっても驚いた」って言うたんや。
それで終わってん。
こっちが驚いたわ。
それだけやで話。
「とっても驚いた」や。
もうちょっとね壮大なエピソードトークがあるかと思ったら…。
全然ない!かわいらしい人ですね。
今度またやろうや。
ああ是非。
何か機会があったらね。
その時は集まって下さい。
(拍手)ありがとうございました。
ありがとうございました。
アハハ!おもしろかった!ナンタラカンタラーってすごいですよね。
それではまた次回お会いしましょう。
ご案内は竹内結子でした。
皆さんこんばんは。
私百科おじさんこと2015/09/26(土) 02:00〜02:30
NHK総合1・神戸
ヤブツル〜鶴瓶・小籔の大阪夜話〜[字][再]

笑福亭鶴瓶と小籔千豊の二人が、大阪を舞台に台本も筋書きもないトークライブを繰り広げる。話芸の達人によるスリリングな話芸の応酬!爆笑エピソード連発のショーの開幕!

詳細情報
番組内容
笑福亭鶴瓶と小籔千豊の二人が、ホームタウン大阪を舞台に台本も筋書きもないトークライブを繰り広げる。テレビでの共演がほとんどない二人によるスリリングな話芸の応酬!まさにガチンコのトークバトル!「鶴瓶思想」「ナンタラ〜カンタラ〜」「新横浜駅」…爆笑エピソードが次々に飛び出す展開!今回、ナレーションを担当するのは女優の竹内結子。話芸の達人二人が激突する予測不能のトークバラエティーの開幕です!
出演者
【出演】笑福亭鶴瓶,小籔千豊,【語り】竹内結子

ジャンル :
バラエティ – トークバラエティ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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