先どり きょうの健康「脳卒中 徹底解説 5つの症状を知る」 2015.09.26


「きょうの健康」今週は「脳卒中徹底解説」。
4日間にわたって麻木久仁子さんがご一緒です。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
麻木さんは脳卒中脳梗塞になった事があると?はい。
4年半ぐらいたちましたね。
ある日いきなり右腕と右足がバ〜ッとしびれてで診察を受けたところ小さかったんですけどね脳梗塞が発見されまして。
今は全く後遺症もなく元気で。
おかげさまで。
でもでもやっぱり脳卒中ってちょっと知りたいなっていう事多いですよね。
本当に突然起こるので予測なしですから一体どういう事でこういう事が起こるのかっていうのは今でもこれからも起こらないかっていう心配もありますし。
是非勉強したいと思います。
お願い致します。
お話をして下さいますこの方です。
専門は神経内科特に脳卒中がご専門です。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
麻木さんは手足の異常に気が付かれてすぐに病院を受診されました?いやそれがですねしびれたんです。
腕それから足がですね。
激しくしびれるんですが30秒ぐらいで治まっちゃうんです。
それを一日の間に数回繰り返すという事で治まっちゃうと何でもないもんですからすぐに病院っていうほど急ぐものなのかってちょっと分かりませんで4日後ぐらいでしたかね病院に行ったのは。
そうですか。
麻木さんの場合非常に軽かったのでよかったと思うんですけどもただ脳梗塞は最初軽くてもそのあと2〜3日ぐらいの間に急に悪くなったりするという事が結構あるんですね。
ですから本当はすぐに受診して頂いた方がよかったと思います。
じゃあ今振り返ると運がよかった?まあそうですね。
そうとも言えると思います。
それではここでラインナップご紹介します。
ご覧のような4日間でして今日は…ではよろしくお願い致します。
お願いします。
脳卒中で一番問題になるのは後遺症が残る人が多いという事で一回脳卒中を起こしますと約7割の方が何らかの後遺症を残す訳ですね。
特にやはり寝たきりの原因としては脳卒中っていうのは一番多い原因であるという事が言えます。
それからもう一つ問題になる後遺症の一つが認知症なんですね。
脳卒中は…大きく3つのタイプに分ける事ができるんですね。
まず脳梗塞ですけども脳梗塞というのは脳の血管が詰まる病気ですね。
血管が詰まってしまいますとその先の血液の流れが悪くなって脳の神経細胞に血が行かなくなって死んでしまう。
それから次が脳出血ですけども脳出血は脳の中の細い血管が主に高血圧で傷みましてこの血管が切れる。
切れると脳の中に血液の塊血腫といってますけどもこの血腫ができる事によってその部分の脳を破壊してしまいますしまた正常の部分の脳を圧迫する事によって障害が出てくる訳ですね。
そして次がくも膜下出血です。
もともとこういう血管が分かれる所が多いんですけどもそういう二股の所に動脈りゅう血管が弱い所があってそこがだんだん年とともに膨らんできて動脈りゅうというこぶができるんですけどもそういうこぶを持っている方がある日このこぶが破けるとくも膜下出血というのを起こすんですがくも膜下出血というのは脳の中というよりも脳の表面にザ〜ッとこういうふうに出血が本当に瞬間のうちに広がってしまうんですね。
命を落とすような重い脳出血になる事が多いという事で。
どんな症状が現れるのか気になりますけれどもある患者さんにお話を伺ってまいりましたのでお聞きになって下さい。
3年前脳出血を起こしました。
1人住まいの自宅で夜くつろいでいる時でした。
まず鼻の奥の方で何かが流れるような音が…感じがしたんですね。
自分的には鼻血かと思いましてティッシュでちょっと鼻血かなと思って拭いてみたら何ともないんですね。
しばらく何が起きたのかよく分からないままですね…。
力が入らなくなりこういうような状態で倒れてそのままソファーの下にガンと落ちてこういう状態になったままです。
気が付いたら手が全く動かないというのと足が左側が全く動かない事に気付いたと。
普通に右手と右足はある程度動いていたんでなかなか気付かなかったんですけど。
自分で確認をしたんですよ。
左足を動かそうと思ってやったんですけど全く動かないと。
電話をしようと思ったんですけど電話のある場所も分かっていたんですがこうやって届かないんですね。
あとちょっと声を出してみた時にしゃべれない。
「助けて」っていう言葉をまず言おうとしたんですけど「あ〜う〜げ〜」みたいな。
「あれ?」と思ってですねしゃべれないぞと。
坂田さんは動く右手と右足ではうように玄関を出てマンションのエレベーターに向かいました。
転がったりしながらエレベーター前まで行って同じように右足でエレベーターを押して来たところを中に転げ込んで。
3分ぐらいですかね…でエレベーター動きましてあっ助かったっていうのを思いまして一人の若い30歳ぐらいの男性が乗ってきて「助けて下さい」ってろれつ回らない状態で「た…助けてくらはい」みたいなそんな状況で話して救急車呼んでもらって。
うわ〜これは…でも本当にたまたま人が出てきて下さらなかったら…。
本当にだからキワキワですね。
坂田さんは高木さんの病院に救急車で搬送されたんだそうですね?最初は本当に重篤な脳出血だったと思いますけども幸い治療の経過がよかった事とご本人が非常にリハビリテーションを頑張ってされたという事もあってそういう成果があったんだと思いますけど本当に劇的によくなられて今は後遺症もなく本当によかったと思います。
これは脳卒中の代表的な症状ですね。
脳梗塞と脳出血は非常に似ておりまして症状も共通の症状なので両方一緒にご説明致しますがよくある症状の1つ目が半身のまひやしびれという事で先ほど麻木さんもおっしゃってたように脳卒中というのは半分右半身とか左半身に起こるというのが特徴なんですね。
きれいに半分でした。
右側だけっていう。
まひっていうのは力が入らなくなる事ですね。
それからしびれっていうのは感覚の異常ですよね。
こういう運動神経感覚神経半身に起こる事が一番の特徴ですね。
それから次に言葉の症状ですね。
これには2つタイプがあってろれつが回らないといううまくしゃべれないという事とそれから言葉が出ないっていう話す事だけじゃなくてむしろ言語の障害というのがあります。
ろれつが回らないのはしゃべるための口の筋肉とか舌そういう所の筋肉の運動神経がまひする事によってうまくしゃべれない事ですしこちらの言葉が出ない方は失語症ともいわれていますけども脳の方の言語中枢の障害。
こういう言語の障害ですね。
次が…似たような症状なんですけどもこれは半身のまひとかまひははっきりないんだけれどもうまく立てない。
それから歩こうとするとふらふらしてバランスが悪い。
ですからこれは平衡障害とかバランスの障害なんですがそれを調整してるのが小脳という所なんですけどもその小脳の脳卒中でよく見られる症状ですね。
その次ですが目の症状が脳卒中の症状であるという事もあるんですね。
その中でも多いのは視野の半分が欠けるという事でこれ見て頂くと分かるようにちょうど縦半分右の目も左の目も片側が見えなくなって…。
全く見えなくなるんですか?きれいに半分見えない?半分見えなくなるという事なんですね。
へえ〜。
これは目の障害ではそういう事は起こらないのでやはり視覚中枢で脳の障害で起こるんですね。
同じようにものが二重に見える。
両目で見るとものが二重にだぶってしまうっていうのも両方の目が同時にうまく動かせない脳の働きの障害によるものなのでこれも脳卒中で見られる事があります。
私の場合はまひというのかしびれというのかジ〜ンって動かなくなって例えばちょうど家に帰ってきて鍵を開けようと思って鍵穴に入れようとした瞬間しびれというかまひが来るともう動かせないっていうんですか。
鍵を差し込めないんですか?差し込む事ができないままもう固まって。
何か自分で確かめるといいましょうか手だてってあるんでしょうか?まず顔のまひを見るという事でチーズって笑顔を作って頂くとしわが寄りますね。
しわが左右対称に寄っているかそれから口の高さがまっすぐになっているかまひしているとこういうふうにゆがんで片方が下がっちゃうんですね。
ご自分で鏡で見ても分かるし周りの方に見てもらうと分かるんですけど。
腕のまひを見る時には両手を前へ伸ばして頂いてまっすぐ手のひらを上向きにして伸ばして頂いてちょっと目をつぶって頂くとより鋭敏に出るんですけどもまひしてる方がこういうふうに下がりますよね。
はっきりまひがある時にはすぐに誰が見ても分かるんですけども本当に軽いまひの時には目をつぶると少し知らないうちに腕が下がってしまう。
自分では気付かない間に下がってしまう?下がる前に少し内側に回るんですね軽いまひの場合は。
回りながら。
これが典型的なまひなんですね。
それから3番目が話すのが大丈夫かどうかという事でこれは何をしゃべってもらってもいいんですけども私がよく患者さんにお願いするのは「今日はとてもいい天気です」とか「らりるれろぱぴぷぺぽ」というふうに言って下さいとか口を使ってしゃべるそれがちゃんとうまくろれつが回ってるかどうかをチェックするっていう。
今お話ししたこの4つの症状は脳梗塞脳出血共通の症状なんですけどもくも膜下出血だけはちょっと症状が違ってあまりくも膜下出血ではこのような症状は最初に出る事は少なくて何と言ってもくも膜下出血で一番大事な症状というのはこの激しい頭痛それも本当に突発する突然の頭痛なんですね。
よく言われるのは後ろからそれこそバットでいきなりガ〜ンと殴られるぐらい突発するというのが特徴なんですね。
これは一つでも当てはまった場合にはすぐにやはり救急車を呼ぶという事が大事ですね。
脳卒中ってなかなか患者さんが確定診断するのは難しいですからちょっとでもそうかなと疑いがある時はちゅうちょせず呼ばれた方がいいと思います。
もう一つ脳梗塞に関して知っておいて頂きたい事があるんですけどもこれは別の患者さんのAさんという患者さんなんですけども食事中に急に右手に力が入らなくなって箸を落としてしまった。
でもまたしばらくしたら元どおりになって回復したのでよかったという事で様子を見た訳なんですね。
麻木さんだったらこの場合はどうされますか?う〜ん…。
すぐ回復しますとね…。
で自分の中でも大ごとだと思いたくないっていうのもあるじゃないですか。
大した事なかったなかったって安心したいところもあるから。
でもこの患者さんの場合には…。
実はその日お休みになって朝起きる時にどうも半分手足が力が入らない。
助けを求めようと思って叫ぼうと思ったけど口もうまく動かないっていう事で実際に重い後遺症になる脳梗塞を発症してしまったという。
こういう事があるっていう事が怖いところなんですよね。
その前箸をポロッと落としたと。
重篤ではなくてね。
その時はどういう状況だったんですか?それは我々TIAと医学的にはいってるんですがこれは一過性脳虚血発作の略語なんですけども一時的に軽い脳梗塞のような脳の虚血の状態が起こったという事なんですね。
これが非常に怖いところはTIAっていうのは本格的な…今のAさんのように脳梗塞の前兆になるという事なんですね。
実際にTIAを起こされるとそのあと3割から4割ぐらいの患者さんが脳梗塞を起こすんですけども起こすのは実際にTIAを起こしてから1日とか2日とかそういう時間で起こす事があるのでまさにそういう意味では非常に緊急の状態だという事なんですね。
ですから救急車を本当は呼ばれてもいいと思うし救急車を呼ばれなくても少なくともすぐに車で救急外来をその日のうちにすぐに受診する事がいいと思いますので。
今日はその症状を細かく教えて頂きました。
いかがでらっしゃいましたか?なかなか素人にははっきりとこれはそうこれは違うって見極めるのは難しいところもあるようなのでやっぱりちょっとでも心配な時にはとにかくちゃんと診察を受けるという事が一番みたいですね。
ちゅうちょしないで。
それは今感じました。
改めて今日のポイントをお願いできますか?まずは今日お話ししたこの脳卒中によくある5つの症状ですね。
これを是非知っておいて頂きたいという事とそれからこのような症状が出て脳卒中かなと思ったら迷わずにすぐに救急車を呼んで頂きたい。
それが今日のポイントです。
次回もまたよろしくお願い致します。
どうもありがとうございました。
2015/09/26(土) 04:15〜04:30
NHK総合1・神戸
先どり きょうの健康「脳卒中 徹底解説 5つの症状を知る」[解][字][再]

脳卒中によくある5つの症状を紹介。脳梗塞では軽い症状が数分程度で消えることもあるが、重い症状の前兆のことが多いので、やはりその日のうちに救急病院へ。

詳細情報
番組内容
脳卒中によくある5つの症状を紹介。脳梗塞と脳出血は「半身のまひ・しびれ」「ろれつが回らない・言葉が出ない」「立てない・歩けない・ふらふらする」「視野の半分が欠ける・ものが二重に見える」が多く、くも膜下出血は「突然の激しい頭痛」が多い。1つでも当てはまったら直ちに救急車を呼ぶこと。脳梗塞では軽い症状が数分程度で消えることもあるが、重い症状の前兆のことが多いので、やはりその日のうちに救急病院へ。
出演者
【ゲスト】麻木久仁子,【講師】東京済生会中央病院院長…高木誠,【キャスター】桜井洋子

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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