LIFE〜夢のカタチ〜/「世界で一つ オーダージーンズの店」語り佐々木蔵之介 2015.09.26


世界で1本だけという個性豊かなデニムジーンズが今注目を集めています
「お年寄りにも穿いてほしい」と歩きやすい新作ジーンズを開発することに
今回はオーダーメイド専門ジーンズ職人の夢のカタチ
中之島から橋を渡ってすぐの所にジーンズ好きの間で話題の工房があります
オーダーメイド専門のデニム工房です
しかも注文を受けるのはすべての工程を1人でこなすフルオーダーのみ
デニム生地の大きなロールが壁に並んでいます
ここアトリエをオープンしたのは6年前なるんですけどこうしたかったんですよずっと
石野さんが作るのは世界で1本だけのオリジナルジーンズ
手間暇を考えるとなかなか採算が合わないのでフルオーダー専門の工房というのは全国でもとても珍しいそうです
一応こっちから向こうは完全にアトリエでして僕の作業場になるんですよ
いろいろな縫い方ができるミシンが7台そろっていますがその中にとりわけ愛着のある1台が
このミシンが僕が一番使ってる初めて買った工業用ミシンがこのミシンなんですけども僕自身やっぱりこうお客さんとオーダーを受けてお話する時にこれできるんかな?っていう…そういう時にここの前に座るとやっぱ不思議とねこいつが助けてくれるような…
ジーンズに限らずデニム製品なら何でも作りますがどういうものが欲しいのかまず会って話を聞きます
その人を見た時僕が興味が湧いたことをいろいろ質問さしてもらってそれがジーンズに投影されればいいなと思ってなんかいろいろ話しますね
この日もオーダーが
ご無沙汰ですお久しぶりです
以前にも1本オリジナルジーンズを作った佐藤さん
今回は2種類のデニム生地で作ってほしいという要望でした
この色目とかあぁいいですね
(石野)これが色落ちサンプルで
(佐藤)これになる?
(石野)そうそう色落ちてきたらこんな感じの色みになるんですよこれで了解ですお願いします
細かい要望に応えられるのはフルオーダーメイドだからこそ
採寸したサイズに合わせてまずは各パーツの図面を描きます
それを切り出して型紙に
デニム生地のロールから必要な分だけ生地を取ります
2色目のデニムがこれなんすよええ生地っすねこれ
型紙に合わせて各パーツを裁断
それを1本のジーンズに縫い合わせます
ステッチははく人の個性を思い浮かべそれに合ったものに
石野さんはこのステッチにこだわりがあります
ステッチの縫い方を少し変えるだけでジーンズ全体の印象も変わってくるのだそうです
最後にフロントボタンを付けて完成
今はまだ右と左の違いがあんま分かんないっすけど色落ちしてきたらここもちゃうしこうもちゃうんで
生地の色落ちをより楽しめるジーンズ
はきこなしていけばいくほどに2種類の生地のトーンが変化していきます
ポケットにも2種類の生地
左右の足の生地自体が違うのでよく見るとすその耳部分も左右で違います
ベルト部分の黄色いステッチも印象的
そして受け渡しの日
暑い中ありがとうございますどうぞ完成したジーンズは…ええ感じやと思います
必ず試着もしてもらいます
緊張しますねやっぱりちゃんとはまるかなとかいろいろ考えますけどでもベストを尽くしたからあとはもうどうぞっていうハハッ
(石野)ウエストどんな感じっすか?なくても全然
(石野)ラインええ感じっすね
(佐藤)めっちゃ好きです
(石野)よかったそこだけだからワントーン明るいんですよねこだわりましたね細部までめっちゃうれしいです
はく人の笑顔を見るのが何よりの喜びです
定休日大阪・船場にある繊維関係の卸問屋
鳥居さんまいどですお世話なります
いつもここで生地を探します
(石野)この生地ええなぁこれええやん
(スタッフ)どの辺が?ええんすよハッハッハッ…
いろいろな生地を見ているだけで時間がたつのも忘れてしまいます
(スタッフ)こういうとこ来ると楽しそうですよね
(スタッフ)石野さんいつもこんな感じですか?
石野さんにとってお気に入りの生地は大切な宝物
大学を出て大手のアパレルメーカーに就職した石野さんは27歳の時会社を辞め服飾の専門学校に入学
両親の大反対も押し切っての決断でした
僕は
勉強するうちに一層製作に興味が湧いてもともと好きだったデニム生地を使った作品作りに夢中になります
(石野)僕自身が自分のために作ってそれをはいた時にやっぱりめっちゃ感動したんですよ周りの人が僕が作ったって言わんくても「それええやん」って言ってくれたんすよねその時の感覚がずっと残ってるんですよ
専門学校卒業後は自宅でオーダーデニムを製作
ようやく工房を持つことができたのは32歳の時でした
・こんにちはお世話なりますお世話になってますいつもありがとうございます
この日アトリエを訪れたのは近所に住んでいる阪下さん69歳
石野さんのジーンズの大ファンなんだそうです
太いめのバギーパンツでポケットが前から後ろまでつながってんのが特徴ですすごいお洋服がお好きな方なので生地見るたんびに「次あれその次はこれやで」みたいな感じでそうですねちょっと早いめ早いめに手ぇ打ってやっと…
阪下さんはよく石野さんのために手作りのお弁当を持ってきてくれます
(阪下)しょうがも入れときましたあぁうまっ!あんたいっつも何食べてもうまいって…ありがたい
独身一人暮らしの石野さんにとっては阪下さんのお弁当が楽しみの1つ
阪下さんの自宅
クローゼットの中から取り出し見せてくれたのは初めてオーダーしたというオーバーオール
私はちょっと
これまで10本どれも仕上がりに驚いたそうです
(阪下)秘めたものの熱いものが私は年いってますのでよく彼のその熱い気持ちよく分かりますね若い37か38ですよねそのお年であそこまで思いをずっと遂げてきてくれる彼をこれからどうなっていくのかなぁと…
阪下さんはオーダーメイドジーンズの魅力はもちろんまっすぐな思いで製作に打ち込む石野さんの人柄にも引かれています
そして石野さんも応援してくれるたくさんの人への感謝の気持ちを忘れません
えっとね今日は6年目なので夏の終わりに
招待客は100人以上
盛大なパーティーになりそうです
料理は工房のすぐ下にあるベーカリーで作ってもらうことに
すいません今日お世話なります
春日さんとは職人どうし互いに刺激を受け合う仲です
石野さんは初めてこの店のパンを食べた時そのおいしさに驚きました
僕が一番好きなのが「ノワゼットとアーモンドのライ麦パン」すごく素朴な味でおやつでも食べれるし朝ごはんにちょうどいいようななんか手がかかってんねやなっていうのがすごく感じるのでやから僕もほんまいいものを…
春日さん特別に工房の名前が入ったパンを焼いてくれました
この日かぎりのスペシャルなパンがパーティー会場に並びました
お世話になった仲間そして常連のお客さんたちが集まってきました
アトリエはいつの間にか人でいっぱいに
さぁパーティーのスタートです

仲間の大道芸人がパーティーを盛り上げます
参加者のほとんどは石野さんに作ってもらったデニムアイテムを身にまとっています
石野さんにとってもその後を見ることができるのは貴重な機会
(スタッフ)どういう発注されたんですか?
ビートルズのワッペン
そしてステッチで描いた星
彼女の好きなものを聞き出し取り入れたそうです
僕ね猫背やからこうなってくるからこういうふうにしたら全然首は疲れへん
こちらの生地ももちろんデニム
一目ぼれしてすぐにジーンズにしてもらったそうです
ステッチに刺繍外に飛び出したポケット
パーティーはまるでファッションショーを見ているような楽しさでした
石野さんは常にデニム愛好家たちを魅了しています
いや〜うれしいですやっぱりその人そのものになって
滋賀県近江八幡市
そこに石野さんの姿が
今日はね旧友というか盟友というか…に会いに来ました
訪ねたのは鍼灸整骨院
副院長を務める小久保さんはかつて同じアパートに住み夢を語り合った親友です
小久保さんが結婚パーティーで着たのも石野さんがプレゼントしたデニムのスーツ
今回は小久保くんの過去勉強されてきた知識とか体験とかをお借りして
柔道整復師の小久保さんのアドバイスをもとにお年寄りにもはいてもらえる歩きやすいジーンズを作ろうというのです
この日は小久保さんに仮縫い段階の試作品を穿いてもらい穿き心地を確かめます
これまでに何度も意見を交換
ようやく試作品ができたのですが…
ここっすね
まだまだ改良の余地があるようです
兵庫県高砂市
このジーンズが完成したら是非穿いてもらいたい人がいます
ただいまあっうちの父親です
父親の寅吉さんです
石野さんが27歳で会社を辞めた時猛反対したのがお父さんでした
お父さんとやっぱり…
心配をかけた父に今回のジーンズを穿いてもらいたい
採寸を始める石野さん
ウエストあれやなちょっと痩せたんかな?
(父)そうやでジーパンが似合えへんキツキツやからなそんなことないわ
(石野)ヒップはある程度張りがあるほうがええんやけど
父のような世代の人が穿いて外に出たくなるようなジーンズ
それが今回の目標でもあります
実は期限を決めていました
梅田の百貨店から9月の催事にオーダーメイドジーンズの期間限定ショップを出店してもらえないかという話があり歩きやすいジーンズはそこで発表します
切り分けたパーツいつもよりかなり多い量です
パンツの前部分だけでも8枚
(スタッフ)普通はそこはつながってる部分ですよね
(石野)1枚の布でペランと
縫い合わせる向きにも注目
ストレッチデニムは基本的には横に伸びるんですねでも縦には伸びないんですほとんどやけどひざに関してはひざをこう曲げる時に縦の伸縮性がいるので生地の方向をここはまっすぐやけどこっち側はこっちに対してまっすぐとってますやからこう伸びるひざの部分だけ縦に伸びるように生地の方向を変えてます
さらにこんな工夫も
前パンツと後ろパンツで2枚で立体を作るよりもここに1枚でもパーツが入ることによってより立体に近くなります
このアイデアホテルマンが穿いているパンツからイメージしました
親友の協力を得て作り上げ父にも穿いてもらうジーンズ
穿き心地を最高のものにしなければ
百貨店で行われる催事にお父さんがやって来ます
オーダーメイドジーンズ職人・石野さんの歩きやすいジーンズ作り
モデルになってくれた柔道整復師の親友にできあがったサンプルを穿いてもらいます
どんな感じっすか?結構細く作ってるんすけどほんまにデニム穿いてるっていう感じがしない
お墨付きをもらいました
これまでにない歩きやすいジーンズの完成です
これならきっとお年寄りにも穿いてもらえるはず
機能だけでなくシックにかっこよく穿いてもらいたいとの思いからステッチの糸は目立たないように黒にしました
ひざの裏にはダーツというくぼみが
シャープな印象をもたらします
そして催事の当日
全国各地からデニムブランドを集めた「デニム博」の会場に石野さんのオーダーメイドジーンズのショップもオープン
もちろん歩きやすいジーンズのサンプルも展示してあります
そこへ石野さんの両親も到着
おぉ!
父親をモデルにして作ったサンプルは催事が終わればプレゼントするつもりです
穿き心地はどうか試着してもらいました
あぁええやん!ええやんええやん似合っとる似合っとる
(石野)自転車乗ったりとかしたら特によく分かると思う一生の
(石野)大袈裟やわ
フルオーダーメイドのジーンズにまた1つ新たな魅力を加えた石野さん
夢のツヅキは…
より愛情込めて作るっていうことを今回父親のために作った時に一番それが大事やなぁってやっぱ思いましたねテクニックじゃなくてまず気持ちからスタートしないといいものはできへんなと最高のやつを世界に誇れるやつを作ります
はく人の個性に合わせた世界で1本だけのオーダーメイドジーンズ
まずは石野さんに相談してみてください
2015/09/26(土) 11:00〜11:30
ABCテレビ1
LIFE〜夢のカタチ〜[字]/「世界で一つ オーダージーンズの店」語り佐々木蔵之介

人生はいろんな夢でできている…夢追う人の輝く瞬間を描きます。今回は「世界で一つ オーダージーンズの店▽身体に優しい(秘)裏技とは」です。

詳細情報
◇番組内容
大阪・土佐堀にある「デニムマッドネス」は、オーダージーンズの専門店。店主の石野直人さんがお客さんの要望をとことんヒアリングして世界に一つだけしかないその人だけのオリジナルジーンズを作っています。この夏、足腰が弱いお年寄りにも楽に穿いてもらえるジーパンを作ろうと苦闘する石野さんの姿を追います。
◇ナレーション
佐々木蔵之介
◇おしらせ
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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