きょうの健康 運動で健康「呼吸筋を鍛えよう」 2015.09.24


「きょうの健康」です。
今日は「運動で健康」。
テーマは…ふだんあまり意識しない呼吸について詳しくお伝えします。
教えて頂く方この方です。
呼吸器の理学療法がご専門です。
柿崎さんよろしくお願いします。
よろしくお願い致します。
呼吸筋というのはどういう方が鍛えるといいものなんでしょうか?まずは高齢者ですね。
高齢者になってきますと姿勢とかやっぱり悪化してきます。
そういった方々が呼吸筋も伴って衰えてくる訳ですね。
そしてCOPD最近よく聞く疾患という事になるんですけどもCOPDの方でも呼吸筋というのはあまりいい状態ではないので鍛えるという事が非常に有効だと考えます。
では今日は実際に一緒に体験して頂く方ご紹介します。
北野紀伊子さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願い致します。
北野さん呼吸筋っていう言葉聞いた事ありました?ございません。
初めてです。
それを鍛えるという事なんで是非一緒に学んでいきましょう。
よろしくお願い致します。
まず先生この呼吸筋というのはどういう筋肉なんでしょうか?呼吸は実際は肺で行う訳ですね。
広がったり縮まったりしていくのが肺の動きなんですけども肺自体でそれができるかというとできない。
何かの原動力を使って肺が広がったり縮まったりする訳ですね。
その原動力が呼吸筋という事になります。
実際にどんな筋肉なのか具体的に教えて頂けますか?まずは息を吸う筋肉ですね。
吸う時の筋肉。
はい吸う時の筋肉です。
ここに示しているように外ろっ間筋首の所にあります筋肉そして背中の筋肉これらが吸う時に使われる筋肉です。
一番注目したい所がこの横隔膜という筋肉です。
横隔膜って筋肉なんですか?はい筋肉です。
肺はこのろっ骨の中に含まれてはおりますがその下にドーム状の形をしたものが横隔膜という事になって息を吸う最大の筋肉といわれております。
この横隔膜今下がりました。
息を吸うとこのように下がる訳ですね。
そして息を吐くと元に戻るという事になります。
息を先ほどのように吸うと下に下がります。
そうするとこの肺が伴って広がってくるという事なんですね。
では実際にこの横隔膜どのように動くのかこちらの映像をご覧下さい。
超音波で撮影したものなんですが先生この白い線がちょうど横隔膜なんですよね。
そうですね。
この横隔膜が息を吸うと下がってきます。
今下がりました。
本当だ。
下がるとその上にあります肺が広がります。
じゃあこの辺りに肺があってちょうど下がって。
そうです。
この横隔膜が戻ると肺が縮まるというようなメカニズムになってます。
この横隔膜が呼吸で重要な訳ですよね。
ふだんの呼吸の7割を担っているというふうにいわれています。
では続いて先生吐く時に使う筋肉というのはどの筋肉になるんでしょうか?大体みぞおちから下おなか回りにある筋肉と内ろっ間筋これが吐く筋肉となります。
これら息を吸う筋肉吐く筋肉が使われて肺が広がったり縮まったりするという事になります。
じゃあその運動の方法教えて頂きます。
呼吸筋を鍛える方法の一つは筋肉を伸ばす事です。
まずは吸う時に働く筋肉を伸ばす運動です
まず1つ目は体の前側にある筋肉を伸ばす運動です。
前側はい。
まず足を肩幅に開きます。
そして両手を胸のこの辺りですね添えて一旦ここで息をゆっくりと吐きます。
フ〜ッと吐きます。
吐ききりましたら…息吸いきりましたら…一応終了という事になります。
はい。
では私たちもやってみましょうか。
先生お願いします。
はい両手を胸の前に添えます。
じゃあ息を吐いて。
フ〜ッと吐ききります。
吐ききりましたら息を吸いながらず〜っとですね首の前を伸ばしていきましょう。
上手です。
そのような形で伸ばしきります。
そして吸いきりましたら息を吐きながら元の姿勢に戻るという事でございます。
はい。
ありがとうございます。
上手にできました。
あ〜いかがですか?北野さん。
きついですね。
きつい?あまりきついようでしたらやはり人によって吸える量ってちょっと違いますのでご自身がほどよく吸えてるなっていうぐらいで息を吐いて戻すというふうにして頂ければいいかなと。
では先生2つ目の運動はどんなものになるでしょうか?2つ目は背中の息を吸う筋肉を伸ばす体操です。
背中ですね。
はいそうです。
腕を組みまして組んだ手をおなかといいますか胸の所に置いておきます。
この姿勢でゆっくり息を吐きます。
フ〜ッと息を吐ききっていきます。
吐ききりましたら今度はゆっくり息を吸いながら腕を前に伸ばして背中の吸う筋肉を伸ばすという事になりますね。
そして吸いきりましたら…ではやってみましょう。
両手を組んで頂きましてこの姿勢で息を吐いてみましょうか。
フ〜ッと吐いていきます。
吐ききりましたら息吸いながら腕を前に伸ばして背中をちょっと丸めてみましょう。
ボールを何か抱えるような感じで。
はいすごくきれいになりました。
頭を少し下げて。
そう。
吸いきりましたら息をフ〜ッと吐いて元に戻すという事ですね。
こんな感じです。
ありがとうございます。
ボールを抱えるようにというのが。
あまり前かがみになりますと吸う筋肉が伸びませんので前にかがまない状態でボールを抱えるというようなイメージです。
続いて吐く時に働く筋肉を伸ばす運動です
今度は息を吐くおなかの筋肉を伸ばす体操です。
今度は後ろに両手を組んでみます。
この姿勢で多少前に少し丸まりながら息を吸い込みます。
息を吸っていく訳ですね。
吸いきったところで…おなかの吐く筋肉を伸ばす訳ですね。
吐ききったところで…ポイントはおなかの筋肉が伸びてるなという感覚をまず持つ事なんですね。
それには少し…そのような形で寄せますとおなかの前が突き出てくると思いますのでそのようにやってみましょう。
後ろに手を組んで頂きましてじゃあ一旦息を吸いながら軽く体を丸めてみましょう。
息を吸っていきます。
はい吸いきりましたら息を吐きながらフ〜ッとおなかを前に突き出していきましょう。
両肩は後ろに。
そうそうそうそうそうそうそう。
そうです。
吐ききりましたら息を吸いながら元の姿勢に戻してみましょう。
伸ばすの結構大変じゃなかったですか?大変です。
(笑い声)でもそれだけ凝り固まってるのを先生まず伸ばすっていう事が大事っていう事なんですね。
そうですね。
伸びてるという感覚をイメージできるというのが非常に重要でしてただあまり強く頑張って伸ばされますとその辺がちょっと気を付けなきゃいけないところですけどね。
そして最大の呼吸筋である…
何やら準備してありますけど先生これを使うんですか?そうです。
どこにでもあるイスとバスタオル。
ばっちりです。
これで横隔膜を鍛える?えっどうやるんですか?はいじゃあ実践してみたいと思いますので。
ちょっとこのバスタオルを私の腰の下に入れて下さい。
失礼して私は横になってみます。
横になるんですね?はい横になるんですね。
よいしょと。
このバスタオルを…?はいじゃあお尻の下に。
お尻の下に?入れて頂きます。
これでちょっと高さをつけるんですか?そうです。
はあ〜。
えっ何の動きもしないんですか?寝てるだけ?もうこれだけでございます。
えっ!?先生この寝てる状態だけで横隔膜を鍛えられるんですか?はいできます。
ここで深呼吸をするだけなんです。
先ほどご説明したとおり横隔膜は肺の下にあるドーム状の筋肉です。
横隔膜が働く事で肺が広がったり縮んだりしています。
しかし横隔膜が衰えるときれいなドーム状にならなくなります。
そうなると上下の動きが小さくなり呼吸が浅くなってしまいます。
そこで横隔膜を再びきれいなドーム状に戻すのがこの運動です。
これは運動時の姿勢を横から見た図ですがバスタオルが敷いてあるので腰が高くなっています。
すると内臓が重力で下がって横隔膜を押す事になります。
その結果横隔膜はきれいなドーム状になります。
このように横隔膜に負荷がかかった状態で深呼吸を繰り返す事で横隔膜の筋肉を鍛えるのです。
こちらはこの運動中に測定した1回換気量。
つまり1回の呼吸で吸って吐く空気の量です。
腰を上げない時に比べ腰を上げて横隔膜をドーム状にした時は呼吸する空気の量が増えている事が分かります
では私たちもやってみたいと思います。
先生ここからどうすればよろしいでしょうか。
はい分かりました。
それではお尻をちょっと上げて頂いていいですか?じゃあ入りました。
はいどうぞ。
それとこの大たい部ですねこれができるだけ床に垂直になるようにですね置いて頂くっていうのも一つのポイントになります。
片方の手をおなか…どちらの手でも結構です。
そして片方の手を胸。
そしてこの肘は下に置いてて構いません。
あくまでも力を入れないようにしましょう。
このままゆったりと深い呼吸を心がけて…肩の力も抜いて下さい。
はい。
じゃあ息を吐いて。
フ〜ッと吐いていきますね。
力を抜いて。
力を抜いたまま息を吸って。
胸とおなか一緒に動いてます。
息を吐いてフ〜ッとゆっくりゆったりですね。
深く呼吸していく訳です。
はい息を吸って。
このぐらいのリズムでやっていきましょう。
はい息を吸って。
はい息を吐いてフ〜。
ゆっくりですね。
とてもいいリズムでやられてますよ。
本当にちょっとタオルで腰の位置が高くなっただけですけどこれで今横隔膜が上に少し上がっている。
はい。
その圧力を受けて今横隔膜が鍛えられているという事になります。
さあここまで呼吸筋を鍛える運動を行ってきましたが北野さん初めてやってみていかがでした?初めてでございました。
今でもすごく体が軽くなりました。
ふだん使わない所を使った感じしますよね。
本当です。
ねえ。
先生本当に内部にある筋肉だけになかなか私たちふだん意識するの難しいですけど。
今おっしゃられたように見えないだけに善しあしがなかなか判断しにくい訳ですね。
やっぱり生活の中でどうしても体って姿勢が崩れるとかそういった事につながってきますのでそうすると呼吸もそれに伴って浅くなるという事もございますのでまず継続して低下していかないようにむしろ向上していくようにやっていくという事が重要かと思います。
という事で皆さんも是非お試し下さい。
柿崎さんそして北野さんどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
2015/09/24(木) 20:30〜20:45
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 運動で健康「呼吸筋を鍛えよう」[解][字]

今回は、呼吸筋を鍛える運動をいくつか紹介する。首と胸の筋肉を伸ばす運動、背中の筋肉を伸ばす運動、そして最大の呼吸筋である横隔膜を鍛える運動を実践する。

詳細情報
番組内容
年を取ると知らず知らずのうちに呼吸筋が衰えてしまう。すると、呼吸が浅くなったり、少し動いただけで息苦しくなる。そこで今回は、呼吸筋を鍛える運動をいくつか紹介する。首と胸の筋肉を伸ばす運動、背中の筋肉を伸ばす運動、そして最大の呼吸筋である横隔膜を鍛える運動を実践する。実は、呼吸は横隔膜が肺を下に引っ張って、膨らませることによって行われている。
出演者
【講師】文京学院大学教授…柿崎藤泰,【キャスター】中野淳

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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