世間にあふれる恋愛ハウツー本。
毎月毎月似たような本が、掃いて捨てるほどに量産されています。
あれ、ほとんど無駄ですよね。
特に「デートに誘うときは○○○○な感じで声をかけよう」とかいうような、具体的な行動のしかたを伝授するたぐいの本なんか、本当に無価値です。
だって本当に恋愛が苦手な人からすれば、「そんな行動ができないから、わざわざハウツー本を読んでいるんだよ!」と思うしかありませんから。
で、指示どおりに行動できるような精神の持ち主からすれば、「言われなくてもそうするし」「友達に聞いた方がいいし」「ってか、もうネットに書いてあるけど」なわけです。
真面目な話をしましょう。
当たり前のことですが、マニュアルは一回限りの個別な事態に対応できません。ですが私たちは、一人ひとりがそれぞれに個別な存在です。ですから、ある人には好まれる行動が別の人には嫌われるという場合がままあります。そのためハウツー本やネット記事などは、とりあえず最悪手を取らないための予防薬でしかない、と割り切っておかなければなりません(ただ、ときどき冗談抜きの最悪手が書いてあるときもあるので、油断は禁物です)。
行動力が充分にあって、かつ相談できる知り合いがいる、という場合には、本を読むよりは知り合いに聞いてみる方がいいでしょう。その知り合いがあなたの意中の相手のことも知っている、というのであればなおさらです。
ハウツー本に書いてあるような「無謀」な行動なんかできるわけない、という内気な方には、警告をしておきます。そんなあなたは、恋愛ハウツー本を読まないようにしましょう。
とはいえ、少数ではありますがオススメできる恋愛本はあります。
女性の身体的な事情が絡む問題(生理の苦痛や性犯罪の恐怖など)は、男性には容易に想像できません。『草食系男子の恋愛学』のような、異性の身体性を学ぶことができる書籍に関しては読む価値があります(男性の身体事情については『男子の貞操』がオススメです)。
このような身体性が絡む問題にかぎって言えば、インターネットや雑誌はむしろあてになりません。
必要なのは刺激的な情報ではなく、正確な知識です。恋愛は、行動を考えるよりも前に、相手のことを考える=気遣うよう心掛けてください。(まかり間違っても、「セックスのときは男に中出しさせるべき!」なんてトンチキリンなことを書くような本は鵜呑みにしないようにしましょう。……あるんですよ、そんな気持ち悪いアドバイスをする恋愛ハウツー本。みなさんも気をつけてください)