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 戦時中に過酷な労働を強いられて死亡した朝鮮人115体分の遺骨を韓国に返還しようと、日韓の市民グループが今月、北海道からソウルまで遺骨を届ける旅をした。大阪市中央区の本願寺津村別院でも法要集会を開き、百数十人が追悼した。

 「70年ぶりの里帰り」として遺骨と一緒に旅をしたのは、日韓の市民でつくる「強制労働犠牲者追悼・遺骨奉還委員会」の約30人。共同代表の住職殿平(とのひら)善彦さん(70)=北海道深川市=は、日本支配下の朝鮮半島から道内の軍用飛行場建設などに動員され、飢えと寒さで倒れた朝鮮人の遺骨発掘と供養を続ける。大阪の在日コリアンの若者らも発掘に協力してきた。

 今回返還したのは、現在の韓国にあたる地域の出身者の遺骨。殿平さんらが発掘したほか、炭鉱などで死亡し、地元の寺に安置されていたものだ。