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 国の安全保障に役立つ技術開発を進めるため、防衛省が公募していた研究費の支給先が決まり、25日発表された。軍事利用を目的に、大学や国の研究機関に研究費を支給する初の試みで、109件の応募があり58件を大学が占めた。採択は9件で、倍率12倍の「狭き門」となった。

 研究費は「安全保障技術研究推進制度」。防衛省が7~8月に公募した。超高速の航空機エンジン開発、ロボットや無人車両技術など28分野が対象で、研究成果は「国の防衛」「災害派遣」「国際平和協力活動」への活用を想定している。大学などによる軍事研究への関与に歯止めがきかなくなるとの懸念も出ていた。

 採択9件の内訳は大学4、国の研究機関3、企業2。テーマは、光や電波などを吸収し、兵士や兵器を敵から見えにくくする「メタマテリアル」、木ぎれなど戦場で入手できるありふれたもので発電できる「超小型バイオマスガス化発電システム」など。年間の支給額は1件あたり最大3千万円で、原則3年間の研究期間では最大9千万円にのぼる。金額は研究者側の希望を聞いた上で今後決めるという。