高福祉・高負担の国で知られるスウェーデンが実は「寝たきりゼロ」社会だとご存じだろうか。幸福度調査で常に上位にランクインする「幸せの国」の住民は、どのように老い、死を迎えているのか?
最後まで人生を楽しむ
「この施設には40人ほどのお年寄りが暮らしています。8割以上が認知症を患っていますが、寝たきりになっている人は一人もいません。自分の力で起き上がれない人でも、毎朝必ずスタッフが手伝って車椅子に乗せます。そして食堂で一緒に食事を楽しむのです」
こう語るのは、スウェーデンの首都ストックホルム郊外にある、介護サービス付きの特別住宅で働く介護士のアンナ・ヨハンソンさん。この住宅に暮らす人たちは、ほとんどが80歳以上のいわゆる後期高齢者で、在宅で介護サービスを受け続けることが難しいほどの要介護状態にある。
しかし、車椅子に乗っている人でもきれいな服に着替え、パジャマでうろうろしているような高齢者はいない。日本の後期高齢者が集う施設に比べるとずっと穏やかで、明るい雰囲気だ。
「ここでは、何より本人の意思が一番に尊重されます。散歩に出るのでも普通は誰かが付き添いますが、どうしても一人で散歩したいという人がいれば、家族の同意のもと、GPS付きの携帯を持たせて出かけるのを許可します。それで本人が事故に遭ったとしてもあくまで自己責任なので、施設の責任が問われることはありません。
もちろん、ベッドにしばりつけるようなこともありません。私たちが行うのは介護であって拷問ではないのですから。アルコールを飲みたいという人には、よほど健康上の理由がない限り、飲ませます。最後まで人生を楽しめるように助けるのが、私たちの仕事なんです」(ヨハンソンさん)
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