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 日曜の昼下がり、東京・有楽町のバー。白黒の石が並ぶ盤面を、グラスを手にした男女が立ったまま囲む。月に一度の「Stand up IGO!!」と銘打った立ち囲碁のパーティーが始まった。

 入門用の小さな盤で初めて碁を打った女性(25)は「今までお年寄りの遊びと思っていた。地味だけど、実はおもしろい」。

 企画したのは20代の囲碁経験者4人が立ち上げた「IGOホールディングス」。社長の若柳諒さん(25)は日本棋院の元院生で、アマ七段の実力者だ。「囲碁は磨けば光る珠(たま)。まずは受け皿を作りたい」

 レジャー白書(2015年)によると、囲碁人口の半分以上が60歳以上。高齢化が進む今の囲碁界に、若者が一石を投じる。(写真・文 林敏行)