山本知弘
2015年9月26日22時46分
スズキは26日、1・5%分を持つ独フォルクスワーゲン(VW)株すべてを、VW筆頭株主の持ち株会社ポルシェ・オートモービル・ホールディングに売る契約を結んだと発表した。金額は非公表だが、2010年の購入額より高く売れた差額の約367億円を、特別利益に計上する。
ただ、VWの株価はディーゼルエンジン車の意図的な排ガス規制逃れが発覚したあと、3割以上も下落した。仮に市場価格で売却したとすると、スズキが得られる利益は見込みより数百億円少ないことになる。スズキは「株価の動向とは無関係な処分」(広報部)といい、VWの意向に沿って売却先を決めたという。
スズキとVWは、09年に資本業務提携を結んだが、経営方針などをめぐって対立。今年8月末に提携の解消が決まった。スズキは17日にVWから19・9%分のスズキ株を買い戻しており、自社が持つVW株も売却する方針を示していた。(山本知弘)
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