誤解を生む可能性があるということで名称の変更が提案されたExecelの「置換(ちかん)」機能
R25

ビジネスシーンで活躍することが多いマイクロソフトの表計算ソフト「Excel」。その「置換」機能の名称が不快感を与えるのではないかとの意見が寄せられ、ネット上で議論の的となっている。

【もっと大きな画像や図表を見る】

9月16日、マイクロソフト製品に関する様々な質問や意見が投稿される公式サイト内の「コミュニティ」に以下のような要望が投稿された。

「Excelには、Ctl+F(※)などの操作で行える『置換』機能がありますが、
置換(ちかん)という日本語の名称は、イメージから不快に感じてしまう方もいるかもしれません。
もし可能でしたら、名称を『置き換え』等への変更をご検討願えませんでしょうか?」(原文ママ、※正しくはCtrl+H)

さらに、こんな補足説明も。

「例えば、会社内の事務所で置換機能を部下などに操作説明をする際、
同じ事務所内には男性も女性もおり、他の作業をしていると、言葉だけが耳に入ってきます。
耳に入ってくる言葉は『ここでちかんする』とか『すべてちかんする』、『ちかんを実行する』等、
****と勘違いされてしまうような言葉になってしまいます」

ここでは伏せ字になっているが、つまり「置換」を「痴漢」と勘違いされる可能性があるということで、機能の名称を「置き換え」などに変更してほしいという意見なのだ。

コミュニティでは、この提案に対して以下のような意見が寄せられている。

「世間話ではなく、仕事上でソフトの機能、操作上の説明をしているのは周りも解っているでしょうから、ソフトを全く知らない人ならどう理解するかわかりませんが、ソフトを多少でも使用した人であれば違和感は持たないのではないかと思います」
「私の勤める会社でも稀に口頭で支持・打ち合わせなどで『ちかん』と聞こえてきますが、何も犯罪のほうの『ちかん』だとは誰も思いません。
自意識過剰すぎる人のために、こういったワールドスタンダードなものを崩されるのは如何なものかと思います」

などと、「置換」という言葉は決して不適切なものではないとの意見がある一方で、

「今まで『置換』は『おきかえ』と読んでいました(中略)
問題とされているのが説明の場においての読み方についてのようですので、説明の時には『おきかえ』と読んでしまっていいのではないでしょうか」
「『置換』を“ちかん”と国語辞書に掲載されているまま読まずとも宜しいのかと思います。
“おきかえ”でも『置換え』と表記できますから『え』が欠如しているだけで、送り仮名の省略くらいであれば十分に意味は通じると思います」

と、「おきかえ」と読んでもいいのではないかとの声もあった。

ちなみにツイッターでは、

「『置換は痴漢と紛らわしいので別の表現に』というお題。MS公式でのトピで、ネタじゃないのがすごい」
「今勉強してる資格のテキストは置換なんて山程出るぞ?んなもん気にしてたら何も出来んわ]
「ちょっと笑える話だな」

など、むしろ議論する必要性をあまり感じないとの意見も多い。

たしかに、Excelの説明をしているときに「痴漢」なんて言葉が出てくることはほとんどありえない。ツイッターユーザーが冷ややかに反応したように、そこまで気にするべきことではないのかもしれない。
(小浦大生)

※当記事は2015年09月25日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。

全文を表示