内閣府が19日まとめた「少年非行に関する世論調査」によると、少年の非行が増えていると感じている人が78.6%と2010年の前回調査より3.0ポイント増えた。どんな非行が増えたと思うか複数回答で尋ねると「掲示板に犯行予告や誹謗(ひぼう)中傷の書き込みをするなどインターネットを利用したもの」が63.0%で最も多かった。
非行の原因については「スマートフォン(スマホ)やネットなどの普及により少年の交友関係や行動が把握しにくくなっている」と答えた人が50.8%で、前回調査から11.9ポイント上昇した。
少年非行を防ぐための家庭の対応では「スマホやネットなどの利用について子どもとルールを定める」が41.1%で、13.2ポイント上昇。警察庁の担当者は「有害情報のフィルタリング(閲覧制限)機能の利用が低下傾向にあり普及促進を喚起していく」としている。
調査は全国の成人男女3千人を対象に15年7月23日~8月2日に実施し、回収率は59.1%。刑法に触れる犯罪をした少年(刑法犯少年)はここ10年ほど減少しており、警察庁は今年2月の川崎市中1殺害事件など、凶悪事件の印象が回答に影響しているとみている。
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