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「娘と写真」で社会を変える インド9月26日 13時47分
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インドの農村で村長を務める1人の男性が、娘と一緒に撮影した「セルフィー」=自分撮りの写真を共有することで、社会に根強く残る女性差別をなくそうというキャンペーンを始め、注目を集めています。
キャンペーンを始めたのは、インド北部ハリヤナ州の農村で村長を務めるスニル・ジャグランさんです。
ジャグランさんはことし6月、フェイスブックを通じて娘と一緒に自分撮りした写真の投稿を呼びかけたところ、インド全土から予想を上回る2000枚の写真が投稿されました。
ジャグランさんがキャンペーンを始めた背景には、インドの農村部に根強く残る女性への差別があります。農村部では家や財産を継ぐことができるのは男性だけという考え方が強く、娘より息子が重んじられ、娘には十分な教育の機会を与えない親も少なくありません。
さらに、結婚の際に、花嫁の親が花婿の親に多額の持参金を渡す慣習があり、娘が産まれてくることが分かると中絶を選ぶ親すらいます。持参金は法律で禁止されていますが、効果はありません。
ジャグランさんが住んでいる地域では、男女比率のバランスが崩れ、結婚相手が見つからない若い男性が増えています。社会に根づいた価値観を変える必要があると感じたジャグランさんは、娘との自分撮りの写真をほかの多くの親たちと共有することで、女性を大切にしようという機運を盛り上げたいと考えました。
キャンペーンは大きな反響を呼んで国のトップをも動かし、インドのモディ首相はその趣旨に共感して国民に参加を呼びかけました。大きな後押しを受けたジャグランさんは、1人でも多くの人に参加してもらおうと、ほかの地域に出向いて娘との写真の撮影会を開催しています。
貧しい地域では多くの人が娘と写真を撮ったことさえなく、ジャグランさんがスマートフォンを使って撮影すると、自然と笑顔がこぼれていました。
参加した父親は「娘との写真を見て、改めてかわいいと思いました。大切に育てていこうと思います」と話していました。
ジャグランさんは「写真には人々の心にある娘への愛情が、笑顔という形で表れます。親たちが娘を大切にしていることが伝わるのです。国民皆にキャンペーンへの参加を呼びかけて、女性への差別をなくしたいですね」と話していました。
ジャグランさんはことし6月、フェイスブックを通じて娘と一緒に自分撮りした写真の投稿を呼びかけたところ、インド全土から予想を上回る2000枚の写真が投稿されました。
ジャグランさんがキャンペーンを始めた背景には、インドの農村部に根強く残る女性への差別があります。農村部では家や財産を継ぐことができるのは男性だけという考え方が強く、娘より息子が重んじられ、娘には十分な教育の機会を与えない親も少なくありません。
さらに、結婚の際に、花嫁の親が花婿の親に多額の持参金を渡す慣習があり、娘が産まれてくることが分かると中絶を選ぶ親すらいます。持参金は法律で禁止されていますが、効果はありません。
ジャグランさんが住んでいる地域では、男女比率のバランスが崩れ、結婚相手が見つからない若い男性が増えています。社会に根づいた価値観を変える必要があると感じたジャグランさんは、娘との自分撮りの写真をほかの多くの親たちと共有することで、女性を大切にしようという機運を盛り上げたいと考えました。
キャンペーンは大きな反響を呼んで国のトップをも動かし、インドのモディ首相はその趣旨に共感して国民に参加を呼びかけました。大きな後押しを受けたジャグランさんは、1人でも多くの人に参加してもらおうと、ほかの地域に出向いて娘との写真の撮影会を開催しています。
貧しい地域では多くの人が娘と写真を撮ったことさえなく、ジャグランさんがスマートフォンを使って撮影すると、自然と笑顔がこぼれていました。
参加した父親は「娘との写真を見て、改めてかわいいと思いました。大切に育てていこうと思います」と話していました。
ジャグランさんは「写真には人々の心にある娘への愛情が、笑顔という形で表れます。親たちが娘を大切にしていることが伝わるのです。国民皆にキャンペーンへの参加を呼びかけて、女性への差別をなくしたいですね」と話していました。