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腎臓がんを克服した鉄人・小橋が北斗を激励「まずは生きること」「家族の支えが大事」
2015年09月26日 06時00分

佐々木健介(左)と北斗晶夫妻

 23日に乳がんであることを告白した元女子プロレスラーでタレントの北斗晶(48)が24日、右乳房全摘出手術を受け、無事に成功したことを、夫の佐々木健介(49)が直筆の文書で報告した。闘病生活に突入した北斗に各界から激励のメッセージが送られている中、あの“鉄人”からもエールが届いた。元プロレスラーで、2006年に腎臓がんを克服した“鉄人”小橋建太(48)だ。

 北斗は23日にブログで乳がんを患っていること、さらに脇のリンパに転移している可能性があることを明かした。

 そして翌24日午前、健介や子供ら家族が見守る中、手術に臨み昼過ぎには無事終了した。同日夜、健介は報道各社に直筆文をファクスで送付。そこには「現在は術後の痛みと、胸を全摘出した事で心の痛みが強く、少しでも痛みを忘れられる様、離れず側にいてやる事しか出来ませんが、家族四人で力を合わせて、癌に負けないように頑張っていきます」とつづられていた。

 北斗は手術後、抗がん剤治療を始める。健介は「長い闘病生活になりそうですが皆様の前に元気な姿で一日も早く立てます様、妻も頑張ってくれると信じています。皆様には変わらぬお力添えをお願い申し上げます」としめくくった。闘病生活に入る北斗のもとに、小橋から力強いメッセージが届いた。小橋と健介は現役時代、ライバルかつ盟友関係にあった。05年7月のノア東京ドーム大会での剛腕対決、壮絶なチョップ合戦はプロレス史に残る名勝負で、今でも語り草になっている。プロレスラー・佐々木健介のマネジャーでもあった北斗は、この一戦を涙を流しながら観戦していた。

 06年に小橋が腎臓がんであることが分かり試合を欠場せざるをえなかった時、代役を務めたのは自身も眼窩底骨折の重傷を負っていた健介だった。小橋のために、ケガを隠して出陣したのだ。小橋、健介、北斗は親交を深め、健介夫妻は小橋、みずき舞夫妻の結婚式にももちろん出席している。

 健介、北斗のことをよく知り、自身も腎臓がんという病と闘っている小橋の言葉だけに、誰よりも重みがある。北斗の手術が無事終了したことを聞いた小橋は「まず手術が成功したと聞いてホッとしています。本当に良かった。(23日に)北斗さんの状況を知った時、自分が(がんの)経験者だから進行具合とか気になりました。女性が乳房を失うということは、計り知れないつらさの中での決断だったと思います」

 北斗は現時点で、いつ復帰できるか分からない。だが、とにかく一歩ずつ前に進むことが重要だという。

「自分の時は医師から『プロレスはやめてください。それより、まず生きることです。生きていれば何でもできますから』と言われた。まず生きることを優先した結果(その先が)見えてきたから、リングに戻りたいというモチベーションになった。だからまずは生きることだと思うしね。腎臓がんは10年で再発も転移もなければ完治なんだけど、自分は来年で10年になる。先日、NPO法人の乳がんの啓発活動に参加した時に、乳がんも10年と聞いた。長い闘いになると思うけど、一歩一歩でも進んでいくしかないから」(小橋)

 もちろん、北斗の闘病生活の中で、健介のサポートは欠かせない。

「今後は北斗さんの心のケアというのかな、北斗さんを応援する声であったり、家族の支えが大事だよね。言葉ではなく存在なんだよね。いてくれることが支えになった。だから健介さんの存在がとても大事になる。健介さんは優しいし、全身全霊で支えていくと思う。健介さんの家族は団結が強い。『頑張って』という言葉より、自分自身に強い気持ちを持って前に進んでほしい」(小橋)

 病床の北斗、そして献身的にサポートする健介の胸に、小橋の言葉は響くはずだ。

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