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【コラム 撃戦記】

入れ墨に違和感…日本文化を知ってもらおう

2015年9月25日

 この欄ではタトゥー(入れ墨)に疑問を示す内容を何度も書いてきた。先日、ボクシングでそれにまつわる話を聞いたので、ここに紹介したい。

 ある世界戦に出場するために来日した選手が、タトゥーを入れていた。その選手は練習内容が漏れるのを嫌い、近くのフィットネスジムで汗を流そうとひそかに訪ねた。ところが、「タトゥーのお客さまはご遠慮願っています」と、入場を断られたという。その選手は愚痴っていたらしい。

 この話を聞いて、正直ホッとした。入れ墨は日本では反社会的な“こわもて”の域を出ていないからだ。日本への外国人観光客は確実に増えている。そこで問題視されるのが、温泉施設や公衆浴場での入れ墨だ。最近は、ファッション感覚で入れる外国人と暴力団関係者を区別して規制を緩和しては−という動きが目立つが、私のような批判派には商売優先の発想のように感じられる。

 2019年のラグビーワールドカップ、翌年の東京五輪と、ビックイベントに多くの外国人が来日するだろう。入れ墨文化を容認するより、それに違和感を抱く日本文化の良さを海外に知らしめる機会だとも思うのだが。 (格闘技評論家)

 

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