蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【コラム 撃戦記】不死鳥・北斗晶 病気で終わる女じゃない2015年9月26日 北斗晶さんが乳がんを患っていることを知ったのは、摘出手術を受ける前日。空手の自主稽古に向かう車のラジオでだった。「えっ!」と驚きで一瞬絶句したが、すぐに「病気やけがで終わるような女じゃない。彼女には、死なせない神様がついている」と思い直した。すぐに携帯電話に「医術は進歩してるよ。大丈夫。頑張って」とショートメールを送った。 1987年、大阪の体育館だった。当時、私は全日本女子プロレスの特別コーチで、新人オーディションにも携わっていた。そこに来ていたのが宇野久子、後の北斗だった。自宅が同じ埼玉県内だったこともあり、気になる存在だった。 オーディションに合格し、順調に成長した。忘れられないのは、まだ本名で試合に出ていた時代、WWWA世界タッグ王座の防衛戦で、挑戦者にロープ2段目からのパイルドライバーを受けたときだ。見ていて思わず「あっ!」と声が出たほどの危険な技だった。試合中なのにおえつと震えが起き、顔面は蒼白(そうはく)。試合後、すぐに救急車で運ばれた。病室で首を固定された。首の脊椎損傷。医師から「この2、3日が生死のやま」と言われ、私も病院で一夜を過ごした。 手術は成功したが、医師は引退を勧めた。だが、彼女はそれを無視してリングに復帰。その後、女子プロ界の中心となる活躍で一世を風靡(ふうび)してしまったのだから、恐れ入る。 まさに不死鳥。今回もまた、元気を取り戻した鬼嫁ぶりをお茶の間に見せてくれると信じている。 (格闘技評論家) PR情報
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