中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

マリナーズのカノ、史上14人目の11年目で2000安打

2015年9月25日 紙面から

◇ロイヤルズ4−3マリナーズ

 マリナーズのロビンソン・カノ二塁手(32)は23日(日本時間24日)、敵地カンザスシティーでのロイヤルズ戦の8回に左前安打を放ち、通算2000安打を達成した。米複数メディアによれば、メジャーデビューから11年目までの達成は史上14人目で、その中で二塁手は初。また、33歳未満での達成は現役5人目だった。マ軍では過去4人が2000安打を達成している。試合はマ軍が延長10回の末3−4で敗れたため、カノは「勝っていれば、今ごろダンスしていたんだけど」と喜び半分だった。

 ドミニカ共和国が生んだ希代の安打製造機が、節目に到達した。8回、カノがコンパクトなスイングで剛腕ヘレラの99マイル(約159キロ)外角直球に合わせると、鋭い打球は三遊間を真っ二つ。敵地のため特別な演出は何もなかったが、記念のボールがマリナーズベンチに返されると、ナインは一塁上のカノを指さし、拍手で祝福した。

 「負ければあまり意味がない。勝っていれば、今ごろダンスしてたんだけどね」。カノは少し複雑な表情で語りつつ、「でも一生忘れない。子供のころ裏庭で野球をして、この日を夢見ていた」と感慨深そうだった。

 メジャー初安打はヤンキース時代の2005年5月4日。デビュー2試合目のレイズ戦に9番二塁で先発すると、3回に野茂英雄から右前安打を放ち、全てが始まった。この試合は、4番中堅だった松井秀喜も野茂から2点中前打を放ち、同僚の初安打を祝福。当時のカノは目を覆うような拙守だったが、トーリ監督は抜群の打撃センスを買って起用し続けた。

 それから時は流れ、カノは11年目で2000安打到達と史上14人目の快挙を達成した。11年のイチロー(当時マリナーズ)ら以来で、二塁手では初。33歳未満での達成となると現役5人目、14年のカブレラ(タイガース)以来となる。カノは「伝説のヒーローたちと同列に語られる意味は大きい。誇りに思う」としみじみと語った。

 米野球殿堂への切符は通算3000安打とされる。米記録サイト、ベースボールリファレンスの独自算出によれば、カノが3000安打に到達する確率は41%。ドミニカ共和国出身では史上初の快挙へと、これからも走り続ける。

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ