ちひろとベトナム戦争、絵に込めた平和 27日、京都で講演
温かみある子どもの絵画を通じて平和を訴えた絵本画家いわさきちひろと、終結から40年となったベトナム戦争に関する講演会「ちひろとベトナム戦争」が27日午後2時、京都市南区のアバンティ内龍谷大響都ホールで開かれる。同氏の長男で美術・絵本評論家の松本猛さんが絵画に込められた思いを語る。
ベトナム留学生との交流や友好訪問に取り組む日本ベトナム友好協会(東京都)の設立60周年に合わせ、同会京都支部(北区)が主催する。
南北に分断されたベトナム民族の統一をめぐり始まったベトナム戦争は、旧ソ連と米国による東西の代理戦争の側面もあり、米軍が使用した弾薬量は第2次世界大戦の2倍と言われる。
いわさきちひろはベトナム戦争をテーマにした絵本も残しており、戦争終結の8カ月前に亡くなった。講演会では、松本さんがちひろの制作秘話などを交えて平和の尊さを語る。
企画した同会京都支部の田中栄治事務局長は、終結から3年後の78年にホーチミンを訪れた。直径約50メートルの砲弾跡が残る町は「まさに戦後だった」と振り返る。「安保法制で憲法の意義が揺れる中、ベトナムの人々を苦しめた現代戦争の恐ろしさを知ってほしい」と語る。
無料。問い合わせは事務局田中さん携帯電話080(5348)1912。
【 2015年09月25日 17時05分 】