「話し合い」を「ひらめき」に! チームラボ新作の制作秘話
Crystal Universe

「話し合い」を「ひらめき」に! チームラボ新作の制作秘話

8月21日〜9月27日、ポーラ ミュージアム アネックス(銀座)にて、チームラボの新作《クリスタル ユニバース》が展示されています。この作品は、どのようにして生まれたのでしょうか? その制作の裏側に迫ります。


テクノロジー×クリエイティヴで作品を生み出す! 「チームラボ」人気の秘密

 チームラボは、プログラマー、エンジニア、CGアニメーター、絵師、数学者、建築家、webデザイナ-、グラフィックデザイナー、編集者など、デジタル社会におけるさまざまな分野のスペシャリストが集結し、作品を生み出しています。

 しっかりとした論理や概念のもとで制作されますが、作品自体は感覚的なものが多くわかりやすいということも、チームラボが広く人気を集めている理由かもしれません。

 わかりやすさの秘訣は、「ノリ良く、あまり考え過ぎずに、おもしろそうだと感じたことを素直に表現するようにすること」。作品を見て、「あれはなんだったんだろう?」とならないようなものを意識をしながら、制作は進められます。

鑑賞するだけでなく、体験する! 新作《クリスタル ユニバース》はどのような作品?

 無数に輝く星を模したLEDライトと、心地よく広がる音で構成される《クリスタル ユニバース》。人の位置に星が反応して動き、さらにその星の位置に、音が影響を受けることで変化を続けます。互いに影響し合い、刻一刻と光や音が変化する様子は、まさに宇宙を思わせる立体のデジタル彫刻!

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Crystal Universe

 このインスタレーションでは、チームラボが開発した技術である「インタラクティブ4Dビジョン」を用いています。「インタラクティブ4Dビジョン」とは、3次元の動く立体物を映し出すことができ、またスマートフォンや音楽などと連動する仕組みを持つ双方向型の立体映像システムのこと。

 無数のLEDの光を3次元に配置することで、宇宙空間の光の動きを表現しています。《クリスタル ユニバース》は、この光の宇宙空間に入り、歩きまわることも可能です。この空間に入ると、空間全体が影響を受けながら、光は永遠と変容し続けます。

 また、スマートフォンのブラウザからアクセスし、宇宙を構成するエレメントの中からひとつ選び、《クリスタル ユニバース》に向けてスワイプすることによって、宇宙が創られていきます。

《クリスタル ユニバース》では、表現される宇宙空間をただ鑑賞するのではなく、実際に体験することを可能にしています。

メンバー同士の「話し合い」から生まれるアイデア

 この《クリスタル ユニバース》は当初、今年3月より毛利庭園で公開されていた《チームラボクリスタル花火》を応用し、花火の作品とする予定だったといいます。ですが、話し合いのなかで、「インタラクティブ4Dビジョン」を発展させれば宇宙空間を表現することができるのではないか、というアイデアが生まれ、《クリスタル ユニバース》としての新作を発表することになりました。

 新たなアイディアを生むための「話し合い」は、チームラボの制作において大切にされていることのひとつだといいます。新入社員から代表・猪子寿之までがみんなで一緒に考え、フラットに話し合いを行い、アイデアを出し合う。メンバーが実際に顔を合わせてコミュニケーションを取ることが、チームとして成果を上げるために不可欠との考えから、このような話し合いのスタイルを採用しているのだそうです。

「teamLab Exhibition, Walk Through the Crystal Universe」
会期:2015年8月21日〜9月27日
場所:ポーラ ミュージアム アネックス
住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル 3階
電話番号:03-5777-8600
開館時間:11:00〜20:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:会期中無休
料金:入場無料
URL:http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html

 さまざまな人が力を合わせることで、新たなアートを提示し続けるチームラボ。《クリスタル ユニバース》での表現を、あなたはどのように感じ取りますか?

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